fjmovie.com
関連リンク
公式サイト
関連記事
『紀雄の部屋』初日舞台あいさつの模様
トップページ
紀雄の部屋
2004年2月7日(土)より下北沢・短編映画館トリウッドにてロードショー
以降、順次ロードショー

初日深川栄洋監督、つぐみ、高岡蒼佑による舞台あいさつ予定
ほか、イベント、公開記念キャンペーン予定。詳しくは公式サイトをご覧ください
2003年/カラー/57分
イントロダクション
 「嘘は泥棒のはじまり」っていいますけど、必ずしも相手を騙したいからつく嘘ばかりじゃありません。大好きな人だからこそ、隠したい、知られたくない、そんな気持ちから嘘をついてしまった経験が、誰だってひとつやふたつ、きっとあるはず。そこに込められたささやかな思いは、ただ一つ――
「ずっと、幸せでいたい!」
 このお話の主人公、紀雄くんもふとしたきっかけで、恋人の嘘に気付いてしまいます。そばにいるようで、実は知らない好きな人の本当の姿。
「もっと、彼女のことが知りたい」
 そんな気持ちから、彼はいつもの自分の殻から一歩抜け出す、小さな冒険に乗り出します。そうです、恋にはいつだって、知恵と勇気を勝ち取るための旅がつきものなのです。ただ、恋愛ビギナーの紀雄くんは、経験値が浅いので、あっちでつまずいたり、こっちで迷ったり、彼女を取り巻くさまざまな人の言葉に翻弄されて立ち止まったりしてしまいます。でも、彼女の本当の姿って何でしょう? 今、目の前にいる彼女を好きなことに変わりはないはずです。疑うのは簡単だけど、相手を信じ、許してあげることも大切なこと。それに、彼だって本当は、彼女に嘘をついていたのですから……。
 これは、好きな人の前で、ありのままの自分を出せずに悩んでいる人たちを応援してくれる、恋に関するささやかな幸福の物語なのです。
タイトルロールの紀雄を演じるのは、「青い春」「blue」でクールなオーラを放った若手俳優・高岡蒼佑。実は几帳面で小心者のくせに、男っぽく振舞う大学生を、これまでになくユーモラスで飄々とした味わいで演じます。綾子には、行定勲、塩田明彦、橋口亮輔など最前線にいる監督からオファーが絶えない若手としてキャリア十分のつぐみ。紀雄についた“ある嘘”に悩むヒロインの姿をウェットに陥らず、カラッとしたせつなさを醸し出す演技で見せます。どこにでもいる普通の若者の心情を、等身大の魅力で演じる二人のしぐさや会話は、時にドキリと、時にチクッと観る者の心に響きます。
 さらに、現役プロレスラー・富豪2夢路、《猫のホテル》の役者で小劇場で活躍する菅原永二、元ジョビジョバの六角慎司、バラエティやドラマ、ラジオと多彩な顔を見せるたなかえり、「さくや妖怪伝」主演以降、さまざまな役に取り組む安藤希、CanCamなどのファッション誌でモデルとして注目されたさくら、アイドルから女優へと転身した西本はるか、木内あきらなど、バラエティ豊かな顔ぶれが揃いました。
 監督は、前作「自転車とハイヒール」が、昨年BOX東中野にてレイトショー公開されるや、その面白さに口コミでの噂が広がり、記録的なヒットを飾った深川栄洋(27歳)。可笑しさの中にも毒を秘めたダイアローグ(台詞)のセンスと、等身大の人物像をリアルに掬い取る繊細な演出は高く評価され、「まぶだち」「ロボコン」の古厩智之監督に“嫉妬した”と言わしめ、市川実日子、あがた森魚、ケラリーノ・サンドロヴィッチなど、各界からの多くの支持を集めました。その他の作品でも、映画監督の登竜門と言われる「ぴあフィルムフェスティバル」や「水戸短編映像祭」などに数多く入選、入賞経験を持つ深川監督は、今やインディーズ界の若手ホープに成長しました。そしてついに、本作で待望のプロ デビューを飾ることとなります。
 矢口史靖、橋口亮輔、熊切和嘉など、今後の日本映画界を支えていく監督たちを排出してきたインディーズ・シーンから、また新たな才能がひとり誕生しました。  近年、人気の高まる短編映画(=ショートフィルム)。1999年のオープン以来、そのブームの先駆けとして“短編映画の発信地”を担って来たトリウッドが初めて企画、製作から、宣伝、上映に至るまでトータルプロデュースを手掛け、短編映画の持つ可能性と限界に挑む作品です。
ストーリー
 大学近くのアパートに住む薬学部4年の紀雄(高岡蒼佑)の部屋は、きれいに整頓され、ラッピングされたプロレスグッズに囲まれている。敬愛するレスラー・フゴフゴ夢路(富豪2夢路)に憧れる紀雄は、常に「男らしく、逞しくあれ」と言わんばかりの生きざまを信条としている。
 そんな紀雄には、最近出来た恋人の綾子(つぐみ)がいる。ある日、彼女をプロレス会場で見かけて、一目惚れしてしまった紀雄は、その後、同じ大学の学生だと知って、彼女に気持ちを伝えたのだ。綾子は、紀雄のことをどれだけ好きなのかも分からないが、ここ最近は彼の部屋に入り浸っていた。汚いくつ下のまま、部屋に上がり込み、ベッドの上で食べ物を頬張る綾子に、紀雄はついぶっきらぼうな物言いをしてしまう。――「テメー、絞め落とすぞ!」
 それでも、綾子はただ笑って、いつでも大好きなアニメのビデオに見入っている有り様だ。そんな綾子へ向ける紀雄の本当の心の裡はこうだ。――「僕は彼女が初めてじゃないのを知っている……。今まで、どんな男と関係したのかを考えると気が狂ってしまいそうになる」
 本当は几帳面で小心者の紀雄は、「女に負けてはダメ!」という先輩・森下(菅原永二)のアドバイスを信じ、綾子の前では“男らしく”振舞っていたのだ。
 そんなある日、ひそかに紀雄に想いを寄せる森下の妹・美土里(安藤希)がやって来る。彼女は、綾子のことをいろいろ調べたらしい。綾子をよく知るという昔の同級生・中村(木内あきら)を連れてきたのだ。中村の口から、綾子の本当の素顔を聞いた紀雄は、彼女が自分に“ある嘘”をついていたことを知る。戸惑いを隠せない紀雄。よく考えたら、僕はほとんど彼女のことを知らないんじゃないだろうか? ――「彼女の本当の姿が知りたい」
 紀雄は、綾子の嘘について問いつめた。すると、綾子は、その日以来、紀雄の前から姿を消してしまった。当たり前のように、彼女がそばに座っていた紀雄の部屋には、ぽっかりと隙間が出来てしまった。
そして、綾子を探すための紀雄の小さな旅がはじまった……。
スタッフ
キャスト
監督・脚本:深川栄洋
企画:兼田仁/深川栄洋/大槻貴宏(トリウッド)
プロデューサー:兼田仁/露木栄司
キャスティング・プロデューサー:水永久美子
アソシエイト・プロデューサー:相良みどり
ライン・プロデューサー:植田中
撮影:三本木久城
録音:加藤岳志
助監督:石川浩之
スタイリスト:横田勝広
ヘアメイク:岩田恵美
美術:秋元早苗
編集:原正之
整音:真弓信吾
スチール:ボクダ茂
音楽:伊藤ひさ子
撮影協力:KAIENTAI DOJO
協力:日本アニメーション ZERO-ONE

製作:ジャンピング・ニー
配給・宣伝:ベストブレーン
高岡蒼佑
つぐみ
菅原永二
富豪2夢路(ZERO-ONE)
安藤希
六角慎司
たなかえり
西本はるか
さくら
谷口賢志
永山たかし
小西大樹
木内あきら
本多章一
松本知佐
遠藤まみ
棚橋ナッツ
北条宗章(サブミッションズ)
三島ゆたか
高山ライダー
中野巽耀(友情出演)

サイト内の画像・文章の転載はご遠慮ください fjmovie.com トップページ 作品情報一覧