スピードマスター
監督：須賀大観
出演：中村俊介 内田朝陽 北乃きい 蒲生麻由 ほか
２００７年８月25日(土)より池袋シネマ・ロサほか全国ロードショー
２００７年／カラー／ビスタサイズ／ドルビーデジタル／35mm／96分
アメリカ発の『ワイルドスピード』シリーズ。香港発の『頭文字Ｄ THE MOVIE』など、チューンナップされた日本車がストリートバトルを繰り広げるカーアクション・ムービーが世界中で大ヒットを飛ばす中、ついに本家本元の日本から最速伝説が登場する。スピードに魅入られた名うての走り屋たちが、改造に改造に重ねた究極のチューンナップカーと超人的なテクニックで、限界ギリギリのバトルを繰り広げる、それが『スピードマスター』だ！
速さを求めることに虚しさを感じ、走ることをやめた颯人。だが、驚異のチューンナップカーとの運命的な出会いが、再び彼を“バトル”へと呼び戻していく…。
主人公の颯人を演じるのはフジテレビ系ドラマ「浅見光彦」シリーズで人気の中村俊介。心に傷を持つ寡黙な走り屋をクールに演じる。颯人にバトルを挑む狂気のストリートレーサー・勇弥には、ＮＨＫ連続ドラマ小説「どんど晴れ」などに出演、実力派俳優として評価の高い内田朝陽。颯人に窮地を救われる少女・まひろには、『幸福の食卓』で初映画初主演を果たすなど、今、最も期待される若手女優の北乃きい。
そのほかにも、「仮面ライダー響鬼」の立花香須美役で人気の蒲生麻由、須賀大観作品ではお馴染みのＶＪ・鮎貝健、人気劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」の看板役者である中山祐一郎、ハウンドドッグの大友康平、ムーンライダーズの鈴木慶一といった個性派キャストが顔を揃える。また、現役の人気レーサー・脇坂寿一がゲスト出演しているのも注目だ。
監督は『ブリスター』『恋文日和』『最終兵器彼女』と、話題作を次々と送り出す須賀大観。カーアクション・ムービーでありながら決してアクションのみを見せるのではなく、勧善懲悪の明快なストーリーを骨格に展開に緩急をつけ、王道のエンターテイメントに仕上げている。
この作品のもうひとつの主役というべきチューンナップカーたちは、有名カスタムカーショップの協力のもと、画面には映らない細部までこだわった本格ストリート仕様のカスタムカーが製作された。颯人の駆るＲＸ−７ＦＣ３Ｓと、勇弥のＦＤ３Ｓという新旧ＲＸ−７の対決はマニアならずとも心躍るだろう。
最先端技術を駆使したＶＦＸと実写を融合したカーバトルシーンは、観るものをシートに釘付けにすること必至。スピードを操れ！ 最速を目指せ！ 日本発にして日本初の世界水準カーアクション・ムービーがここに誕生した。
とある街の埠頭。毎晩のようにチューニングカーが集結し、壮絶なカーバトルを繰り広げていた。無類の速さを見せ付ける漆黒のＲＸ−７ＦＤを駆るのは、大手チューニングショップ「Ｄ＆Ｓ」の跡継ぎ、黒咲勇弥（内田朝陽）。この日もブライザッハ（鮎貝健）の１８０ＳＸ、大道寺リオ（蒲生麻由）のＺ32を寄せ付けることはなかった。
バトル終了後、勇弥のＦＤをデジカメで撮影する少女がいた。修理工場「桜井モータース」の娘、まひろ（北乃きい）であった。勝手に愛車を撮影されて腹を立てた勇弥は、手下にまひろを襲わせる。男たちに囲まれたまひろを助けたのは、見知らぬ男・赤星颯人（中村俊介）だった。
まひろの父・辰二（大友康平）は凄腕の整備士だったが、病に倒れ仕事ができなくなっていた。従業員の竜之介（中山祐一郎）はまだ頼りなく、工場は休業状態。まひろは流行のパーツを扱って店を建て直そうと考え、参考にしようと勇弥の車を撮影したのだった。まひろは自分を助けてくれた颯人が優れた修理の腕を持っていることを知り、工場で働いてくれるよう頼む。辰二のぶっきらぼうな態度に１度は立ち去りかけた颯人だが、かつて辰二がチューンアップを施した白いＲＸ−７ＦＣに魅せられ、桜井モータースで働くことを決意する。
颯人の腕とまひろの努力で活気を取り戻していく桜井モータース。それを苦々しく思う勇弥の父・光造（鈴木慶一）は、颯人を引き抜こうとするが失敗。そして勇弥はリオから颯人がかつて無敗を誇る走り屋だったと知らされ、バトルで颯人を叩き潰そうとするが、颯人は挑発に乗ってこない。苛立つ勇弥は、手下を使い桜井モータースへの嫌がらせをエスカレートさせる。
まひろたちに迷惑をかけていると自分を責める颯人に、まひろは優しく言葉をかける。その純粋な気持ちに心を動かされた颯人は、桜井モータースを守るため勇弥にバトルを挑む。常識で考えれば最強のチューンを施した勇弥のＦＤに、旧式のＦＣが勝てるはずはない。しかし、颯人は黙々とＦＣに更なるチューンを加える。
運命を賭けたバトルに向けて、白いＦＣが走り出す！
