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世界はときどき美しい
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7月3日(土)より短編映画館トリウッドにて三週間限定ロードショー
同時上映:終着駅の次の駅 |
東京国際ファンタスティック映画祭2003招待作品
QRANKY's ALL NIGHT#05 オープニング上映作品
2003年/カラー/デジタルビデオ作品/12分
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ありふれた日常の中では見過ごしがちな風景を、やわらかな感受性で見つめ直す映像詩ともいうべく掌編。
大好きな写真集のページを一枚一枚ひらいていくような静かな時間の中、観る人の心を静かに揺さぶる。
内面的な深みを刻んだ女性の美しさと、生きることのせつなさが、霊性に満ちた儚い映像でつづられてゆく。
都会でひとり生きる女性の凛とした表情を、女優・松田美由紀が繊細に演じ、生きてきた全ての経験を結晶させたような驚嘆すべき美しさで魅せる。
新鋭監督・御法川 修の誠実な語り口を支えるのは、日本映画の第一線で活躍するスタッフたち。
撮影は『UN loved』 『みすゞ』の名手・芦澤明子。全編8mmフィルムで撮影された後、緻密な作業によってデジタル変換された独特のルックは、あやうい手触りまで情感深く伝えてくれる。
録音は『DISTANCE』『沙羅双樹』の森 英司。
音響効果は『CURE/キュア』『ナビィの恋』の丹 雄二。
観るものの精神を覚醒させるような音楽は、汎民俗音楽のヴァイオリニスト太田惠資によるオリジナル・スコア。
さらに、『花』『悲しくてやりきれない』で話題となった おおたか静流の"七色の声"がエンディングを美しく彩る。
劇中で重要な役割を担う裸婦画は、グラフィック界の巨匠・黒田征太郎が提供している。
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絵画教室のヌードモデルである野枝(松田美由紀)は、四十代を目前にして身体の衰えを感じはじめていた。
心は二十代でも、おっぱいだってたれてきちゃうし、シワだって増えてきちゃう。
そんな気の緩みからか体調を崩してしまい、しばらく通院生活を送らなければならなくなった野枝は、病院への行き帰りの途中、体力も気力も心もとない感じでふらふら漂うように歩きながら、ふっとなぜか無意識のうちに道端の雑草に手をのばしていた。
都会の緑といえば、街路樹や公園の木々を思うことが多いけれど、よく見ると本当に思いがけない所にも雑草が生え、苔(コケ)が生きのびている。
それは小さな奇跡のように見えた……。
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製作:本多徹至
プロデューサー:木下知子
脚本:御法川 修/西野智昭
撮影・照明:芦澤明子
録音:森 英司
音響効果:丹 雄二
宣伝写真:野村恵子
音楽:太田惠資
エンディングソング:おおたか静流
音楽プロデューサー:大木雄高
ドローイング:黒田征太郎
監督:御法川 修
製作:SCARAB
制作プロダクション:伝達社
配給宣伝:701creative
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松田美由紀
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