部族間の闘争が繰り返され、戦いに敗れれば男は殺され、女は略奪されていた12世紀末のモンゴル。
モンゴル部族の長イェスゲイ・バートル(保坂尚希)と妻ホエルン(若村麻由美)の息子として生まれ、彼らの始祖“蒼き狼”の生まれ変わりと言われたテムジン(のちのチンギス・ハーン)は、モンゴルの未来を担う存在として大切に育てられた。14歳になったテムジン(池松壮亮)は花嫁探しの旅へと出発し、オンギラト部族族長の娘ポルテと恋におち、婚約する。そんなテムジンのもとに、父の死の知らせが届く。テムジンが帰郷するとすべては一変していた。ホエルンが敵から略奪された身であることを理由に、テムジン一家は父の部下たちから見捨てられてしまったのだ。母は略奪されたときすでにテムジンを身ごもっていたのではないかという疑いさえ向けられる。「俺には蒼き狼の血は流れていないのか?」苦悩しながらも不屈の魂を持つテムジンは、母と弟妹たちを守るため、“蒼き狼”の血筋であることを自ら証明するため、さまざまな困難に決然と立ち向かっていく。
ときが過ぎ、成長したテムジン(反町隆史)は優れた指導者になっていた。しかし、モンゴルを統一するという壮大な夢に向かって踏み出したとき、7年のときを経てようやく結ばれた最愛の妻・ポルテ(菊川怜)を敵の部族に略奪されてしまう。10ヶ月後、ようやく妻を救出したとき、彼女は子供を身ごもっていた…。やがて生まれた、自分の子かどうかわからない赤ん坊――再び繰り返される宿命にテムジンは苦悩する。やがて成長した息子・ジュチ(松山ケンイチ)に、テムジンは過酷な任務を与えるのだが…。
蒼き狼 地果て海尽きるまで
監督:澤井信一郎
出演:反町隆史 菊川怜 若村麻由美 松山ケンイチ Ara ほか
2007年3月3日(土)全国超拡大ロードショー
ときは12世紀末から13世紀。今から800年前にモンゴル建国の英雄チンギス・ハーンは、アレキサンダー大王やナポレオンをはじめとする歴史上の名だたる人物が誰もなしえなかったことを成し遂げた。西はペルシャ湾から東は中国に至る“史上最大の帝国”を築き上げたのだ。
一方、“ひとりの男”としてのチンギス・ハーンの生涯には、多くの伝説と謎が残されている。自らの出生の秘密にまつわる苦悩、生涯の友情を誓った友との対立と裏切り、略奪された妻を愛するがゆえの葛藤、そして同じ宿命を背負った息子への愛と憎しみ――語られることのなかった英雄の真実が、今、解き明かされる!
主演は、『男たちの大和/YAMATO』での熱演が記憶に新しい反町隆史。妻・ポルテに菊川怜、母・ホエルンに若村麻由美、息子のジュチに松山ケンイチのほか、袴田吉彦、野村祐人、平山祐介、池松壮亮、保坂尚希、榎木孝明、津川雅彦、松方弘樹ら豪華キャストが競演。また、チンギス・ハーンとともに闘う勇敢な女性クランに、約4万人の中からオーディションでグランプリを獲得した期待の大型新人Araが扮するのも話題である。
原作は、森村誠一の「地果て海尽きるまで 小説チンギス汗(上下)」(ハルキ文庫刊)。監督は『Wの悲劇』の名匠・澤井信一郎。モンゴル軍兵士5000人が参加した騎馬隊による激しい戦闘シーンや、エキストラ2万7000人を動員して撮影した即位式など、CGに頼ることなく、あくまでも本物にこだわったスペクタクル映像が観る者を圧倒する。
- テムジン(のちのチンギス・ハーン):反町隆史
- ポルテ:菊川怜
- ホエルン:若村麻由美
- ハサル:袴田吉彦
- ジュチ:松山ケンイチ
- クラン:Ara(新人)
- ボオルチュ:野村祐人
- ジャムカ:平山祐介
- テムジン(少年時代):池松壮亮
- イェスゲイ・バートル:保坂尚希
- デイ・セチェン:榎木孝明
- ケクチュ:津川雅彦
- トオリル・カン:松方弘樹
- 製作:角川春樹/千葉龍平
- 原作:森村誠一「地果て海尽きるまで 小説チンギス汗(上下)」(ハルキ文庫刊)
- 監督:澤井信一郎
- 脚本:中島丈博/丸山昇一
- 撮影:前田米造
- 照明:矢部一男
- 録音:紅谷愃一
- 美術監督:中澤克己
- セカンドユニット監督:原田徹
- 特撮監督:佛田洋
- 編集:川島章正
- 音楽:岩代太郎
- 題字:金田石城
- 主題歌:mink
- 「蒼き狼 地果て海尽きるまで」製作委員会:角川春樹事務所/エイベックス・エンタテインメント/松竹/フィールズ/TOKYO FM/JFN/讀賣新聞/Yahoo! JAPAN/日本航空/エイチ・アイ・エス/ティー・アンド・エム/創芸/ハーティス/スマート・エックス/幻戯書房
- 配給:松竹