2008年2月12日。目的も告げられないまま、3人のミュージシャンがある練習スタジオに集められた。浜崎貴司、大沢伸一、桜井秀俊。いずれも40代を迎えた、あるいは迎えようとしている3人だ。
集まった3人に、監督の中江裕司は告げる。「映画の都合で、曲を3名で作っていただければ」。
これまで同じ音楽業界の中にあっても異なるフィールドで活躍してきた3人。その乱暴ともいえる依頼を前に、それでも3人は曲作りを開始する。
そして生まれた「LOST CONTROL」というタイトルの1曲。9月7日、C.C.Lemonホールのステージでこの曲が披露されることになる……。
40歳問題
監督:中江裕司
出演:浜崎貴司 大沢伸一 桜井秀俊 スネオヘアー ほか
2008年12月20日(土)よりシアターN渋谷にてロードショー
2008年/カラー/ビスタサイズ/DTSステレオ/87分
1980年代後半、日本全土がバブル景気に浮かされていた時代。音楽業界にもバンドブームが訪れ、数え切れないほどの若者たちがミュージシャンとしてデビューしていった。
そんな中で、それぞれ違った道をたどってデビューした3人のミュージシャンがいる。テレビ番組「いかすバンド天国(イカ天)」出身の浜崎貴司(43歳)。クラブシーンから登場した大沢伸一(41歳)。テレビ番組からデビューした真心ブラザーズの桜井秀俊(40歳)。活動するフィールドも異なる3人に共通するのは“40代”という年齢だ。音楽ドキュメンタリー映画『40代問題』は、20代でデビューした彼らが、40代を迎えたいま、どう音楽と向き合い、どうひとりの40代として生活を送っているのかを見つめていく。
同時にこの映画は、3人に「映画のテーマソングを作る」というテーマを“押し付ける”。曲作りの過程で浮かび上がっていくのは、まさに3人のライフスタイルそのものだった。
映画は、3人の活躍を10代で見てきたミュージシャンのスネオヘアー(37歳)をナビゲーターに迎え、リリー・フランキー(44歳)、箭内道彦(44歳)、角田光代(41歳)、小川直也(40歳)、新田恵利(40歳)ら、各界の40代にインタビューをおこない、それぞれの“40代”を浮き彫りにしていく。
監督は『ナビィの恋』『白百合クラブ東京へ行く』など劇映画からドキュメンタリーまで手がける中江裕司(48歳)。本作では長年舞台としてきた沖縄を離れ、自らと同じ“40代”の問題へと切り込んだ。
3人のミュージシャンが「LOST CONTROL」と題された曲を完成させ、ステージで披露する。それを追うカメラは、まぎれもない“感情”を浮き上がらせていく。
- 浜崎貴司
- 大沢伸一
- 桜井秀俊
- 角田光代
- 新田恵利
- 箭内道彦
- 秦建日子
- 洞口依子
- スチャダラパー
- 小川直也
- リリー・フランキー
- スネオヘアー
- 監督:中江裕司
- エグゼクティブプロデューサー:一志順夫/大橋孝史/小林光/星野晃志/安部次郎
- プロデューサー:掛尾良夫/村山達哉
- 企画プロデューサー:田井基良/久保裕章
- 撮影:市橋織江/堀之内崇/工藤哲也
- 録音:高田林/渋谷宗昭
- 編集:菊井貴繁
- ラインプロデューサー:小林俊明/半田昌志
- 助監督:崎田憲一
- 制作担当:森井淑江
- 劇中音楽:スネオヘアー
- 主題歌:浜崎貴司×大沢伸一×桜井秀俊「LOST CONTROL」(サウンドトラック:Epic Records Japan)
- 制作プロダクション:ボイス&ハート/ドアーズ
- 製作賛助:角川出版映像事業振興基金信託
- 製作:「40歳問題」製作委員会(エピックレコードジャパン/ジョリー・ロジャー/キネマ旬報社/中央映画貿易/ボイス&ハート)
- 配給:ジョリー・ロジャー