古より伝わる中国武術は、長い歴史の中でいくつもの流派にわかれてきた。その中でも最強と名高い流派が、風牙神拳と暗黒雷鬼拳であった。切磋琢磨しあってきたふたつの流派であったが、近年その均衡は崩れ、暗黒雷鬼拳の力の前に風牙神拳は風前の灯となっていた。
中国・河南省。風牙神拳を学ぶイーロン(鈴木信二)と、その師匠・宋(大槻修治)は、暗黒雷鬼拳の使い手・パイ(辻本一樹)に追われていた。傷ついた師匠は、未熟なイーロンを守るためパイに立ち向かい敗れてしまう。息を引き取る寸前、師匠はイーロンの故郷が日本であることを明かす。イーロンの本名は“真一文字拳(まいちもんじ・グー)”。拳は、師匠の残した言葉に従い、自分に足りない極意を身につけ風牙神拳を完成させるため、日本へと渡った。
日本に来た拳は、クラブ活動が盛んな男子校へ入学する。季節は春、さまざまなクラブが新入生の勧誘をおこなう中、拳はなぜか拳法の極意がお笑いにあると思い込み、部長の西谷(板尾創路)に誘われるまま“お笑い部”に入部してしまう。
ネタ作りやコントの練習に励むものの、どうしてもうまく周りを笑わせることができない拳。だが、拳は部員の三崎(栩原楽人)や西谷部長に見守られながら、ひたすらに努力を重ねていく。
そのころ、学内では、お笑い部を敵視する演劇部の部長(吉田友一)が、学園祭での体育館ステージ使用権を奪取しようと、ある計画を進めていた……。
真一文字拳
監督:増本庄一郎
出演:鈴木信二 辻本一樹 栩原楽人 吉田友一 板尾創路 ほか
2009年5月9日(土)より渋谷シアターTSUTAYAにてレイトショー
2009年/カラー/DV/16:9/ステレオ/53分
古来より伝わる中国拳法・風牙神拳の継承者である真一文字拳(まいちもんじ・グー)。生まれ故郷の日本で修行に励む拳は、なぜかお笑いの中に拳法の極意を見出した!?
本格的アクション映画を送り出す「Neo Actionシリーズ」最新作となる『真一文字拳』は、往年の香港カンフー映画を彷彿とさせる、アクションとお笑いを融合した新感覚の日本発カンフー・アクションだ!
主人公・拳を演じるのは、ドラマ「ホーリーランド」や映画『バベル』『クローズZERO』のほか、舞台でも活躍する鈴木信二。空手と体操を特技とする抜群の身体能力を本作でも存分に披露している。そして拳の仇敵・パイにはオムニバス映画『斬〜KILL〜』の1編「妖刀射程」で迫力のアクションを見せた辻本一樹。ふたりが演じる拳とパイの対決シーンは見応え充分だ!
栩原楽人や吉田友一という人気若手俳優が共演するのに加え、拳が入部する“お笑い部”の部長役で板尾創路が出演し、不思議な存在感で作品に独特の味わいを加えている。また、カンフー映画に縁の深い“あの人”があるかたちで登場しているのもカンフー映画ファンには嬉しいところだろう。
監督は、北村龍平や山口雄大ら個性派監督の作品に出演する俳優であり、監督としてネットムービー「山手線デスゲーム」、脚本家として『魁!!クロマティ高校/THEMOVIE』やNHKドラマ「ゴーストフレンズ」を手がけるなど、多彩な才能を発揮する増本庄一郎。カンフー映画へのリスペクトとお笑いセンスを詰め込み、これまでにないアクション映画を生み出した。
- 真一文字拳:鈴木信二
- パイ・チャン・ティエン:辻本一樹
- 三崎翼:栩原楽人
- 蜷川清:吉田友一
- シーザー:沖原一生
- 宋(師匠):大槻修治
- 西谷保:板尾創路
- ナレーションやっちゃった人:石丸博也
- 監督・脚本:増本庄一郎
- 製作:小林洋一/多井久晃
- プロデューサー:久保淳
- アシスタントプロデューサー:黒田仁子
- 撮影:小林正英
- 照明:永井日出雄
- 美術:鈴木阿弥
- アクション監督:園村健介
- 助監督:金子功
- 制作担当:村瀬正憲
- 音楽:吉田光
- 製作:「Neo Action シリーズ」製作委員会(エースデュース/ワコー)
- 制作:デイズ
- 配給:エースデュース