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人はみなどこかダメな部分があるものだが、それにしても限界がある。測定不能のダメジン=ダメ人ぶりに、観たあと、おもわず会社を辞めたくなるかも!? 取り扱い注意の“脱力系”夏休み映画!
“大人が永遠の夏休みを手に入れたらどうなる?”きっかけはその一言だった。監督・三木聡と俳優・緋田康人、温水洋一が思いついたアイディアを膨らませたところから映画『ダメジン』は生まれた。
三木聡初の劇場用映画として2002年夏に撮影がおこなわれるが、諸般の事情により編集段階で制作は中断。その一方で、『亀は意外と早く泳ぐ』『イン・ザ・プール』と、あとから企画された作品が順調に製作され、撮影とは逆の順番で公開されるという異例の事態が起きた。そして2005年秋、ようやく『ダメジン』の制作が再開。2006年夏に公開を迎えることとなった。三木聡の脱力系映画第3弾でありながら、本来これこそが初監督作であったのだ。
『イン・ザ・プール』『亀は意外と早く泳ぐ』がクリーンヒット、メイン脚本・演出を担当したテレビドラマ「時効警察」も深夜としては異例の高視聴率を記録した才人・三木聡の原点は本作『ダメジン』にある。コントのような独自のセリフ回しや小ネタを織り交ぜた不思議な世界観を構築する三木聡のスタイルは、実は綿密に構成されている。事前に本番同様のリハーサルをおこない脚本を作りこむというスタイルは、本作で確立しているのだ。
そして本作では三木聡にとって理想的ともいえる、あまりにも豪華なキャスティングが実現した。ダメ人生の中にも希望だけは忘れないリョウスケ役には「木更津キャッツアイ」(03)が大ヒットし、この秋には続編も劇場公開予定の佐藤隆太。恋人がいながらリョウスケに惹かれていくチエミ役には『blue』(03)でモスクワ国際映画祭最優秀女優賞を獲得した市川実日子。企画にも参加したヒラジ役の緋田康人、カホル役の温水洋一はリョウスケと共にダメ人生を送る仲間を演じる。また、伊東美咲をはじめ、岡田眞澄、菅原洋一など意外に見えるキャスティングも、みな脚本に惹かれて出演を決めた。『ALWAYS 三丁目の夕日』で2005年アカデミー賞主演男優賞を受賞した吉岡秀隆は、“真面目なサラリーマン役にピッタリ”という三木の希望でオファーを出したところすんなり決定。ふせえり、山崎一、村松利史、嶋田久作など三木作品に欠かせない俳優たちも顔を揃えた。今では三木組常連の岩松了も、本作が最初の三木作品への出演である。さらに篠井英介、麿赤兒、笹野高史、格闘家・謙吾、お笑いのサブングル加藤など個性あふれる俳優が集まって、唯一無二の“ダメジン”ワールドが完成した!
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川崎。ある暑い夏の日。
リョウスケ(佐藤隆太)、ヒラジ(緋田康人)、カホル(温水洋一)のダメジン3人組は、働かずに生きていける方法を考えて過ごしている。彼らの幼なじみのチエミ(市川実日子)はさびれた靴屋でバイトをする日々を送っている。
暇つぶしに猫じじい(笹野高史)の家にいったダメジン3人組は、猫じじいから「ダラダラしているならインドへ行け。インドへ行けば一生働かなくてもなんとかなる」とインドの魅力を聞かされ、インド行きを決意する。
そんな中、失踪していたチエミの恋人ササキ(篠井英介)が3年ぶりに姿をあらわし、彼らの日々は少しずつ変化していくのだった…。
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