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“異世界エレベーター”が導くSFヒューマンストーリー 森田博之監督新作『光る鯨』12月公開

記事写真

解禁された『光る鯨』メインヴィジュアル(※クリックで拡大します)

 ネットで話題となった“異世界エレベーター”が登場するSFヒューマンストーリー『光る鯨』が12月8日より東京の池袋HUMAXシネマズで公開されることが決定し、メインヴィジュアルと特報映像、主演の関口蒼さんと森田博之監督のコメントが解禁されました。

 『光る鯨』は、姉とふたり暮らしの主人公・志村イトが、失踪した幼馴染みを追って、幼いころに住んでいた都営団地のエレベーターに乗り、異世界=パラレルワールドを訪れるというストーリー。
 映画だけでなく数々の名作SFの題材となってきたパラレルワールドの要素に加え、「エレベーターに乗ってある手順を踏むと異世界に行ける」というネットの巨大掲示板発祥の都市伝説“異世界エレベーター”も登場する、これまでにないSFストーリーとなっています。

 監督・脚本は、第11回田辺・弁慶映画祭で2冠を獲得し2019年に劇場公開を果たしたSFラブストーリー『ラストラブレター』(2016年)の森田博之監督。大切な人を失う痛みをヒューマノイド=人を模したものというSF設定を取り入れて描いた前作以来4年ぶりの劇場公開長編作となる『光る鯨』では、自身の身近な体験をヒントに、SFというかたちで「再会と再生」の物語を描き出しました。

 主演をつとめるのは、ダンスボーカルユニット・TEMPURA KIDZ(テンプラキッズ)で2021年まで活動していた関口蒼(せきぐち・あお)さん。10代前半から同ユニットで活躍しつつ2019年からは女優活動を本格化させ、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021上映作品『冷めるのを、待っている』(2021年/佐藤杏子監督・岡本香音監督)などの短編映画や舞台、ミュージックビデオに出演してきた期待の女優が、映画初主演をつとめます。

 共演には、イトの幼馴染みで新進作家のはかる役に『明ける夜に』(2023年/堀内友貴監督)の佐野日菜汰さん、イトの姉・冬海役に『空の瞳とカタツムリ』(2018年/斎藤久志監督)主演の中神円(なかがみ・えん)さん、カフェのマスター役に『馬の骨』(2018年)では監督もつとめた桐生コウジさん、さらに『ラストラブレター』でダブル主演をつとめたミネオショウさんと影山祐子さんが再び森田監督作に出演しているほか、古矢航之介さん、瀧石涼葉さん、山口友和さん、水沢朋美さんらが出演しています。

 解禁されたメインヴィジュアルは、暗い中に浮かび上がる古いエレベーターとその中にいる主人公・イトの姿が、日常に開く「異世界への扉」を感じさせるデザイン。
 特報映像は、イトの日常や過去を感じさせる描写から、イトがエレベーターで「異世界」へ行こうとする姿がセリフなしで描かれ、本編への期待を掻き立てる映像となっています。

【『光る鯨』特報】

 また、公開に向け、主演の関口蒼さんと森田博之監督が、次のようにコメントを発表しています。

主演:関口蒼さんコメント

記事写真 撮影時の私とイトは23歳の同い年で、大学出て就職とかやりたいこととか、自分で選ばなきゃいけないことが増えてきて、自分も自分の周りも、悩んだりしている時期で...
性格は似てないけど、省エネで生きている感じとか、ちょっと前の自分みたいだったし。
子供と大人の間にいるような23歳の私の感情そのまま使ってイトを演じています。

はじめて森田監督にお会いしたときに、映画への想いやパラレルワールドを描いたことに関して森田監督自身の話を聞いて、パラレルワールドにいる森田さんの大切な方に、この映画が届いて欲しいなあと思いました。

大切な人を思い出して、ちょっと勇気がでたり、寂しくないぞと思える映画です。
なんと鯨も光るので...。ぜひ大きいスクリーンで!劇場で観ていただきたい映画です!
よろしくお願い致します!
記事写真

森田博之監督コメント

15年前、父親が病気で他界しました。もう新作を撮っても父親に観てもらうことは出来ません。
でも物語の中でなら新作を届けられるかもしれない。そのような想いから今回の「光る鯨」は始まりました。映画は空想の産物であり、非日常の世界を観客に届けるもの。今でもそう強く思っています。
本作でも主人公のイトが両親を失った15年後から物語がはじまります。
少し不気味な雰囲気の築50年の都営団地を舞台に、けして怖くはないSFヒューマンストーリーが完成しました。ぜひ大きな銀幕で、鯨が光り輝く姿を観ていただけたら嬉しいです。

 1冊の小説を巡るSFヒューマンストーリー『光る鯨』は、12月8日金曜日より、東京の池袋HUMAXシネマズにて公開、ほか全国順次公開されます。

『光る鯨』ストーリー

幼少期に両親を亡くした23歳のコンビニ店員、志村イトは姉と二人で暮らしている。 幼馴染の新進作家、高島はかると音信不通となり数ヶ月が過ぎていた。イトは彼への密かな想いを断ち切ることが出来ず、 かつて家族で暮らした高層団地へと向かう。はかるの処女作「光る鯨」を手に古いエレベーターに乗り込むと、上昇と下降を繰り返す。彼女の記憶は深く深く潜っていく。深夜2時、誰もいない11階に止まった時、ついに《異世界エレベーター》が発動する。イトはいなくなった人に会える世界=パラレルワールドへと足を踏み入れるー。
ポスター

光る鯨

  • 関口蒼 佐野日菜汰 古矢航之介 中神円 瀧石涼葉
    ミネオショウ 山口友和 水沢朋美 影山祐子 桐生コウジ

  • 監督・脚本:森田博之
  • 撮影:上川雄介
  • 照明:大西辰弥
  • 録音:濵田耕司/望月亮佑/三塚俊輔
  • カラリスト:稲川実希
  • 整音:山田幸治
  • 音響効果:三浦光太郎
  • 衣裳:泉敦夫
  • ヘアメイク:前野はるみ/氏家美帆/下山葵
  • 助監督:佃直樹
  • VFX:荒船泰廣
  • 音楽:松田幹
  • 主題歌:「光る鯨」(作詞:森田博之/作曲:松田幹)
  • 光る鯨の本 表紙絵:小林真理江
  • 宣伝デザイン:中野香
  • 文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業
  • 製作:studio solars

  • 2023年/カラー/ヨーロピアンビスタ/5.1ch/127分

2023年12月8日(金)より池袋HUMAXシネマズにて公開 ほか全国順次公開

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