ＰＦＦアワード２０２３グランプリ受賞作で人気バンド・チョーキューメイの麗さんが主演をつとめる中野晃太監督『Retake リテイク』が、２０２５年１月18日より東京の新宿K's cinemaほかにて公開されることが発表され、メインヴィジュアル＆場面写真と予告編、キャスト・監督コメントが一挙解禁されました。

　『Retake リテイク』は、大学で映画を学び、映像制作ワークショップを開催しつつ映画制作をおこなっている中野晃太監督が、高校最後の夏休みに手探りで映画作りに取り組む高校生たちの時間をフィクションとリアルを横断するような独特の手法で描いた作品。
　ＰＦＦアワード２０２３でグランプリを受賞したのをはじめ、北米最大の日本映画祭である第17回ジャパンカッツ（JAPAN CUTS）ネクスト・ジェネレーション部門で故・大林宣彦監督の名を冠した「大林賞」を受賞、第24回ハンブルク日本映画祭では最優秀独立作品審査員賞を受賞するなど、国内外で高評価を得て、ついに国内劇場公開を迎えます。

　同級生を映画づくりに誘うヒロイン・遊を演じるのは、ミュージックビデオがネットで記録的な再生数となるなど音楽シーンで注目を集めるバンド・チョーキューメイのボーカル＆ギターをつとめる麗（うらら）さん。バンド結成以前の高校時代に中野監督のワークショップに参加して映画制作に取り組んだ経験を持っており、高校時代の自身と重なるようなヒロインをナチュラルに演じます。
　そして、麗に誘われ映画づくりに参加する主人公・景を演じるのは、ＣＭや自主映画など幅広く活躍する武藤優汰さん。
　さらに、遊と景とともに映画づくりに取り組む仲間には、アリサ役に中野監督や麗さんと一緒に映画制作をした経験を持つタカノアレイナさん、海役に麗さんの専門学校時代の友人でもある大原奈子さん、二郎役に大学で映画を学び中野監督の後輩にあたる千葉龍青さんと、実際に役の設定に近い関係性を持つメンバーが揃いました。

　また、麗さんが高校時代に作った曲で、偶然にも映画の内容と重なるテーマを持つ「また、夏になる」が、チョーキューメイのバンドバージョンとしてリメイクされ、主題歌として使われています。

　解禁されたポスターヴィジュアルは、静かな水面に向かいカメラを構える景と遊の姿が印象的な構図。
　予告編も、映画づくりに取り組む景や遊たち登場人物たちの姿が、湖や川といった水辺が印象に残る風景の中で描かれていきます。繰り返し映るカチンコのカットも記憶に残ります。

　そして公開決定にあたり、主演の麗さんと武藤優汰さんをはじめとするキャストと中野監督のコメントも公開されました。

水口遊役：麗さんコメント

人生は偶然が重なりすぎて最早、全てが必然に思えてくる。映画『Retakeリテイク』もそうだ。中野晃太は不思議な監督で、みんなで映画を作りたがる。
チーム1人でも欠けたら作れなくなってしまう映画を作る事でしか、見れない景色があることを知っている。『あの時は青春だったね』と笑い合うのはまだ早い。
なぜなら、まだ私たちは青春の真っ只中であり、その記録はカメラというツールで捉えられている。
ただそれだけ、それだけの事なのだ。
なのにどうしてこんなにも「リテイク」を重ねてしまうのか。何を思い残すことがあるのか。
この映画を通して感じること、それはきっと貴方の人生を豊かにすると思う。是非、大切にとっておいて欲しい。

関野景役：武藤優汰さんコメント

劇場公開おめでとうございます。
夏の暑い中スタッフとキャストが意見を交えながら作品を作ったのをとても懐かしく感じます。
会社と家を往復する社会人、学校と家を往復する学生、色んな方の日常にもループと錯覚するような事はあると思います。この映画では繰り返される日常を通じて感情が交差する素敵な非日常を感じて欲しいです。

相原二郎役：千葉龍青さんコメント

中野は僕の大学の先輩でもあり友人です。歳は一回り以上離れており、キャスト全員と歩くと中野が保護者なのかなんなのか......。しかし、映画づくりとは不思議なもので、そんな中野とも、全然違う性格のキャストたちとも、支えてくれたスタッフたちとも、『Retake リテイク』の完成を夢見ていました。そんなみんなを友人だと思えることに感謝しています。ぜひ、僕たち私たちの映画『Retake リテイク』を楽しんでください。

小川アリサ 役：タカノ アレイナさんコメント

今でも色濃く撮影時を覚えている『Retake リテイク』
あれから時が経ち、キャスト陣とは変わり無く過ごしていることを願い合う仲になりました。それでも、あの時皆で見た静かな川は変わらず私の中で宝の様にキラキラと流れ続けています。上映して頂く度に思い出される素敵な時間、皆様の中にもあるはずのその様なものが、きっとこの映画によって再び輝き出す事でしょう。

橋本海役：大原奈子さんコメント

この映画『Retakeリテイク』は、私たちの青春の一部を切り取った作品だと思っています！
始まってから5年近く経っていることがとても感慨深いです。
様々な捉え方が出来る映画だと思いますが、テーマが「時の流れ」なので、ご自身の時の流れについて考えて頂けると嬉しいです！楽しんで観てください…！

監督・脚本・撮影・編集：中野晃太監督コメント

「時の流れ」をテーマとした本作ですが、振り返ると麗らキャスト達との出会いの中で企画が生まれてからもう5年ほど経ったのかと思うと驚きました。完全なる自主制作で最初はほんの小さな流れだったものが、みんなと作り上げていく中で徐々に大きくなっていき、映画祭を通じて世界中ずいぶん遠くまで旅してきた『Retake リテイク』という川。ついに国内劇場公開を迎え皆さんのもとに流れていきます。流れの先には、どのような景色が待っているでしょうか…劇場でこそ真に味わえる映画です！是非！

　映画づくりのひと夏を描く、まだどこにもない青春譚『Retake リテイク』は、２０２５年１月18日土曜日より、東京の新宿K's cinemaほか、全国順次公開されます。

『Retake リテイク』ストーリー

高校3年生の景はある日、遠い存在と思っていた同級生の遊から映画づくりに誘われる。
遊が撮りたい映画は「絵描きの男の子と落ち着きのない女の子が『時間の流れない世界』を目指して旅をする」という物語。
友人のアリサ、海、二郎も集い、撮影が始まる。
共に創作をする喜び、ほのかな恋心、過去の行き違い..さまざまな思いを抱える彼らの関係が、映画づくりとともに移り変わっていく—
繰り返す彼らの夏が辿り着くラストシーンとは？