
部族間の闘争が繰り返され、戦いに敗れれば男は殺され、女は略奪されていた12世紀末のモンゴル。
モンゴル部族の長イェスゲイ・バートル(保坂尚希)と妻ホエルン(若村麻由美)の息子として生まれ、彼らの始祖“蒼き狼”の生まれ変わりと言われたテムジン(のちのチンギス・ハーン)は、モンゴルの未来を担う存在として大切に育てられた。14歳になったテムジン(池松壮亮)は花嫁探しの旅へと出発し、オンギラト部族族長の娘ポルテと恋におち、婚約する。そんなテムジンのもとに、父の死の知らせが届く。テムジンが帰郷するとすべては一変していた。ホエルンが敵から略奪された身であることを理由に、テムジン一家は父の部下たちから見捨てられてしまったのだ。母は略奪されたときすでにテムジンを身ごもっていたのではないかという疑いさえ向けられる。「俺には蒼き狼の血は流れていないのか?」苦悩しながらも不屈の魂を持つテムジンは、母と弟妹たちを守るため、“蒼き狼”の血筋であることを自ら証明するため、さまざまな困難に決然と立ち向かっていく。
ときが過ぎ、成長したテムジン(反町隆史)は優れた指導者になっていた。しかし、モンゴルを統一するという壮大な夢に向かって踏み出したとき、7年のときを経てようやく結ばれた最愛の妻・ポルテ(菊川怜)を敵の部族に略奪されてしまう。10ヶ月後、ようやく妻を救出したとき、彼女は子供を身ごもっていた…。やがて生まれた、自分の子かどうかわからない赤ん坊――再び繰り返される宿命にテムジンは苦悩する。やがて成長した息子・ジュチ(松山ケンイチ)に、テムジンは過酷な任務を与えるのだが…。