田村泰二郎さんと水石亜飛夢さんのダブル主演でゲイの老絵本作家と若く美しいウリセンボーイの物語を東海林毅監督が描く『老ナルキソス』(5月20日公開)の場面写真が解禁されました。
東海林毅監督が初のオリジナル長編で家族のあり方を問いかける『老ナルキソス』場面写真解禁
東海林毅(しょうじ・つよし)監督は、ゲームやコミック原作作品などのエンターテイメント作品で商業映画に携わるほか、自主制作のかたちでLGBTQ+と社会の関わりを探る短編作品を発表してきました。中でも、2017年の短編『老ナルキソス』は、日本最大級のLGBTQ+映画祭である第27回レインボー・リール東京でグランプリを受賞するなど、国内外のLGBTQ+映画祭で10冠を獲得しました。
その短編を東海林監督自ら長編化し、監督にとって初のオリジナル長編として送り出すのが長編『老ナルキソス』。ゲイでナルシストの老絵本作家と若く美しいウリセンボーイ、世代も考え方も異なるふたりの出逢いと旅を通して「家族」のあり方を問う作品となっています。
永いキャリアを持つ名優・田村泰二郎さんが短編『老ナルキソス』に続いて老絵本作家の山崎を演じて初の長編映画主演をつとめ、ウリセンボーイのレオを演じてもうひとりの主演をつとめるのは幅広いジャンルの作品に出演し2021年は『国民の選択』(宮本正樹監督)『黄龍の村』(阪元裕吾監督)と主演作公開が続いた水石亜飛夢(みずいし・あとむ)さん。
そのほか、レオのパートナー役にはテレビドラマや舞台で活躍する寺山武志さん、山崎の青年時代には『HANNORA』(2022年/明石和之監督)主演などの田中理来(たなか・りく)さんと、期待の若手俳優が出演。さらに、タレントとして知られる日出郎さん、独特の存在感を見せるモロ師岡さん、劇団・猫のホテルを主宰し監督・脚本家としても活躍する千葉雅子さん、日本映画界に欠かせない津田寛治さんらが脇を固め、山崎のかつての恋人役でベテランの村井國夫さんが存在感を発揮します。
今回解禁されたのは、山崎をレオが抱きかかえるメイン写真をはじめ、映画の主な舞台となる新宿高層ビル街をバックに座る山崎とレオ、エスハチの愛称で知られる昭和の名車・HONDA S800に乗るふたりなど、山崎とレオの関係を感じさせるカットや、個性豊かな共演者たちの登場カット。いずれも作品への期待を高める場面写真となっています。
音楽は『舟を編む』(2013年/石井裕也監督)で第37回日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞したほか数多くの映画音楽を手がける渡邊崇さん、撮影は短編版『老ナルキソス』や『片袖の魚』などこれまでも東海林監督作品の多くに参加し大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ヴィジュアルディレクターもつとめた神田創さんと、精鋭スタッフが参加。
自身がバイセクシャル当事者である東海林監督が、初のオリジナル長編で同性愛者たちの過去と未来の「家族」にまつわる葛藤を描いていく『老ナルキソス』は、5月20日土曜日より新宿K's cinemaほか全国順次公開されます。
公開に向けてツイッター公式アカウントが開設。最新情報を発信しています。
『老ナルキソス』ストーリー
ゲイでナルシストの老絵本作家山崎は、自らの衰えゆく容姿に耐えられず、作家としてもスランプに陥っている。ある日ウリセンボーイのレオと出会い、その若さと美しさに打ちのめされる。しかし、山崎の代表作を心の糧にして育ったというレオ――自分以外の存在に、生涯で初めて恋心を抱く。レオもまた山崎に見知らぬ父親の面影を重ね合わせ、すれ違いを抱えたまま、二人の旅が始まる…。