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楠部知子さん企画プロデュースの松本動監督『小春日和』に由美かおるさん佐野史郎さん出演

 俳優・精神科医でがん治療中の楠部知子さんが企画・プロデュースし、松本動監督がメガホンをとる長編映画『小春日和~Indian Summer~』のクランクインを前に、由美かおるさん、佐野史郎さんらの出演が発表されました。また、製作支援のクラウドファンディングがスタートしています。

 『小春日和~Indian Summer~』は、孤立しがちな主人公・阪口小春が、勤務先の病院のがん患者やその家族、医師など、それぞれの立場で「がん」と向き合う人々たちや周囲の人々との出会いの中で、自らの人生を模索していくストーリーで、 “すべての人が、笑顔や希望を持って新たな一歩を踏み出せるような、物語。”とされています。

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『小春日和~Indian Summer~』キャスト・スタッフ。上段左より、水村美咲3、由美かおるさん、佐野史郎さん、千原ゆらさん。下段左より、楠部知子さん、キャンサーズ(桐生紗衣さん、森野くるみさん、楠部知子さん)、松本動監督

 企画とプロデュースは、俳優で現役の精神科医でもある楠部知子さん。
 楠部さんは2年前に血液のがんである多発性骨髄腫が見つかり、現在も治療を受けながら講演活動や同じくがん治療中の俳優と結成した「キャンサーズ」での動画投稿など精力的に情報発信をおこなっています。
 『茶飲友達』(2022年/外山文治監督)などに出演するほか、児童虐待を扱った『ひとくず』(2019年/上西雄大監督)で医療監修をつとめるなど児童精神科医・精神科医としても映画に携わってきた楠部さんが、「がん患者」としても作品を残したいとの想いから、初めて映画の企画・プロデュースに取り組みました。

 その楠部さんの想いを受け、劇場公開作『在りのままで咲け』(2022年)『在りのままで進め』(2023年)で企画・原案・プロデュース・主演をつとめた経験を持つ俳優・水村美咲さんが、主演をつとめるとともに共同プロデュースを担当。
 国内外の映画祭で多くの受賞歴を持ち、草笛光子さん主演の『アンジーのBARで逢いましょう』公開を控える気鋭の監督で、『在りのままで咲け』『在りのままで進め』のメガホンもとった松本動(まつもと・ゆるぐ)監督が、脚本と監督をつとめます。

 そして、インディーズ作品では異例と言えるキャスティングが実現しています。
 水村美咲さんが演じる主人公・小春の祖母で小春の人生に大きな影響を与える阪口鈴子を演じるのは、テレビドラマ「水戸黄門」などで知られるベテラン・由美かおるさん。映画出演は49年ぶりで、来年芸能生活60周年の節目を迎えるタイミングでの初のインディーズ作品出演。主題歌も担当することが決定しています。
 小春が勤務する病院の医師・上田博役には、数多くの作品に出演する佐野史郎さん。2021年に多発性骨髄腫と診断され治療を経て復帰を果たしており、同じ病気の治療中である楠部さんの想いを受けて出演が決定しました。
 また、小学生向けファッション誌「キラピチ」の第11回モデルオーディションでグランプリに輝き同誌専属モデルをつとめ、演技にも活動の幅を広げる2014年生まれの期待の新星・千原ゆいさんが、メインキャストとして抜擢されています。
 さらに、楠部知子さんが同じくがん治療中の俳優・森野くるみさん、桐生紗衣さんと結成した「キャンサーズ」が、劇中でもがん患者3人組「キャンサーズ」として出演。

 発表されたキャストと松本監督は、次のようにコメントを発表しています。

企画・プロデュース/キャンサーズ長谷川蘭役:楠部知子さんコメント

記事写真 幼稚園のお遊戯会の頃から演じる事は大好きでした。大人になるにつれ、与えられた役以外に自分が発信出来るものにも興味を持つ様になりました。児童精神科医として何が発信出来るか?と映画『ひとくず』に関わり、がん患者として何が発信出来るか?と映画『小春日和~Indian Summer~』の製作に至りました。 退院後の状態が全く読めない時期に水村美咲さんに相談し、主演と共同プロデュースという大役を引き受けて頂き、映画祭でお声掛け下さった松本動監督にメガホンを執って頂く事が叶いました。 映画製作のいろはも分からない中、次々と沢山方のご協力を頂いて現在に至っております。 キャンサーズのYouTubeを発信する中で沢山のご意見やコメントを頂きました。“がんになった今出来る事”を、病気の方にもそうでない方にも「さあ1歩!」と思って頂ける様な映画になります様に…と心を込めて挑みます。
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主人公・阪口小春役/共同プロデュース:水村美咲さんコメント

2023年12月、本作の企画・プロデューサーである楠部知子さんにカフェで「多発性骨髄腫」という病気と闘っているというお話を聞きました。
楠部さんとは10年来の仲ですが、“元気じゃない楠部さん”なんて見たことが無かったので、信じられませんでした。
でも、その日以降も“元気じゃない”姿を一度も見ていません。見せていないだけかもしれませんが、楠部さんはいつでも元気でパワフルで、明るくて前向きなんです。
そんな楠部さんの熱い想い、生き様が乗った作品ですから、きっと多くの方に勇気や希望という言葉では収まり切らないものや、生きる力を与えられる作品になると信じています。
「小春」を精一杯演じさせて頂きます!
ご支援、どうぞよろしくお願いいたします。
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主人公の祖母・阪口鈴子役:由美かおるさんコメント

映画出演は、なんと49年ぶりになります。 人としての愛情や生き方、思いやりのある行動、そして根底に響く暖かい気持ちなどなど… それらを自然体で演じることができれば良いな、と思っています。 現在は、役柄としていただいた鈴子おばさまのイメージを考え膨らませながら心の準備をしているところです。撮影が始まるのを心待ちにしています!
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医師・上田博役:佐野史郎さんコメント

企画・プロデュースの楠部知子さんは、ご自身が癌のサバイバーでいらっしゃり、物語の中の癌患者の女性陣もまた、癌を経験した女優さんたち“キャンサーズ”であることから、実際に癌を経験したことのあるキャストに…ということでお声がけいただきました。楠部さんも私と同じ多発性骨髄腫の闘病をなされた方と伺い、ならば是非とも出演させていただきたいと作品に臨んでおります。私は医者役。実際の主治医のことも参考にしながら、この作品が癌という病への向き合い方を考えるきっかけになればと。そしてそれは、物語中の家族問題を含め日常の様々な困難とも、また変わらずに向き合う姿勢のことを探っているのだとも。
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主人公の妹・阪口ひより役:千原ゆらさんコメント

阪口ひより役を演じる千原ゆらです。 選んでもらえてとっても嬉しいです。 ひよりの元気なところや明るいところを一生懸命、演じます! いろいろな表情に注目して見ていただけたら嬉しいです! ぜひ観てください。

キャサーズ小川好恵役:森野くるみさん(写真中央)コメント

記事写真 いのちって、何かにならなくても、何かを成し遂げられなくても、キラキラ輝く。病気を経て、それは「自分」でいる時だと感じた。自分の心が動いたとき生きている実感がしたから。これは色々ないのちが輝いている映画で私はそこにいられることがとても幸せです。

キャサーズ川上美紀役:桐生紗衣さん(写真左)コメント

私は、癌患者でありながら、明るく前向きに生きるキャンサーズメンバーの一人を演じます。正に等身大の役。 皆様に元気をお届けできるように、心を込めて臨みます。 冬間近な小春日和に、心がホッコリする、そんな映画です。
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松本動監督コメント

企画・プロデュースを務める楠部さんから監督オファーを頂いてから約一年三ヵ月が経ちますが、企画を立ち上げた当初は本格的に映画制作をしたことのない人が大半を占める数名のよちよち歩きチームでしたが、活動を進めて行く内に数えきれないほど多くの方のお力添えを受け、さらに強力なスタッフも加わり、少しずつチームは成長し、今や自主映画としては考えられないほどの豪華なキャスティングを実現するにまで至りました。そんな最高のスタッフ・俳優の皆さんと大阪を舞台に映画を創れることが楽しみで仕方ありません。ぜひ完成を楽しみにしておいてください。

 情報解禁と同時に、製作支援のクラウドファンディングがスタートしています。
 クラウドファンディングは豊富な実績を持つプラットフォーム・CAMPFIREでおこなわれ、特典には、公開時に使える鑑賞チケットやクレジットに名前掲載、オリジナルグッズなどに加え、3枠限定の「撮影現場でカチンコ体験が できるコース」などの体験型のコースや、限定5枠の「由美かおるさん×小春日和コラボコース」「アソシエイトプロ デューサーコース」、限定1枠の「エグゼクティブプロディーサーコース」など、ユニークなコースも含めさまざまなコースが用意されています。

『小春日和~Indian Summer~』製作支援クラウドファンディング

特典

  • 映画鑑賞チケット
  • クレジットにお名前掲載
  • 支援者だけが読める「製作日誌」
  • オリジナルグッズ
  • メイキングDVD
  • ロケ弁を支援できるコース(10枠限定/出演者から御礼動画あり!)
  • 撮影現場でカチンコ体験ができるコース(3枠限定/現場体験風景を撮影したスチール写真プレゼント!&クレジット掲載)
  • 由美かおるさん×小春日和 コラボコース(5枠限定)
  • アソシエイトプロデューサーコース(5枠限定)
  • エグゼクティブプロデューサーコース(1枠限定)
  • など。詳細はクラウドファンディングページでご確認ください。

 楠部知子さんの「せっかくがんになったのだからこの経験を誰かのために、作品として残したい」という想いが、多くの人々を動かして実現する『小春日和~Indian Summer~』。クランクインを3月21日に控えてあらすじも初解禁され、すでにX(旧Twitter)公式アカウントで情報が発信されています。
 「がん」という題材を扱いながら前向きなメッセージを伝える『小春日和~Indian Summer~』の、今後の情報に期待です。

『小春日和~Indian Summer~』あらすじ

すべての人が、笑顔や希望を持って新たな一歩を踏み出せるような、物語。
家族に悩みを打ち明けられずに孤立してしまう主人公・小春(水村美咲)が、家を飛び出し一旦は現実から逃避するも、鈴子ばあちゃん(由美かおる)や様々な人との出会いを通して、前を向いて進んでいく決心をする。 とりわけ、小春が看護助手として勤めることになった病院では内科部長・上田博(佐野史郎)や、『キャンサーズ』と名乗る明るく愉快な女性3人組(実生活でもがん治療中の3人)、自身の置かれた状況を受け入れ、夫・貴史と残りの人生を自宅で過ごすため退院することになった由紀など、それぞれの在り方で『がん』と闘う人たちと、患者を取り巻く人たちの想いや人生にふれ、これからの人生をどう生きるべきか模索する。 小春の過去に、いったい何があったのか・・・。 そして、彼女が決意した生きる道とは・・・。

小春日和~Indian Summer~

  • 水村美咲 由美かおる 佐野史郎 千原ゆら キャンサーズ(楠部知子 桐生紗衣 森野くるみ)

  • 企画・プロデュース:楠部知子
  • 共同プロデュース:水村美咲
  • 脚本・監督:松本動

2026年劇場公開予定

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