赤い番傘をさして歩く、艶やかな芸者がいた。彼女の名は、山部琴乃(佃井皆美)。琴乃は、ひとりの侍のあとを追っていた。その侍・片桐兵衛(金井茂)こそ、琴乃の父の仇であった。
仇討ちを果たそうとした琴乃だが、兵衛の配下にはばまれ、兵衛は姿を消してしまった。そして琴乃は、兵衛を追う旅に出る。
その前に立ちはだかるのは、女忍者(長澤奈央)の率いる忍者軍団。琴乃を討つためならば仲間の命すら躊躇うことなく奪う女忍者に、琴乃は苦戦を強いられる。さらに、山伏、マタギなど、さまざまな技を持つ刺客たちが琴乃を待ち受ける。
壮絶な闘いに苦しむとき、琴乃の脳裏に浮かぶのは、亡き父・山部周五郎(野村将希)の声であった。幼いころ、芸者に憧れる琴乃に、周五郎は厳しい剣の修行を課した。ほかにたくさんの弟子がいるにもかかわらず、周五郎は自らが守り継いできた秘伝の剣術・山部の剣を琴乃に伝えようとしたのであった。
やがて、厳しい闘いの果てに、ついに琴乃は兵衛と対峙する。
「何故、父を殺した!」
琴乃の言葉に、兵衛の口から語られたのは、意外な事実であった……。
果たして、山部の剣に隠された秘密とは? 琴乃の前に現われてきた刺客たちは何者なのか? そして琴乃は、兵衛を倒し、父の仇を討つことができるのであろうか?
芸者VS忍者
監督:小原剛
出演:佃井皆美 長澤奈央 野村将希 ほか
2008年渋谷シアターTSUTAYAほか全国順次公開
2008年/カラー/ビスタサイズ/ドルビー/80分
艶やかな芸者が、刀片手に忍者と斬りあう! 海外での日本のアイコンといえる“芸者”と“忍者”をタイトルに、日本から海外に向けて送り出す新感覚アクション映画、それが『芸者VS忍者』だ!
監督は、これまでテレビドラマ「ホーリーランド」や映画『お姉チャンバラ THE MOVIE』『少林老女』などさまざまな作品でアクション監督をつとめてきた小原剛。『マッハ』『セブンソード』などを世界に送り出したプロデューサー、ベイ・ローガンにも認められた日本有数のアクションのエキスパートが、満を持して初監督作に挑む。
主人公の琴乃を演じるのは、2000人のアクション女優オーディションで選ばれた新人・佃井皆美(つくい・みなみ)。本作では、刀を使っての立ち回りはもちろん、アクロバティックな動きや、肉体と肉体がぶつかり合うリアルファイトなど、多彩なアクションに挑戦。小原監督の期待に応え、類い稀なアクションセンスを披露している。その華麗なアクションは、新たなアクションスターの誕生を予感させる。
琴乃の前に立ちはだかる女忍者には、幅広い役をこなし、『少林老女』などでアクションにも定評のある長澤奈央。そして、時代劇には欠かせないベテラン俳優の野村将希が琴乃の父親役で出演しているのも注目だ。
新たな世代のスタッフ・キャストによって作られた『芸者VS忍者』は、21世紀にふさわしい新たな時代劇=次代劇と呼ぶべき、史上初の芸者ソードアクションなのだ。
- 佃井皆美
- 金井茂
- 大久保鷹
- 栗本修治
- 白墨哲
- 坂井香里
- 大田恭臣
- 長澤奈央
- 野村将希
- 監督・脚本:小原剛
- 製作:大橋孝史
- プロデューサー:上野境介/小高勲
- 撮影:伊東伸久
- 照明:守利賢一
- 美術:藤原慎二
- アクション監督:南辻史人
- 助監督:中里淳一
- 制作担当:錦貫仁
- 音楽:中川孝
- 製作:ジョリー・ロジャー
- 制作プロダクション:トルネード・フィルム/OHARA BROS.
- 配給:ジョリー・ロジャー