大洗にも星はふるなり
監督：福田雄一
出演：山田孝之 山本裕典 ムロツヨシ 小柳友 ほか
２００９年11月、シネセゾン渋谷、シネ・リーブル池袋ほか、全国ロードショー
２００９年／カラー／35mm／ビスタサイズ／ドルビーＳＲ／１０３分
人気番組「笑っていいとも！」「堂本剛の正直しんどい」などの放送作家であり、映画『逆境ナイン』『ぼくたちと駐在さんの７００日戦争』では脚本を担当、ＤＶＤ「THE ３名様」やドラマ「33分探偵」の演出を手がけ、劇団・ブラボーカンパニーを率いる福田雄一。いま注目を集めるコメディ界の才人が『大洗にも星はふるなり』で待望の映画監督デビューを果たす。
クリスマス・イブの茨城県・大洗の海岸。季節外れの海の家に、男たちは集まった。憧れのマドンナからの手紙を手に……。
映画の大部分が“海の家の中”という限定された舞台で繰り広げられるこの作品に、ユニークなキャラクターと実力を兼ね備えた俳優たちが集まった。ちょっと危ないナルシストの杉本には『鴨川ホルモー』『ＭＷ -ムウ-』など主演作の続く山田孝之、サメマニアの大学院生・松山には「花ざかりの君たちへ〜イケメンパラダイス」「ROOKIES」などの山本裕典、浮気願望のあるモテない男・猫田には『サマータイムマシン・ブルース』『呪怨 白い老女』のムロツヨシ、ハイテンションのお調子者・仁科には『天使のいた屋上』の小柳友、天然キャラの林にはJUNONスーパーボーイ・コンテスト出身の白石隼也。バツイチの敏腕弁護士・関口には人気演劇ユニット・TEAM NACSの安田顕、自称チョイ悪のマスターには『幼獣マメシバ』の佐藤二朗。旬の男たちのテンション高い演技バトルと、山田孝之のこれまでのイメージを打ち崩す壊れっぷりは必見だ！
そして男たちの心を虜にする江里子を演じるのは、話題作への出演が続く戸田恵梨香。男が密かに憧れを抱くマドンナにピッタリのイメージで、そのキャスティングには誰もが納得だ。
おバカな男たちの妄想が爆発、そして最後にはホロリとさせられる、いまだかつてない恋愛エンターテイメントがここに誕生した。
８月31日、茨城県は大洗の海岸。シーズンが過ぎ、店仕舞いしようとする海の家では、マスターとアルバイトたちがささやかな打ち上げをしていた。彼らがともに過ごした夏は、思い出の中へと消えようとしていた……。
ときは過ぎ、クリスマス・イヴの夜。あの海の家を、バイトの杉本（山田孝之）、松山（山本裕典）、猫田（ムロツヨシ）、仁科（小柳友）、そしてマスター（佐藤二朗）が訪れた。５人は全員、バイト仲間の憧れ・江里子から「クリスマス・イヴに海の家で会いたい」という手紙を受け取っていたのだ。マスターは、そのために地域住民の反対を押し切り海の家を残しておいたのだという。自分だけが手紙を貰ったと思っていた５人は、江里子がほんとに会いたがっているのは自分だとアピールを始める。
そこに現われたのは、海の家の撤去を申し入れに来た弁護士の関口（安田顕）。事情を知った関口は、５人の言い争いに決着をつけようと、５人に江里子とのエピソードを語らせる。数々の離婚調停も手がけてきた敏腕弁護士の関口は、それぞれが都合よく妄想で膨らませていた記憶の真実を、冷静に暴いていく。
関口に現実を叩きつけられ、意気消沈する男たち。そんな中、関口が突然「私も好きだな、江里子さん……」と言い出した。会ったこともないくせに、５人の話を聞いているうちに江里子に惹かれはじめたという。さらに、もうひとりのバイト仲間の林（白石隼也）も遅れてやってきて、江里子をめぐるバトルはさらに熾烈さを増す。
いったい、江里子はなぜみんなに手紙を送ったのか？ 男たちのしょーもない争いの果てに待ち受ける、衝撃の結末とは!?
