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ベルナのしっぽ

2006年9月30日(土)より渋谷シネ・アミューズ ほか全国順次公開

2005年/日本/カラー/35mm/ビスタサイズ/DTSステレオ/102分
イントロダクション
 24歳のときに、突然の病で視力を失ってしまった元永しずく。建築デザイナーになるという夢を絶たれ、暗闇に置き去りにされた彼女の心に“希望の光”を灯してくれたのは、ベルナという「しっぽ」のある家族でした――。
 1996年の発表以来、単行本・文庫本を合わせた発行部数は約70万部、常に新しい世代へと読み継がれるロング・ベストセラーとなっており、TVドラマ化や様々なメディアでも取り上げられている「ベルナのしっぽ」。映画『ベルナのしっぽ』は、その原作を元に、盲導犬とのふれあいを通じて自らも成長し、ともに未来を切り開こうとしたひとりの女性を、さりげなくもあたたかい視線で描いたヒューマン・ドラマです。舞台となっているのはまだ「バリアフリー」という言葉すらなかった昭和50年代半ば。目の不自由なしずく夫妻のもとにベルナという名の新しい家族がやってくるところからストーリーは紡がれていきます。
 主人公しずくには、本作が映画初主演となる白石美帆。盲目という難しい役に挑み、社会との軋轢に悩みつつ、やわらかい心で壁を乗り越えていく女性の成長振りを情感豊かに演じます。また、しずくのよき理解者であり、誠実な生き方でともに家庭を支える全盲の夫・元永隆一役には田辺誠一。ともすれば気負いすぎる娘を案じつつ、一歩引いた場所からあたたかく見守るしずくの母親役は市毛良枝。しずくにいつもあたたかいアドバイスをおくる親友・啓子役には2005年の主演作『欲望』が話題を呼んだ板谷由夏。さらにしずく夫妻の隣人役に根岸季衣、盲導犬の訓練所所長に北見敏之など、日本映画を支える名優が揃いました。
 監督は『学校の怪談』シリーズや『ウォーターボーイズ』など数々の作品で助監督をつとめ、本作が劇場用長編映画初監督となる山口晃二。脚本は『金融腐食列島 呪縛』で日本アカデミー賞優秀脚本賞などを受賞した鈴木智が担当しています。
 数多くのヒット曲を持つ日本屈指の女性シンガーソングライター・広瀬香美が本作のために書き下ろした主題歌「情熱+」を歌っているのも大きな話題です。
ストーリー
 昭和56年5月。明るい光の差し込む盲導犬訓練所の一室で、元永しずく(白石美帆)は緊張しきった表情で「アイメイト」との対面を待っていた。アイメイトとは、視覚障害者の“目の代わり”をしてくれる盲導犬のこと。24歳のときに病気で視力を失い、建築デザイナーへの道を立たれたしずくは、新しい夢を手に入れるため、子供の頃からの犬嫌いを克服して盲導犬とパートナーシップを組む決心をしたのだった。やがて、指導員に連れられて、しずくのパートナーとなるベルナが連れてこられる。その頭を撫ぜながら、しずくの顔に安堵感が広がっていく。  ベルナと一緒に電車を乗り継ぎ、訓練所から帰ってきたしずくを、やはり視覚障害を持つ夫の隆一(田辺誠一)が出迎える。ベルナを紹介された隆一は「ベルナの頭に手を置いてみて」としずくを優しくうながし、その上に自分の手を重ねる。「ひとり増えたからね、家族の儀式だ」。こうして、新しい家族・ベルナを加え、しずくと隆一の新しい生活が始まった――。
スタッフ
キャスト
製作総指揮:井川幸広/奥山和由/川野真寛
プロデューサー:中林千賀子
アソシエイト・プロデューサー:山本恭史

原作:郡司ななえ「ベルナのしっぽ」(ナナ・コーポレート・コミュニケーション刊)

監督:山口晃二

脚本:鈴木智
音楽:和田貴史
撮影:釘宮慎治(J.S.C)
照明:舟橋正生
録音:山田幸治
編集:川島章正
美術:松田光畝
衣裳:宮本まさ江
キャスティング:星久美子
助監督:毛利安孝
製作担当:本藤雅浩

主題歌:広瀬香美「情熱+」(ビクターエンタテイメント)

製作:BSプロジェクト
制作:ティー・オー・ピー
配給:シネカノンパブリッシャーズ
協力:シネカノン
宣伝:る・ひまわり
しずく:白石美帆
隆一:田辺誠一

塚田俊子:市毛良枝(特別出演)

伊藤啓子:板谷由夏
稲垣道雄:北見敏之
鈴木美樹子:根岸季衣
タバコの男:津田寛治(友情出演)
元永隆太(幼稚園):中村咲哉
元永隆太(小学生):鵜澤正太郎
井上勇造:伊藤洋三郎
樫山徹:蛍雪次朗
駅員:佐藤正宏

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