監督デビュー30年を迎えるいまおかしんじ監督の最新作『真夏の果実』が５月17日より新宿K's cinemaほか公開されることが決定し、ポスターヴィジュアルと場面写真、予告編、主演のあべみほさんといまおか監督のコメントが解禁されました。

　１９９５年にピンク映画でデビューして以降、幅広いジャンルの作品を手がけるいまおかしんじ監督。近年は「死神バーバー」（２０２３年）で初のテレビドラマ監督をつとめ、脚本家としても劇場アニメ『化け猫あんずちゃん』（２０２４年／久野遥子監督・山下敦弘監督）が国際的な評価を受けるなど、精力的に活躍する鬼才が送り出す最新作が『真夏の果実』。
　主人公は、夫とともにぶどう農家を営む設楽あゆみ。夫が出稼ぎに出ている中、あゆみは年下の営業マンと接近し……。
　『雑魚どもよ、大志を抱け！』（２０２２年／足立紳監督）などの脚本家・松本稔さんが脚本を、いまおか監督がユーモアたっぷりに演出。妻の浮気を端を発する騒動を通して、愛を見失いそうなふたりの甘くて酸っぱいひと夏の物語を生み出しました。

　主人公の設楽あゆみをチャーミングに演じるのは、グラビアやレースクイーンとしての活度に加え、バラエティ番組やプロレスのリングを華やかに彩る「ディーヴァ」など、多彩な活躍を見せるあべみほさん。
　あゆみの夫・龍馬役には、『SR サイタマノラッパー』シリーズ（入江悠監督）で注目を集め、近年は主演作『心平、』（２０２３年／山城達郎監督）や『碁盤斬り』（２０２４年／白石和彌監督）などの劇場映画や配信ドラマ「さよならのつづき」（２０２４年）「将軍 SHOGUN」（２０２４年）など出演作が続く奥野瑛太さん。
　そして、あゆみと親密になる営業マンの草壁役には「仮面ライダー鎧武」（２０１３年）で人気となり『十一人の賊軍』（２０２４年／白石和彌監督）やテレビドラマ「レッド・ブルー」（２０２４年）などに出演する佐野岳さん、龍馬の母親には長いキャリアを持つ仁科亜季子さん。さらにテレビバラエティなどで活躍する東ちづるさん、主演作『卍』（２０２３年／井土紀州監督）など映画出演が続く小原徳子さん、プロデュース・主演作『北浦兄弟』（２０２４年／辻野正樹監督）公開も控える中野マサアキさん、『あいたくて　あいたくて　あいたくて』（２０２２年）『カタオモイ』（２０２３年）でいまおか監督作品に主演している丸純子さんと、多彩なキャストが顔を揃えました。

　解禁されたポスターは、夫の龍馬にもたれるあゆみ、浮気相手である草壁にもたれるあゆみ、あゆみとふたりの男性それぞれとの写真が組み合わせられ、あゆみの浮かべる表情が印象的な構図。
　予告編は、あゆみと龍馬、それぞれに夫や妻とは別の相手と出会った夫婦の姿が、夏の夕暮れを思わせるどこか気だるく、しかし凛とした空気の中で描かれていきます。

　主演のあべみほさんといまおかしんじ監督は、次のようにコメントを発表しています。

主演（設楽あゆみ役）：あべみほさんコメント

撮影期間は昨夏でしたが、そのすべてがここに詰まっています。ぶどうの味も、鳴いていた虫の声も、あの坂道も…。わたし自身、この人生に於いて【愛を忘れたい…】そんな風に思う時期もありましたが、主演女優という大役をいただいたことにより“愛”に素直になる大切さを、あゆみから学んだような気がします。この映画を通して出会ったすべてのみなさんに感謝を伝えたいです。素敵な機会をありがとうございました。

いまおかしんじ監督コメント

気がついたら引き込まれて見ていた。あべみほは実に楽しそうにのびのびやってるし、奥野瑛太は全力でいろいろぶっ込んでくる。みんな好き放題やっていて、でも全然そんなことでは壊れなくて、全部が躍動しまくっていた。「奇跡や！奇跡！」オレもアホみたいに一緒に踊りながら撮りました。みなさんよろしくお願いします。

　あべみほさんら充実のキャストを迎えていまおかしんじ監督が送る赤裸々なラブストーリー『真夏の果実』は、５月17日土曜日より、東京の新宿K's cinemaほか、全国順次公開されます。

『真夏の果実』ストーリー

ぶどう農家を営む設楽龍馬は毎年冬になると家と畑を妻に任せて東京に出稼ぎに行く。龍馬のいない季節、妻のあゆみは義母と二人暮らしで、たまに龍馬に電話をしてもいつもぶっきらぼうに切られてしまう。そんな龍馬に東京で幼なじみの千尋との偶然の再会があった。昔好きだった千尋との再会に浮足立つ龍馬。
一方であゆみにも心惹かれる年下の男性・草壁が現れた。あゆみと草壁は急接近し、ある時ふたりは一線を越えてしまい…