揚げ物食べ歩きの旅をする女性を主人公に、人との「違い」について描いた福嶋賢治監督の初劇場公開作となる『フライガール』が9月22日よりシモキタ - エキマエ - シネマ『K2』で公開されることが決定し、メインヴィジュアル・予告編などが解禁されました。
これまで『愛しのアイリーン』(2017年/吉田恵輔監督)『Mother』(2019年/大森立嗣監督)『喜劇 愛妻物語』(2019年/足立紳監督)『Arc』(2021年/石川慶監督)『再会の奈良』(2021年・日本,中国/ポン・フェイ監督)『霧の中』(公開予定/村瀬大智監督)などで助監督経験を積んできた福嶋賢治監督の初長編作品。
海外育ちで他人との「違い」に悩む大学生・瑠衣が、友人の勧めで参加した揚げ物スタンプラリーの旅で「違い」を抱えた人たちと出会っていく姿を描く、異色のロードムービーとなっています。
揚げ物を巡る旅に出る主人公・橘瑠衣を短編『HARMONY』(2019年/日向朝子監督)で映画デビューし今回が長編映画初主演となる岡田苑子さんが演じるのをはじめ、瑠衣の友人でスタンプラリー参加を勧め片山いづみ役には短編『燃やす』(2022年/丘澤絢音監督)主演などの小澤ういさん、瑠衣の旅に同行する小説家志望のフードライター・広瀬浩司役に゙は大森立嗣監督作品などに出演する伊達諒さん、いづみとともに瑠衣を見守る戸井田誠役には『はこぶね』(2022年/大西諒監督)などの森海斗さんと、気鋭の監督たちの作品に出演する俳優陣が集まっています。
すでに今年2月にアメリカ・サンフランシスコで開催された第25回サンフランシスコインディペンデント映画祭(San Francisco IndieFest)に入選し海外での評価も得ている『フライガール』が国内公開決定し、予告編やメインヴィジュアルなどが解禁されました。宣伝美術は『ほとぼりメルトサウンズ』(2022年)などで映画監督としても知られる東かほりさんが担当しています。
また、福嶋監督の監督ステートメントと、作品に寄せられた応援コメントも公開されています。かつて福嶋監督が助監督として参加した『愛しのアイリーン』の吉田恵輔監督が「めちゃくちゃ変な映画!」と評しているほか、インディペンデント映画を中心に活躍する女優・吉見茉莉奈さんらが応援コメントを寄せています。
福嶋賢治監督ステートメント
本作では人と人との間に横たわる「違い」をテーマにしています。日常の延⻑であったり日常を劇的にするという作り方はしていません。「違い」を受け入れることは寛容な社会でありその社会への希望を描いています。それはほんの小さなコミュニティから始まればいいと 思っているので、物語世界も小さな範囲の日常世界にとどめています。普段見過ごしているかもしれない半径3m の世界にはこのような世界が広がっているということを意識しまし た。劇的な構造にはなっていないけど出来事ひとつ一つは当事者にとってはかなり大きな出来事だろうと想像しています。感情の揺れる出来事もあると思います。そんな日本のある街 の小さな物語はきっと日本の誰にとっても身近な話なんだと思います。
脚本家・映画監督:足立紳さん応援コメント
ちょっと変わった人たちの、ちょっと変わった小さな小さなロードムービー。と書いてハタと思う。ここに出て来る人たちは変わった人たちなのだろうか。いやいや世の中みんな変わった人だろうよと、映画を見終わったあと思っていた。そこはかとなく漂うおかしみと居心地の良さを醸し出すのは、やっぱ愛か・・・。
映
映画監督:吉田恵輔さん応援コメント
めちゃくちゃ変な映画!個性的とか斬新とかじゃなく、変な映画。
でも、その「変」がクセになる。イヤらしい狙いがない、純粋天然の「変」を沢山の人に観てほしい。
俳優:吉見茉莉奈さん応援コメント
揚げ物を油に入れる前に、そっと両手で握る手がやさしい。そういうやさしい手を大切にしたいし、見逃さないようにしたい。そんなことを考えながら見ました。とりあえず今日の晩ごはんはとんかつにします。
『フライガール』場面写真。岡田苑子さん演じる主人公・橘瑠衣(左)と、小澤ういさん演じる片山いづみ
『フライガール』場面写真。岡田苑子さん演じる主人公・橘瑠衣(右)と、伊達諒さん演じる広瀬浩司
多くの人が他人との「違い」を意識し、それに悩む経験もしている現代。人との「違い」に悩まされる主人公が日常の中の小さな諍いに向き合っていく姿を通して、そんな現代にメッセージを伝えていく『フライガール』は、9月22日金曜日よりシモキタ - エキマエ - シネマ『K2』で公開。
また、全国劇場公開を応援するクラウドファンディングが、クラウドファンディングプラットフォーム・Motion Galleryで8月18日まで実施されています。
→クラウドファンディングページ