新鋭・葉名恒星(はな・こうせい)監督の初商業作品で平井亜門さんと伊藤早紀さんが主演をつとめる『きみとまた』が8月18日に公開されることが決定し、ポスターヴィジュアルと場面写真、監督・キャストのコメントが解禁されました。
『愛うつつ』(2018年)『きみは愛せ』(2020年)と、インディーズ制作の2作品がそれぞれ2021年、2022年に劇場公開され注目を集めた葉名恒星監督が、2022年にスタートした映画レーベル《マヨナカキネマ》の最新作となる『きみとまた』で、待望の商業作品デビューを果たします。
「街の片隅で懸命に生きる若者たちの恋とセックスを描く」がコンセプトの《マヨナカキネマ》作品を監督するにあたって葉名監督が選んだのは「愛しているからこそセックスをしない」というテーマ。
自身の体験から生まれ、前2作『愛うつつ』『きみは愛せ』でも描かれた葉名監督のライフワークとも言えるテーマをさらに突き詰めた『きみとまた』は、自主映画監督の青年とその元・恋人の女性との、不思議な関係が描かれていきます。
恋人の性欲を抱けなかったために別れてしまった経験を持つ主人公・自主映画監督のまるおを演じるのは平井亜門さん。主演作『神田川のふたり』(2021年/いまおかしんじ監督)『MOON and GOLDFISH』(2022年/飯塚冬酒監督)をはじめ出演作が続々と公開されるている日本映画界を期待の若手俳優で、ドラマ「ガチ恋粘着獣」での怪演も話題な平井さんが、葉名監督の投影である主人公に挑みます。
そして、まるおが想い続けている元・恋人のアキ役には、ドラマや舞台で活躍する新進女優・伊藤早紀さん。映画初主演となる『きみとまた』では、子どもを望みつつも夫とのセックスレルに悩み、まるおにある依頼をするという難しい役を体当たりで演じています。
そのほか、長村航希さん、中山求一郎さん、久保乃々花さん、丸純子さん、 冨手麻妙さん、仁科亜季子さんら、若手からベテランまで多彩なキャストが脇を固めています。
公開決定に合わせて、平井さん、伊藤さん、葉名監督それぞれのコメントが発表されました。
まるお役:平井亜門さんコメント
台本を読んで「あ、マルくんの痛み分かるかもしれない!し分かりたい!」と思いました。覚悟が要る作品だなと思いました。撮影を無事に終えられたら自分は一皮剥けることができるんじゃないかとワクワクしました。たくさん念をぶち込みました。こんなこと書いてますが僕はまだ完成した映画を見ていません。見るの、少し怖いです。が、とっても楽しみでもあります。この映画が、見てくれた不器用な誰かの心に寄り添ってくれますように。
解禁された『きみとまた』場面写真。平井亜門さん演じるまるお
解禁された『きみとまた』場面写真。伊藤早紀さん演じるアキ
葉名恒星監督コメント
『街の片隅で懸命に生きる若者たちの恋とセックスを描く』
そんなコンセプトの〈マヨナカキネマ〉としての映画のお話を頂いた時、消費されていくセックスに対して作りたいと思い、この物語を書きました。
取り戻せない日々にすがりながらも必死にいまを生きようとする主人公たちを、ぜひ映画館に観に来ていただけると嬉しいです。
解禁されたポスターヴィジュアルは、まるおとアキの後ろ姿を横に使った大胆な構図に「愛しているから、抱けない」「まるおの精子を下さい」という、ふたりの気持ちを表現するようなちょっとドキッとするセリフと、まるおとアキの笑顔の写真が添えられた、印象的なデザイン。
ふたりのさまざまな表情が映し出された場面写真10点もあわせて解禁されました。
日々、映画館のスクリーンにいくつもの恋愛とセックスが映し出されては消えていく中で、葉名恒星監督が自らの体験を基に“新しい愛のカタチ”を描き出していく『きみとまた』は、8月18日金曜日よりシネマート新宿にて公開されるほか、全国順次公開されます。
『きみとまた』ストーリー
愛しているからセックスをしたくない。それが原因で別れた恋人アキを未だに忘れられないでいる自主映画監督のまるお。自身の体験を基に新作映画を撮ろうとするが脚本に行き詰ってしまう。なぜアキを抱けなかったのか。自らも答えを出せないと問いに向き合うためアキに会う決心をするまるお。一方のアキはサラリーマンの田頭と結婚しているが、子供は欲しいのにセックスレスの夫婦関係に悩んでいた。久しぶりに再会するまるおとアキ。まだアキの事を忘れられないまるおに対し、アキは別れ際に言う。「まるおの精子をください。」