
週末に家族3人でドライブに出かける。それが2年ほど前までの彼女の楽しみだった――。
20XX年。銃刀法撤廃により治安が悪化、首都機能は崩壊、大都市の砂漠化により、首都圏の人口は激減。“ヨコハマ・シティ”はアジア最大の暴力都市になっていた。
ある日、ひとりの女がカフェを訪れる。女の名はミリー(水野美紀)。ミリーの目的は、カフェの主人であるジュウベエ(大口広司)に会うことだった。ミリーは、かつて有名な刀師だったジュウベエに、仕込み刀の砥ぎなおしを依頼する。ミリーが殺人拳の使い手であることを見抜いたジュウベエは、人殺しの加担はできないとその仕事を断る。
かつて、ミリーは4人組の悪党“ジャックブラザーズ”に夫と娘を目の前で惨殺され、ミリー自身も瀕死の重傷を負った。奇跡的に生き延びたミリーは、傷ついた自らの肉体を武器へと改造し、復讐のみを生き甲斐として生きてきたのだった。
ミリーの目的がジャックブラザーズへの復讐であることを知り、改造されたミリーの身体に彼女の決意を見て取ったジュウベエは、ミリーの依頼を引き受ける。
ミリーは、ジャックブラザーズのひとりキョウシロー(今村浩継)を囮に仲間をおびき出す。キョウシローの血で「Welcome」の文字が書かれた廃工場に、テツ(中村哲也)、ユマ(紗綾)、そしてジャックブラザーズのリーダー格であり、かつてミリーの身体を切り刻んだジャック(虎牙光揮)がやって来る。そして、ミリーの壮絶な復讐劇が始まった……。