玉木慧監督の初長編で下北沢を舞台にふたりの若者の姿を描く青春映画『あとがき』（２０２４年春公開）の特報映像とティザーヴィジュアルが解禁されました。

　『あとがき』は、演劇・音楽・映画や古着など、カルチャーの発信地として海外からも注目される街・下北沢が舞台。路上で一人芝居をしながら俳優の夢を追いかける青年と、吃音を持つバンドマンの青年、ふたりの８年間を通して、夢を追いかける若者の感情と人生をストレートに描き出していきます。

　メガホンをとる玉木慧（たまき・けい）監督は、さまざまな商業映画・ミュージックビデオなどの助監督や演出をつとめ、監督をつとめたショートフィルム『僕とぼくのカノジョ』（２０２１年）がさぬき映画祭２０２１ショートムービーコンペティションでグランプリを受賞するなど、期待を集める１９９０年生まれの新鋭監督。監督自身の友人である実在の「路上で一人芝居をする俳優」と「吃音を持つバンドマン」をモデルに、実話を基に初の長編作『あとがき』を生み出しました。

　俳優を目指し路上で一人芝居をおこなう主人公・染井春太を演じるのは『to...』（２０２２年／塩野峻平監督）『Sappy』（２０２２年／上田修生監督）など若手監督の作品で主演をつとめるほか、テレビドラマなどでも活躍する猪征大（いの・ゆきひろ）さん。

　吃音を持つバンドマンのレオ役には『甲州街道から愛を込めて』（２０２２年／いまおかしんじ監督）『アリスの住人』（２０２１年／澤佳一郎監督）やドラマ「きのう何食べた？」（２０１９年）などに出演する遠藤史也さん。

　そしてヒロインの向田日向役には『福田村事件』（２０２３年／森達也監督）『愛なのに』（２０２２年／城定秀夫監督）に出演し、メインキャストをつとめた海外ドラマ「SHOGUN」も控える向里祐香（こうり・ゆうか）さん。

　さらに、橘花征志郎さん、松本ししまるさん、尾台彩香さん、山田キヌヲさん、大高洋子さん、木村知貴さん、髙橋雄祐さん、細井学さん、山本桂次さんら、若手からベテランまで、幅広いキャストが集結しています。

　解禁されたティザーヴィジュアルは、思いにふけるような春太、マイクに向かい歌うレオ、それぞれのアップの写真を用いた「両Ａ面」仕様。「僕たちが歩んだ青春のすべて」というコピーが印象的です。
　「俺が主演の映画で、レオくんの歌を主題歌にします」という春太のセリフで始まる特報映像は、春太とレオ、それぞれに夢を追うふたりが出会い意気投合していく姿を描きつつ、やがてふたりが直面する現実を感じさせる構成となっています。

　『あとがき』は、２０２４年春に映画の舞台である東京・下北沢のシモキタ - エキマエ - シネマ『K2』で公開されるほか、全国順次公開。
　現在、配給・宣伝費や海外の映画祭への出品を支援するためのクラウドファンディングも実施されています。

『あとがき』あらすじ

春太は居酒屋でアルバイトをしながら役者を目指しているが、来る仕事はエキストラばかり。ある日、路上で一人芝居をしている途中に出会ったアニキと東京・下北沢にあるバーを訪れる。そこで吃音のアーティスト、レオと出会う。レオはアメリカから帰ってきたばかりで家が無く、気付けば春太の家に住み着くようになる。目指すものは違うが、お互い夢を追う者として気付けばかけがえのない存在となって いく。そして2人はある約束を交わし、お互い約束を果たす為に日々努力する。しかし次第に春太を取り巻く環境に変化が訪れ、春太の夢に対する気持ちも揺らいでいく、いつまでも変わらないと思っていた、偶然出会った若者2人の出会いからそれぞれの人生の選択を描いた8年間を描く。