主演に佐津川愛美さん、キャラクターデザインにマンガ家の押見修造さんを迎えた内藤瑛亮監督の新作『毒娘』(どくむすめ)が、2024年4月5日に公開されることが決定し、ティザーヴィジュアルと場面写真、特報映像が解禁されました。
初長編『先生を流産させる会』(2011年)以来、コミックを実写映画化した『ミスミソウ』(2017年)、自主作品として制作された『許された子どもたち』(2020年)など、思春期の子どもたちの「生きづらさ」とそこから生まれるう残酷さを、ときにショッキングな表現も用いてエンターテイメントの中で描き出してきた内藤瑛亮監督。
その最新作となる『毒娘』は、10代の少女と新たな家族となった継母の関係を軸に、謎の少女「ちーちゃん」と家族との壮絶な闘いを描いたストーリー。2011年にネットの匿名掲示板に投稿された「扉を開けると、うつぶせの娘の上に馬乗りになった少女が笑っていました」という一文で知られるある一家の体験談に着想を得た、オリジナル脚本の“ホーム・パラサイト・ホラー”となっています。
継母となり夫と娘とともに中古の一軒家へと引っ越してくる主人公・萩乃を演じるのは、10代でデビューし着実にキャリアを重ねてきた佐津川愛美さん。かつて日常に潜む狂気を描いた『ヒメノア~ル』(2016年/吉田恵輔監督)で好演を見せた佐津川さんが、ふたたび「無邪気な悪意」という日常の中にある闇と対峙してみせます。
物語のキーとなる登場人物「ちーちゃん」のキャラクターデザインをつとめたのは、マンガ家の押見修造さん。井口昇監督のメガホンで映画化(2019年)もされた「惡の華」や「血の轍」など、思春期の少年少女の暗部を描き続けてきた押見さんが、内藤監督の作り出す作品世界に共感し、強烈なインパクトを持つ「ちーちゃん」のヴィジュアルを生み出しました。
解禁されたティザーヴィジュアルは、散らかった部屋に横たわる女性の上に、赤い服をまといハサミを手にした「ちーちゃん」が馬乗りになっているという、モチーフとなった投稿の一節を彷彿とさせる衝撃的なデザイン。
同時に解禁された場面写真は、なにかを見つめる萩乃たちの姿を切り取ったメイン写真のほか、ティザーヴィジュアル同様に女性の上に馬乗りになる「ちーちゃん」の姿や、ひとりの女性と向き合いなにかを真剣に訴えるような萩乃、「ちーちゃん」が手にする洋裁バサミなど、いずれも不穏な想像を掻き立てるものばかり。
そして特報映像は、笑いながら無邪気に壁に絵を描く「ちーちゃん」の姿で幕を開け、萩乃の「あの子”ちーちゃん”って言って、近所では有名みたい……」というセリフや不安を掻き立てるような映像が続き、思わず息を呑むようなカットと「気持ち悪いね……」という声が……。