「インディペンデント映画の聖地」池袋シネマ・ロサのパワープッシュ作品となる阪本武仁監督『結婚の報告』が、5月31日より同館で公開されることが発表され、ポスターヴィジュアルと監督・出演者らのコメントが解禁されました。
近年『カメラを止めるな!』(2017年/上田慎一郎監督)『侍タイムスリッパー』(2023年/安田淳一監督)と、拡大公開を果たし全国規模での大ヒットを記録する映画がインディペンデント作品から登場しています。以前よりインディペンデント作品を積極的に上映し両作品もいち早く上映して大ヒットのきっかけを作った東京の映画館・池袋シネマ・ロサの、次なるパワープッシュ作品として公開されるのが『結婚の報告』です。
京都で旗揚げされ関西を拠点に活動する「中野劇団」が2015年に短編集公演の1エピソードとして初上演して以降(※初演時は別タイトル)、再演を繰り返している同名戯曲の映画化で、映画版脚本は同劇団主宰で舞台版脚本も手がけた中野守さん、メガホンをとったのは『エターナル・マリア』(2015年)『レンタル×ファミリー』(2023年)の阪本武仁監督。
原作舞台は約30分の短編で、映画版も短編としての製作が予定されていましたが、最終的には上映時間68分の長編として完成しており、とあるバーで親友に結婚相手を報告しようとする青年が、なかなか言い出せないうちに意外な人間関係が明らかになり予想外の方向に展開していくワンシチュエーションの会話劇となっています。
映画化にあたってはオーディションを実施し、1000人を越える応募者から会話劇を成立させる実力を持った俳優陣が選ばれました。
親友に結婚相手を報告しようとする主人公・敦也を演じるのは、配信ドラマ「シコふんじゃった」(2024年)や連続テレビ小説「らんまん」(2023年)や公開予定の映画『THE KILLER GOLDFISH』(2024年/堤幸彦監督)などに出演する高橋里央(たかhし・りお)さん。
敦也の親友で、敦也の結婚相手とも深い関わりを持つ田村役には『誰よりもつよく抱きしめて』(2025年/内田英治監督)『ピストルライターの撃ち方』(2022年/眞田康平監督)などの岡本智礼(おかもと・ちひろ)さん。
敦也の同僚の息子で偶然バーに居合わせる槇島役には、映画『劇場版ほんとうにあった怖い話2019~冬の特別篇~』(2019年/鳥居康剛監督)やドラマ「新空港占拠」(2024年)などの市原朋彦さん。
槇島の連れで田村のいとこでもある尚実役には、映画『ミドリムシの夢』(2018年/真田幹也監督)や『Gメン』(2022年/瑠東東一郎監督)などの今村美乃さん。
解禁されたポスターヴィジュアルは、上部に顔の隠れた花嫁と仲睦まじい様子を見せる敦也、右下に驚いたような表情の田村、左下にはニヤつく槇島とあたりの様子をうかがうような尚実と、4人の登場人物の写真が配され、劇中で彼らがどんなやり取りを見せるのか、期待を高めるポスターとなっています。
そして公開決定にあたり、阪本監督と主演の高橋さんら出演者、原作・脚本の中野さんが、次のようにコメントを発表しています。
中崎敦也役:高橋里央さんコメント
言いたいけど、言い出せない。
言おうとしたら、言わせてくれない。
一つのテーブルを挟んで一進一退のやり取りを繰り返すシチュエーションコメディ。
そんな映画になっております。
撮影中では、計算された物や偶然パッと生まれた物。
如何に相手のペースに引きずられず自分の伝えたい事を伝えようともがくか。
とにかく様々な事を同時に考えながら撮影に臨みました。
不安も大きかったですが、阪本監督を初め素敵な共演者の先輩方が僕を支えて下さいました。
とても大事な結婚の報告。
なのに一体何故こんな事に、、?
是非お楽しみに!
田村智仁役:岡本智礼さんコメント
この度、中野劇団による舞台『結婚の報告』が映画となりました。
僕は、主人公『敦也』から結婚の報告を受ける友人『田村智仁』を演じさせていただきました。
素晴らしい脚本、監督、スタッフ、キャストと支え合いながら、必死で創り上げた作品です。
どこか愛らしい登場人物たちを、大いに笑っていただけますと幸いです。
1人でも多くの方に観ていただきたいです。
是非、劇場で、よろしくお願い致します!
槇島務役:市原朋彦さんコメント
みんなの真剣な姿が、可笑しくて、たまらなく愛おしい。
この映画を観てくれたあなたも、きっと偶然BARに居合わせた客人のひとり。
すごい瞬間に立ち会っちゃいましたね(笑)
思いやりが生んだ、一夜の奇跡。
どうぞ肩の力を抜いて、お楽しみいただければ幸いです。
坂口尚実役:今村美乃さんコメント
ドッキドキの結婚の報告。登場人物全員が誠実に生きているからこそ起こるすれ違いが、どんどん笑える、そんな作品です!
舞台原作での持ち味もほのかに味付けされています♪
わたしの好きなシーンは、敦也、田村、槇島、尚実が勢揃いする場面!
次々に新情報が出てきた時の会話を聞いている人たちのリアクションにも、是非注目してみてください!
何度も見るとそれぞれの思惑が伝わって更に楽しい。
敦也は無事に結婚の報告をできるのか…?!
一風変わった、このほっこりコメディ映画をたくさん愛してくださいね。
原作・脚本:中野守さんコメント
毎日仕事から帰って、Macに向かって、1週間位唸ってやっと1行降りてきた台詞を足してやっぱり削って。
そんなことをひたすら繰り返して、少しずつ脚本を膨らませていきました。
まだ全然粗い脚本ですが、俳優の皆様が誠実に表現してくださっていて、工夫のない台詞が何処にもない感じがしました。
脚本書いておいて何ですが、他の場所に逃げず、会話以外にも逃げないこのストロングスタイル。
なかなかなことだと思います。
阪本武仁監督コメント
短編を撮ろうと思って始めた企画がスケベ心が出過ぎて気付いたら68分の長編作品になっていました。
あまり大きな声では言えませんがとんでもなく短い期間で撮影して誕生した奇跡的な作品です。
キャストスタッフの底力が凄まじかったです。
ぜひ笑って観ていただければ幸いです。
名作と呼ばれる舞台劇がかたちをかえてスクリーンに登場する『結婚の報告』は、5月31日土曜日より、池袋シネマ・ロサで2週間限定上映されます。