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許されざる者
2003年3月29日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて、4月12日より大阪シネ・ヌーヴォにてロードショー
カラー/ヴィスタサイズ 2時間29分 <R-15>
イントロダクション
 『殺し屋1』『中国の鳥人』『極東黒社会』『オーディション』『カタクリ家の幸福』…その多彩でパワー溢れる作品群は、広くヨーロッパ人の心を波打ち、ロッテルダム国際映画祭をはじめとする先鋭的な世界の映画ファンに熱狂的に迎えられている。
 ここに誕生した映画『許されざる者』は、正しく三池監督の世界を最大限に生かした傑作の1本である。原案・脚本は武知鎮典。『荒ぶる魂たち』に続く三池とのコンビとなるこの映画では、静かで切ない男の想いをより深く、また過激に描いている。
 特筆すべきは、その出演者たち。これほど個性的で豪華な演者が集まるのも、三池作品ならでは。主演は、『荒ぶる魂たち』に続く三池作品登板に燃える加藤雅也。そして黒沢清監督『アカルイミライ』で独特の存在感を改めて多くの観客の眼に焼き付けた藤達也。石橋蓮司、北村一輝、美木良介、根津甚八、平田満といった煌びやかで個性豊かな芸達者たち。相田翔子、有森也実、秋本奈緒美と、驚くべき演技を披露する女優たち。
 更に、主人公の後ろ盾となる親分に津川雅彦、大物フィクサーに近藤正臣、内閣副総理役に長門裕之、公安警察役に松方弘樹。日本映画界の重鎮たちが、現在の日本社会の裏で暗躍する陰の主役たちを貫禄たっぷりに演じる。
 この映画はただの映画ではない。
 一人の男、一人の人間の、その悲しいほど純粋で一直線な人生を追求し描写した切ない男の物語である…。それが他のどんな映画にも観られないほど徹底的に描かれる!
ストーリー
 結婚式会場で親分を殺された連城一家直若・総長付、守部梓。彷徨える街で孤独に荒れていた自分に手を差し伸べてくれた親分、彦九郎(津川雅彦)への忠義を貫くべく、梓は一人その復讐を胸に誓う。  しかし、その仇となる男は、他でもない梓の実の兄、芹田軍司だった。暗く悲しい過去を持つ二人の兄弟はそれぞれの生き方を貫き通した末に、いま不条理にも、仇敵として久しぶりの再会を果たす。血気盛んな渡との格闘の末、公安の酒井からの情報提供によりその事実を確認する梓。ホストクラブに勤める昔の舎弟・水谷(北村一輝)をも巻き込み、2人は親分・彦九郎の命を狙った双元会への復讐を始める。
 一方、双元会に雇われたはずだった軍司も、組の抗争劇を闇に葬るべく仲介を狙った双元会・奥田興業舎弟本部長、坂崎共々組の裏切りにあいその命を狙われるはめとなる。そして徐々に修羅の道へと落ちてゆく軍司と坂崎。その頃、組の内部問題でもめる渡と若頭の白石は、組同士の全面戦争を防ぐべく、双元会幹事長・東条、同・若頭の佐田との接触を図ろうとする。
 やがて明るみになってゆく彦九郎暗殺計画の真相。次々に姿を現す大物たちの裏の顔にしり込みする渡たちとは対象的に、梓は着々とその復讐劇を遂行してゆく…。
 そんな梓の背を、下町の一角で小さなお好み焼き屋を営みながら見守る妻、洋子。やがて彼女を巻き込んで、朴訥な殺し屋・朝倉が梓暗殺に名乗りを上げる。
 その人生を全うしようとする梓と水谷。様々な思惑が蠢くアウトローな世界の中で、複雑に絡み合ってゆく二人の純粋な想い…。
 次第に明るみになってゆく事件の真相の果て、二人は何処へ向かい、そして何を見つけてゆくのか?
スタッフ
キャスト
監督:三池崇史

原案・脚本:武知鎮典

製作:夏山易子
エグゼクティブ・プロデューサー:夏山静香
企画:武知鎮典/瀬戸恒雄/松島富士雄
企画協力:夏山昌一郎/前田茂司
プロデューサー:甲斐路直/田所幸三/夏山牧子
撮影:田中一成
照明:吉角荘介
録音:小原善哉
美術:尾崎龍生
音楽:遠藤浩二


製作・配給:シネマパラダイス
制作:ジェネックス
制作協力:楽映舎
配給協力:イメージフォーラム
宣伝:オムロ
守部梓:加藤雅也

水谷真一:北村一輝

連城彦九郎:津川雅彦
坂崎康昌:石橋漣司
白石幸長:根津甚八
渡 徹郎:美木良介

北畠高時:神山繁
東条正利:勝野洋
佐田照久:野村将希
朝倉時貞:平田満
新見:遠藤憲一
友田:小沢和義
中元:本宮泰風

洋子:相田翔子

梓の母親:有森也実(友情出演)

辻堂成玄:近藤正臣

大原由達:長門裕之

酒井史郎:松方弘樹

芹田軍司:藤竜也

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