前原滉さん演じる新人脚本家が小西桜子さん演じるヒロインとの出会いによって思わぬ状況に陥っていくオリジナル長編映画『ありきたりな言葉じゃなくて』が12月20日に公開されるのを前に、予告編と新たな場面写真が解禁されました。

　『ありきたりな言葉じゃなくて』は、念願だったドラマ脚本家デビューを間近に控えた構成作家の青年・藤田拓也が、若い女性・鈴木りえとの出会いをきっかけに、周囲の信頼も仕事も失っていくというストーリー。放送業界で起きた実際の出来事をベースにしており、ヒロインの抱える謎を巡るミステリー的な要素も織り交ぜた、放送業界を舞台としつつも誰もがどこかで共感を覚えるような“痛切な青春”の物語となっています。

　テレビ朝日のグループ会社で同局の看板番組「徹子の部屋」をはじめバラエティ・ドキュメンタリー・ドラマなど多くのコンテンツを制作する制作会社・テレビ朝日映像が社内で「映画プロジェクト」を立ち上げて制作した同社初のオリジナル長編映画で、同社のディレクターとしてキャリアをスタートさせドキュメンタリーの演出やドラマプロデューサーなどをつとめドキュメンタリー映画『LE CHOCOLAT DE H』（２０１９年）で劇場作品監督もつとめた渡邉崇監督がメガホンをとっています。

解禁された『ありきたりな言葉じゃなくて』場面写真。前原滉さん演じる主人公・藤田拓也(右)と、小西桜子さん演じるヒロイン・鈴木りえ

　主人公の新人脚本家・藤田拓也を演じるのは、映画『沈黙の艦隊』（２０２３年／吉野耕平監督）『笑いのカイブツ』（２０２３年／滝本憲吾監督）や連続テレビ小説「らんまん」（２０２３年）、テレビドラマ「スカイキャッスル」（２０２４年）など、出演作が続き注目度上昇中の前原滉（まえはら・こう）さん。
　拓也と出会い彼の日々を一変させる鈴木りえ役には『初恋』（２０２０年／三池崇史監督）『佐々木、イン、マイマイン』（２０２０年／内山拓也監督）で第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を獲得するなど高い評価を得て、以降も映画『僕らの千年と君が死ぬまでの30日間』（２０２３年／菊地健雄監督）やテレビドラマ「スイートモラトリアム」（２０２３年）など活躍を続ける小西桜子さん。
　さらに、後輩の拓也を気にかけてくれる人気脚本家の伊東京子に内田慈さん、りえの彼氏を名乗る猪山衛に奥野瑛太さん、りえの母親に那須佐代子さん、拓也の両親と親しいスナックのママ・ミドリに小川菜摘さん、拓也の父親で中華料理屋を営む信次（のぶじ）に酒向芳さん、拓也の母親で信次とともに店を切り盛りする博子に山下容莉枝さんら、幅広いキャストが集結しています。

　このほど解禁された予告編は、30秒バージョンと90秒バージョンの２種類。いずれのバージョンも、脚本家デビューが決まった喜びの中でりえと出会う拓也の楽しい時間が一変、周囲の信頼も失って転落していく拓也の姿と、やがて彼が見出していくものが映し出されていきます。

　また、楽しげな時間を過ごす拓也とりえの姿や、シナリオワークショップの受講生たちと飲む拓也、なにかを見て動揺する拓也、真剣な表情のりえ、働く両親を見つめる拓也の姿を捉えた場面写真も解禁。
　拓也役の前原滉さんとりえ役の小西桜子さんは、以下のようにコメントを発表しています。

主人公・藤田拓也役：前原滉さんコメント

映画「ありきたりな言葉じゃなくて」で藤田拓也役を演じさせて頂きました。前原滉です。
この物語は実話をベースにした物語で、拓也と言う男が持ってる悩みや葛藤は、日常を生きる人々の大多数が持ってる悩みや葛藤なんじゃないでしょうか。
もちろん僕も持ってますし、多分これが解決することって、それこそ一生かけても無いんじゃないかと思っています。
ただ、もがいたりチャレンジすることは一生できるし、優しく見守ってくれる家族や友人もいます。

決して特別じゃない人間である拓也が、小西桜子さん演じるりえと出会い、何を感じどうなっていくのか、ぜひ劇場で見て頂けたらと思います！

ヒロイン・鈴木りえ役：小西桜子さんコメント

鈴木りえ役を演じさせていただきました、小西桜子です。
りえは拓也と出会う謎のある女性ですが、等身大の部分を大切に、監督の渡邉さんはじめ、主演の前原さん、テレビ朝日映像さんのスタッフの皆さんとたくさん話し合いを重ねて、誠実に向き合って演じさせていただきました。

りえとして過ごした日々は、難しくもどれも新鮮な瞬間の連続で、かけがえのない経験になりました。
まさに言葉では表現しきれない、たった一瞬現れた、それぞれの人間らしいゆらぎのようなものを受け取っていただけると嬉しいです。

拓也とりえの不思議な出会いから、それぞれの行く先をどうか見届けてください。

　90秒バージョンの予告編ナレーションで「青春から遠くもなく近くもない場所にいる“私たち”の物語」と表現されている『ありきたりな言葉じゃなくて』。このフレーズが示すように、登場人物たちが抱える、決して特別ではない「私たち」と同じ感情の揺れを、ヒリヒリとしたビターな味わいで、かつ温かで希望を忘れない視線で描き出してく『ありきたりな言葉じゃなくて』は、12月20日金曜日より全国公開されます

『ありきたりな言葉じゃなくて』あらすじ

32歳の藤田拓也（前原滉）は中華料理店を営む両親と暮らしながら、テレビの構成作家として働いている。念願のドラマ脚本家への道を探るなか、売れっ子脚本家・伊東京子（内田慈）の後押しを受け、ついにデビューが決定する。
夢を掴み、浮かれた気持ちでキャバクラを訪れた拓也は、そこで出会った“りえ”（小西桜子）と意気投合。ある晩、りえと遊んで泥酔した拓也が、翌朝目を覚ますと、そこはホテルのベッドの上。記憶がない拓也は、りえの姿が見当たらないことに焦って何度も連絡を取ろうとするが、なぜか繋がらない。
数日後、ようやくりえからメッセージが届き、待ち合わせ場所へと向かう。するとそこには、りえの”彼氏”だという男・猪山衛（奥野瑛太）が待っていた。強引にりえを襲ったという疑いをかけられ、高額の示談金を要求された拓也は困惑するが、脚本家デビューを控えてスキャンダルを恐れるあまり、要求を受け入れてしまう。
やがて、事態はテレビ局にも発覚し、拓也は脚本の担当から外されてしまう。京子や家族からの信頼も失い、絶望する拓也の前に、りえが再び姿を現す。果たして、あの夜の真相は？そして、りえが心に隠し持っていた本当の気持ちとは……？