海賊・赤鯱(声:角田信朗)とともに、修羅の国に帰るレイナ(声:柴咲コウ)。ラオウ(声:宇梶剛士)が再び修羅の国に帰って来ることを信じて待ち続けるが、ラオウはひたすら覇業を目指して突き進んで行く。そんなラオウの前に立ちふさがるのは、鉄仮面で顔を隠した「南斗最後の将」を名乗る謎の人物と、将に従う「義勇軍」だった。「南斗最後の将」を守る炎のシュレン、山のフドウ、海のリハクらの「南斗五車星」は、愛と哀しみを背負い、民衆とともに暴力と闘い続けて来たケンシロウ(声:阿部寛)を救世主とし、南斗拳王軍に果敢に立ち向かって来た。ケンシロウは、「南斗五車星」のひとり、山のフドウと出会い、南斗義勇軍とともにラオウに挑むことを決意する。
一方、ラオウは自らが倒した義父リュウケンの亡霊に悩まされていた。リュウケンは、今のラオウではケンシロウには勝てぬこと、ラオウの覇業とは脆いものであることを告げる。だが、あくまで覇業の大義が自らにあると信じて疑わないラオウは、全軍をもって「南斗最後の将」の居城に向けて出陣するのだった。そして、その正体がかつて愛した女・ユリア(声:石田ゆり子)であることを知ったラオウは、激昂して居城に攻め寄せる。しかし、ケンシロウもまたユリアが生きていたことを知り、彼女を救うために駆けつける。こうして、北斗の兄弟は、宿命によって、否応なく最後の闘いに導かれる──。
北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章
監督:平野俊貴
声の出演:阿部寛 宇梶剛士 石田ゆり子 角田信朗 柴咲コウ ほか
2007年4月28日(土)より、渋谷東急ほか全国ロードショー
マンガ「北斗の拳」は、今から20年以上も前の1983年、「週刊少年ジャンプ」誌上に連載が開始される。そして、漢(おとこ)たちの熱き闘いと友情の物語は、読者の圧倒的な支持を得て、わずか1年で「少年ジャンプ」の発行部数を80万部も引き上げた。1984年にはテレビアニメも放映され、爆発的な「北斗の拳」ブームが巻き起こる。そして現在に至るまで、熱狂的な「北斗の拳」の支持者は増える一方であり、変わらない人気を保ち続けている。
核戦争後の荒涼とした世界、世は暴力のみが支配していた。残り少ない物資を奪われて、力のない弱き者たちは、なす術を知らない──そんな殺伐とした時代に、ひとりの漢(おとこ)が現れる。彼の名はケンシロウ。千八百年の長きにわたり一子相伝を守り続けた究極の暗殺拳、「北斗神拳」の唯一の伝承者だった。ケンシロウは救世主としての宿命に目覚め、虐げられた民衆の側に立って闘うことを決意していた。だが、ケンシロウには二人の兄がいた。長兄ラオウは、己の拳で天を掴む覇王としての道を選び、「拳王」と呼ばれて恐怖による支配を推し進めていた。次兄トキは、核戦争時、ケンシロウとその婚約者ユリアを守るために死の灰を浴び、余命いくばくもないことを悟って、医療によって民衆を救う道を選んだ。一度離れ離れとなった“北斗三兄弟”は、再び宿命によってあいまみえ、避け得ぬ闘いへと導かれていく──今、「北斗の漢(おとこ)」たちが、ヒーロー不在の時代を揺り動かしていくのだ!
マンガ「北斗の拳」は、ケンシロウ、ラオウ、トキといった英雄たちの愛や野望、そして闘いを描く、いわば《英雄叙事詩》だった。北斗ワールドには多くの謎が存在するのだが、その謎を解き明かし、より壮大なサーガとするのが、<真救世主伝説・北斗の拳>5部作である。第一弾は昨年3月に劇場公開された『ラオウ伝 殉愛の章』、第二弾は2月23日に発売されるOVA『ユリア伝』、そして第三弾が本作『ラオウ伝 激闘の章』であり、その後、第四弾OVA『トキ伝』は今冬発売予定、第五弾『ケンシロウ伝』は来年劇場公開を予定している。ラオウ伝前編を描いた『殉愛の章』は『激闘の章』へとつながる壮大な序章であり、『激闘の章』は、「北斗の拳」最大のクライマックスであるラオウとケンシロウの闘いを描いている。
- ケンシロウ:阿部寛
- ラオウ:宇梶剛士
- ユリア:石田ゆり子
- 赤鯱:角田信朗
- レイナ:柴咲コウ
- 製作総指揮:井本満/堀江信彦
- 原作:武論尊/原哲夫
- 脚本:堀江信彦/鴨義信/真辺克彦
- キャラクターデザイン・総作画監督:佐藤正樹
- 美術監督・レイアウト監修:吉原俊一郎
- 撮影監督:坂本信人
- 音響製作:HALF H・P STUDIO
- 編集:田熊純
- 音楽:梶浦由記
- 特別制作協力・レイナ キャラクターデザイン:北条司
- 制作:トムス・エンタテインメント
- アニメーション・プロデューサー:吉岡昌仁
- 製作プロデューサー:飛田野和彦/加藤友誠
- 監督:平野俊貴
- 製作:ノース・スターズ・ピクチャーズ
- 配給:デスペラード