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『大洗にも星はふるなり』記者会見

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映画に登場する海の家をイメージしたセットをバックにした福田雄一監督、安田顕さん、ムロツヨシさん、戸田恵梨香さん、山田孝之さん、山本裕典さん、小柳友さん、白石隼也さん、佐藤二朗さん(左より)。セットに合わせ出演者も劇中の衣裳で登場

 山田孝之さん、山本裕典さん、佐藤二朗さん、安田顕さんら個性あふれる男優陣が共演する映画『大洗にも星はふるなり』が11月に公開されるのを前に、山田さんら男優陣とマドンナ役の戸田恵梨香さん、福田雄一監督が出席しての会見が、9月3日に都内でおこなわれました。
 ヒットDVD「THE 3名様」やドラマ「33分探偵」の演出のほか、脚本家、構成作家としても多くのヒット作品に参加し、コメディ界の才人として注目を集める福田監督の初劇場作品となる『大洗にも星はふるなり』は、季節外れの海の家を舞台に、山田さんたちが演じる7人の男が、勝手な思い込みから戸田さん演じるマドンナを巡って駆け引きを繰り広げていく新感覚の恋愛コメディ。
 会見は劇中の海の家をイメージしたセットをバックにおこなわれ、出演者も劇中の夏の衣裳そのままで登場。会見中もほかのキャストのコメントに割って入ったりツッコミを入れたりと、チームワークのよさを感じさせる笑いの絶えない会見となりました。

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自意識過剰の勘違いストーカー・杉本役:山田孝之さん

山田です。なんかすごい映画になっちゃいました。すみません。(撮影は)楽しかったです。
(男性の多い現場はどんな感じ?) 男の子が集まったときにするような会話をして盛り上がっていました。具体的には言えないんですけど、メイキングの方がいつもカメラを閉じていましたね。(「メイキングでも使えないくらいですからここでも言えないですね」と補足するムロツヨシさんに)ちょっと、いまぼくが喋ってる(場内爆笑)。
(現場では)みんな喋っていたんですけど、特にメイキングのカメラが回っているときはムロさんがよく喋っていましたね。
(演じた役の好きなところや、自分と似ているところは?) 全体的に好きですけど、似ているところがあっちゃマズい気がするんですけど……ノーコメントでお願いします(場内爆笑)。すみません。(杉本は)面白い人だとは思います。友達には絶対なれないですけど。

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奥手でサメマニアの大学生・松山役:山本裕典さん

松山を演じた山本裕典です。ほんとに季節に合っていないくらい夏らしいというか、すごい面白い笑える作品になっているので、みなさんぜひご覧になってください。
(現場の雰囲気は?) すごく楽しかったです。撮影してなかったときも楽しかったんですけど、撮影しているときに監督のすごい笑っている声が聞こえてきて、それも面白かったです。音も拾って(=収録して)いるのに、監督が大笑いしているんですよ。それくらい面白い作品なんだなと思いました。
(演じた役の好きなところや、自分と似ているところは?) 松山は若干、策士なんですね。けっこう計算で周りの同情を買おうとするタイプなんです。やっぱり、好きな子がいたら友達より自分をよく見せようとか、ポイント上げてやろうとか、そういうことはみんなけっこうあると思うんですよ。ぼくもそうなんです。そういう、恋愛に関して策士的なところは似ているなって(笑)。

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浮気願望のあるモテない男・猫田役:ムロツヨシさん

猫田役をやりましたムロツヨシでございます。今回わたくし、役作りのためにパーマをかけまして、ひじょうに大好評の髪型で演じたわけですけど、いかがでしょうか? ぜひですね、この妄想エンターテイメントを観てください。
(山田さんの「ムロさんがよく喋っていた」という発言を受けて) ぼくはね、ちょうど若いチームと、上の先輩のお兄さんたちの真ん中なんでね、中間管理職的なことで、少しでも話題を振り撒けられたらなと思って。ね、恵梨香ちゃん(笑)。
(演じた役の好きなところや、自分と似ているところは?) 猫田は自他ともに認める“もてない男”ということで、なぜぼくにこの役が来たのかわからないんですけども(笑)。この役のいいところはですね、自分の思ったことをまっすぐに言える、好きなことをストレートに言えるというのがぼくは好きですね。でも、浮気はよくないですね。浮気願望まではギリギリセーフかもしれないですけど。(佐藤二朗さんから「最近どうなの?」)なにを言ってるんですか、浮気したことないですよ。記者会見だぞほんとに(笑)。今日ここで初めてムロツヨシと会う方もいるんだから。今日の記者会見、これからも頑張りたいと思いまーす(場内、微妙な笑い)。

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ハイテンションのお調子者・仁科役:小柳友さん

仁科を演じました小柳友です。ほんとにこの映画で“笑い”というものを勉強させていただきまして、撮影が1週間くらいで終わってしまうのかと思うと淋しくなるくらい楽しい現場で、その楽しい雰囲気が映画に出ていればと思います。ぜひ観てください。
(このメンバーと共演しての感想は?) みなさんのアドリブなのかセリフなのかわからないような芝居がすごく勉強になりまして、ほんとにみなさんアドリブがすごいんですよね。なので、実はぼくは映画の中で笑っちゃってて、けっこう後ろを向いて笑っているんですけど、それくらい面白くって、ほんとに笑いをこらえるのに必死でした(笑)。
(演じた役の好きなところや、自分と似ているところは?) 仁科はマスターが小さなことをボケてもすぐツッコむんですね。そこらへんの優しさがいいなと思います。それからテンション高かったんで、そこがぼくは似ているかなと思いますね。

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天然で空回りの小心者・林役:白石隼也さん

林を演じました白石隼也です。林はですね、キャッチフレーズが“天然素材”ということで、自分ではそんなに思っていないんですけど、みんなからはピッタリだと言われていました。ぼくから見ても、みなさんほんとに役にピッタリで、ほんとにそれがすごいことになって、楽しい映画になっているので、みなさん、ぜひ映画館に足を運んでみてください。
(このメンバーと共演しての感想は?) ほんとにキャストのみなさんの名前を見たときに、ほんとに山田さんだったり、二朗さんだったり、(佐藤二朗さんから「それ言い出したら全員の名前言わなきゃならないよ」とツッコミあり)最初の顔合わせのときにもみなさんのオーラというか存在感がすごくて、ぼくは素人な状態だったんで「この中でやっていけるのかな?」って思ったんですけど、ほんとにみなさんいい人で、楽しくできました。
(演じた役の好きなところや、自分と似ているところは?) 林はですね、すぐ聞き間違いをして勘違いをして先走っちゃうところがあるんですけど、ぼくもすぐ勘違いをして先走って、マネージャーさんに怒られるっていうのがいつものパターンなので、そこはほんとにそっくりだなって思います(笑)。

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バツイチの切れ者弁護士・関口役:安田顕さん

弁護士の関口をやらせていただきました安田顕と申します。「ゥン?」と笑える、全編をとおして「ゥン?」という感じの笑いが漂っている、みんなでいつも楽しく演じた空気というのが出ている映画だなと思っております。公開されたらぜひよろしくお願いします。
(今回は衣裳もパリッとして、長ゼリフも多い役ですが?) やっぱり、この衣裳で失敗しましたね、この季節にはね。ちょっと暑いですけど、質問はなんですか?(場内爆笑) (このメンバーと共演しての感想は?) 尊敬する役者さんたちに囲まれて、ほんとに日々精進だなと感じた日々ですけれども、やっぱり、みなさんの演技がほんとに個性際立っていて、佐藤二朗さんはね、とにかくオナラをするんですよ、お芝居中に。(「テストのときにみんなの緊張をほぐすためだけにしましたね、放屁を」と佐藤さん)それがもう悔しくて悔しくてね、1回オナラをし返したんですけどNGになってしまいまして、そういう思い出がございます。
(演じた役の好きなところや、自分と似ているところは?) 関口という役の“なに考えているかちょっとわからないな”というところはぼくもよく言われるので、そういうところは似ているなと思います。(役としては好きですか?) 好きです好きです。なんで2回言っちゃったのかわからないですけど、大好きですね(笑)。ほんとに(この役をできて)感謝しています。

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自称チョイ悪オヤジ・マスター役:佐藤二朗さん

すっかり9月で、世間の気候は秋になりつつありますけれども、完全に世間の気候と逆行した今日の衣裳です。これ、みんな劇中の衣裳を着ております。夏のね。内容としてはですね、ほんとにバカバカしい「こんなにバカバカしい作品ってない」くらいなバカバカしい作品ですので、みなさん大いに笑っていただきたいと思います。
(男性キャスト同士で盛り上がったようですが?) 男ばっかりだったんで、ある種修学旅行みたいな、正直言うとほとんど下ネタばっかり話していました。“下ネタ下ネタ下ネタ芝居の話、下ネタ下ネタ芝居の話、下ネタ下ネタ”くらいの割合で。……こんなに受けないなら言わなきゃよかったですね(場内爆笑)。
(演じた役の好きなところや、自分と似ているところは?) ぼくはチョイ悪オヤジのマスターの役だったんですけど、本人に悪気はないんだけど、すぐ他人の秘密をばらしちゃうような役なんです。そこはぼくにはない部分ですね。だから似たところはあんまりないです。でも面白かったです。

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男たちの憧れのマドンナ・江里子役:戸田恵梨香さん

みんなのマドンナを演じさせていただきました戸田恵梨香です。この撮影は1月の頭に撮影しまして、私は5日間参加させていただいたんですけど、真冬に(茨城県の)大洗という海に行かせていただきまして、こんなワンピースで走らせていただきまして、すんごい寒い中やっていたんですけど、そんな寒いのを吹き飛ぶくらいみんなが笑わせてくれて、温かい現場でした。
(男性キャストは盛り上がっていたようですが戸田さんは?) 「恵梨香ちゃんの前では喋ったらいけない」っていってあまり喋ってくれませんでしたね(笑)。「ね、恵梨香ちゃん」って(話を)振られるくらいで、たまに佐藤さんからは「ね、江里子ちゃん」って言われて、役名と実名が混乱しちゃって、どっちの名前を言われているのかと(笑)。私は(男性陣の)面白い話題の中には入れなかったですね。(「いや入ってたよ」とムロツヨシさん)あ、入ってました? それはよかったです(笑)。

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福田雄一監督

本日はこんなにお集まりいただいてありがとうございます。映画ができあがりまして、こんなに取材の方に来ていただけると、間違って当たるんじゃないかと(場内爆笑)。こんなに来ていただけるとなんか間違いが起きるんじゃないかという気がしてきました(笑)。よろしくお願いします。
 望んだ以上のものができあがっていて、撮影のときは長回しでやりとりを撮ることが多くて、そういう中で、それぞれの関係をどんどん深めていって、カッコ悪い言葉で言いますとグルーブ感が生まれてきて、ほんとにやりとりで楽しめる作品になっているので、純粋に笑って帰っていただきたいなと思っています。

 映画では7人の男性から想いを寄せられる役を演じた戸田さんには「逆に共演者の中でいいと思うのは?」という質問が取材陣から寄せられました。一同が注目する中、戸田さんが口にしたのは「2回共演させていただいた響志くん」と、子役で『L change the WorLd』でも共演している福田響志(ふくだ・なるし)くんの名前(『大洗にも星はふるなり』では仁科の親戚の子供役。福田監督の息子さんでもあります)。静まり返った会場の空気に戸田さんは「あれ、シーンってしましたけど(笑)」と苦笑い。男性陣からは「そういくんですか」という声も上がり、山田さんは地団駄を踏んで「チクショー!」と絶叫し、会場の笑いを誘いました。
 そして「ここにいる中で」という取材陣の声に、しばしの沈黙ののちに戸田さんが挙げたのは「佐藤さん」。騒然とする中、ほかの男性陣(主にムロさん)からは「この人顔でかいですよ!」「■×△●(某ヒットドラマ)で役作りに失敗しているんですよ!」と容赦ない言葉が飛び、当の佐藤さんは「なにも言う言葉が思いつかないくらい嬉しい」と半ば硬直しつつ喜びを語りました。

 恋に浮かれる男たちがおバカな妄想を繰り広げていくいまだかつてない“妄想エンターテイメント”『大洗にも星はふるなり』は、11月、シネセゾン渋谷、シネ・リーブル池袋ほか、全国ロードショーされます。

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