映画に関する執筆活動でも知られる隈元博樹監督の初長編作品『あずきと雨』が11月4日より東京のポレポレ東中野ほか全国順次公開されることが決定し、主演の加藤紗希さんと嶺豪⼀さん、隈元監督のコメントとメインヴィジュアル、予告編が解禁されました。
『あずきと雨』は、別れた恋人との同棲生活を続けている不動産会社社員のユキが主人公。ユキと、同棲を続けている元・恋人のノブ、ユキの勤務先を訪れた家出少女のリコたちが紡いでいくドラマを繊細に映し出し“さよならまでの猶予期間(モラトリアム”を描いた作品となっています。
メガホンをとったのは、第16回水戸短編映像祭コンペティション部門審査員奨励賞受賞作『Sugar Baby』(2011年)や福井映画祭10TH短編部門審査員特別賞受賞作『あの残像を求めて』(2014年)などの短編作を監督するほか、カルチャー批評誌「NOBODY」編集や「映画芸術」「Time Out Tokyo」「CINRA」など雑誌・ウェブメディアへの映画評寄稿などでも活躍している隈元博樹(くまもと・ひろき)監督。オムニバス『リスナー』(2015年)の一編「ブエルボ アル スール」(今野恭成監督)などを手がけた脚本家・久保寺晃一さんの脚本に隈元監督が惚れ込み、自身初の長編作品として完成させました。
主人公のユキを演じるのは『緑のざわめき』(2023年/夏都愛未監督)などに出演する加藤紗希さん。俳優活動のほか初長編監督作『距ててて』(2021年)が第43回PFFアワード観客賞ほか各地の映画祭で入選するなど監督としても活躍、振付師としても豊富な実績を持つ加藤さんが、短編『あの残像を求めて』に続いて隈元監督作品の主演をつとめました。
そのほか、部屋を探すためユキの勤務先を訪れる少女・リコ役には『天然☆生活』(2018年/永山正史監督)で映画デビューした秋枝一愛(あきえだ・かずあ)さん、ユキの同僚・カナコ役には演劇集団ロロを中心に活動する望月綾乃さん。さらに、篠田諒さん、宮本行さん、立川らく人さんと個性豊かな俳優陣が共演。
そして、ユキと別れていながら同棲生活を続けているノブを演じるのは、数々の作品で印象を残し今年は『風のゆくえ』(2023年/石井慎吾監督)『almost people』(2023年/横浜聡子監督)と主演作公開が続きさらに注目を集める嶺豪一さん。充実のキャストが揃いました。
公開決定に合わせて解禁されたメインヴィジュアルは、映画を中心にアートディレクションなどをおこなう李潤希(Lee Yuni)さんによるもので、ユキ、ノブ、リコの登場人物たちがポップなイラストで表現されています。
同時に解禁された予告編は、ユキとノブの会話で幕を開け、ユキとリコの家探しなど、ユキとノブ、リコが繰り広げる日常が映し出され、登場する「あずきバー」や雨の音がタイトルを印象付けます。