池田朱那さん主演で「奨学金」など若い世代が直面する社会問題を描いたなるせゆうせい監督の新作『威風堂々～奨学金って言い方やめてもらっていいですか？～』が８月30日に公開されることが発表され、メインヴィジュアルが解禁されました。

　学生時代より劇作家・演出家として注目を集め、近年は舞台「文豪アルケミスト」シリーズ（脚本）やミュージカル「ヘタリア」シリーズ（演出）などゲームやコミック原作の人気舞台の作・演出を多く手がけている、なるせゆうせい監督。
　映像のフィールドでも脚本家・映画監督として活躍するなるせ監督は、消費税問題を題材とした『君たちはまだ長いトンネルの中』（２０２２年）、技能実習生制度の闇に目を向けた『縁の下のイミグレ』（２０２３年）と、若者たちを主人公に社会問題をエンターテイメントの中で描いていく社会派作品を続けて送り出し、大きな話題を集めました。
　『威風堂々～奨学金って言い方やめてもらっていいですか？～』は、その社会派青春映画シリーズの第３弾。大学生・空（ソラ）を主人公に、若者たちの大きな負担となる奨学金制度や、裏バイト、パパ活といった経済的に苦しむ若者たちが踏み入れる問題点をリアルに描く、ダークな青春カタストロフィとなっています。

　この意欲的な作品に、注目の若手俳優が揃いました。
　奨学金返済に苦悩する主人公の大学生・唯野空役には、主演作『17歳は止まらない』（２０２３年／北村美幸監督）など出演作が続く池田朱那（いけだ・あかな）さん。
　主人公・ソラの大学の同期でソラがある仕事を始めるきっかけとなる九頭竜レイ役には『ヌヌ子の聖★戦～HARAJUKU STORY～』（２０１８年／進藤丈広監督）などで女優として活躍するほか音楽活動もおこなう吉田凜音（よしだ・りんね）さん。
　ソラと同棲生活を始める彼氏の蛭間拓人役には、仮面ライダーシリーズ「仮面ライダーギーツ」の主人公・浮世英寿（うきよ・えーす）役で話題となった簡秀吉（かん・ひでよし）さん。
　やはり大学の同期でソラに影響を与える水江聡太役には「刀剣乱舞」「弱虫ペダル」「文豪ストレイドッグス」など人気の舞台シリーズで活躍する田淵累生（たぶち・るい）さん。
　主要キャストをつとめる４人の若手に加え、小野匠さん、光徳瞬さん、遠山景織子さん、近江谷太朗さんらが共演しています。

　解禁されたメインヴィジュアルは、階段に腰を下ろしまっすぐな視線を向けるソラと、同じように階段に座る拓人、レイ、水江が並ぶ構図。窓から光の差し込む階段が、象徴的にも感じられます。

　期待の若手キャストを迎え、なるせゆうせい監督が現代を鋭く描く『威風堂々～奨学金って言い方やめてもらっていいですか？～』は、８月30日金曜日より、東京のヒューマントラストシネマ渋谷、池袋HUMAXシネマズを皮切りに、全国順次公開されます。

『威風堂々～奨学金って言い方やめてもらっていいですか？～』ストーリー

特にやりたいことも夢もなかった高校３年の唯野　空（ソラ）は、将来の保険として大学進学の道を選んだ。と同時に借金を背負った。大学生の二人に一人が使ってると言われる【奨学金】という美しいネーミングセンスの借金を・・・。その後、親との確執もあり、実家に居心地の悪さを感じたソラは、家も飛び出し、ダメな彼氏との同棲生活を始めるが、そこでも金がかさむことになる。普通のバイトをしたところで、奨学金を返し終わるのは、アラフォーになってしまう現実から逃れたかったソラは、大学で知り合った異色な同期・レイや水江の影響もあって、裏バイトも始めだす。果たして彼女が突き進んだ先には何が待ち受けているのか・・・。