東京郊外の名門校・聖蘭女学院。合唱部員の正木彩音(多部未華子)は、奇妙な幻聴に悩まされつつ、顧問の栗原美咲(霧島れいか)の厳しい指導のもと、コンクールに向け童謡の練習を重ねていた。
そんなとき、寮のルームメイトで同じ合唱部員の小川奈々香(秦みずほ)が校舎の屋上から飛び降り自殺する。死の直前、奈々香は「かごめかごめ」を口ずさんでいた。
さらに、合唱部の部長・染谷未紀(近野成美)も失踪する。未紀を探す彩音はトイレで首を吊ったまま「とおりゃんせ」を歌う未紀の異様な姿を目撃するが、美咲とともに再びトイレに向かうとそこに未紀の姿はなかった。
悲劇はなおも続く。彩音の新たなルームメイトの二宮紗世(しほの涼)は、おぞましい姿で「はないちもんめ」を口ずさむ姿を彩音に目撃されたのを最後に姿を消す。失意の彩音は図書館で偶然に「童謡綺談」という本を見つけ、一連の事件に童謡が絡んでいることに気づく。そして、元合唱部員の真壁亜里砂(悠城早矢)から、この学校では過去にも生徒の失踪や自殺が相次いでいると聞かされる。亜里砂はそれが音楽室の呪いのせいだと言う。
この学校にはなにがあるのか? 亜里砂も彩音の前で無残な死を遂げ、彩音はひとり事件の謎に立ち向かおうとする。しかし、そんな彩音をさらなる悲劇が襲いかかる!
こわい童謡 表の章
監督:福谷修
出演:多部未華子 近野成美 悠城早矢 秦みずほ しほの涼 霧島れいか ほか
2007年7月7日(土)よりテアトル新宿にてレイトショー ほか全国順次ロードショー
2007年/カラー/デジタル/74分
「かごめかごめ」「はないちもんめ」「ずいずいずっころばし」……。成立過程や歴史などに不明な点が多く、歌詞の多義的な解釈の余地がある童謡。特に、不穏な意味を読み取ることも可能なこの“うた”の世界に、深く潜行する“旋律=戦慄”のホラーサスペンスが誕生した!
名門校の合唱部員・彩音の周りで次々と起こる凄惨な事件。謎が深まる中、彩音は童謡の持つ秘密を知る――。
主演は、本作がホラー初主演となる多部未華子。凶事の渦中に翻弄されながら、ひとり謎に立ち向かう姿に強い存在感が漂う。さらに、近野成美、悠城早矢、秦みずほ、しほの涼といったフレッシュな女優陣が顔を揃え、顧問の教師を演じる霧島れいかが謎めいた魅力を見せる。
監督は「渋谷怪談」シリーズなどで知られる福谷修。民俗学者・長野隆之氏の監修のもと、童謡に秘められた恐怖を物語の中に描き出している。
そしてこの物語の謎は、続く【裏の章】へと引き継がれる。物語を巧みにふたつに分岐させ、さらにひとつの世界観の中に再び掌握してみせる福谷の手腕により、表裏一体のスリリングなデュアル・ムービーが完成した。
ほんとうはこわい“うた”の世界。『こわい童謡』は、幽霊でも心霊でもクリーチャーでもない、まったく新しい童謡ホラーサスペンスである。
- 正木彩音:多部未華子
- 染谷未紀:近野成美
- 真壁亜里砂:悠城早矢
- 小川奈々香:秦みずほ
- 二宮紗世:しほの涼
- 栗原美咲:霧島れいか
- 脚本・監督:福谷修
- 音楽:原田勝通
- プロデューサー:伴野智/柳原祥広
- 撮影:福田陽平
- 照明:中村晋平
- 録音:治田敏秀
- 美術:黒川通利
- 助監督:福田尚子
- 特殊メイク:マイケル・T・ヤマグチ
- VFXスーパーバイザー:柳隆
- 主題歌:「Amnesia」志方あきこ(ハッツ アンリミテッド)
- ノベライズ:竹書房文庫
- コミック:月刊コミックバーズ(幻冬舎コミックス)
- 技術協力:ダイナモピクチャーズ/オムニバスジャパン
- 制作プロダクション:東北新社クリエイツ
- 製作:東北新社/東京テアトル/ジェネオン エンタテインメント
- 配給:東京テアトル