突如、川崎市で起きた爆破事件。それは連続テロの幕開けだった。市街のあちこちに爆弾が仕掛けられ市民が混乱する中、黒いスーツに身を包んだ“探偵事務所5”の探偵たちが事件解決に乗り出していた。
探偵501(佐野史郎)の指令のもと、爆弾を探す探偵たち。情報科学研究室の部長である探偵507(尾上菊之助)は時限装置解除の暗号をいともたやすく解読していき、爆弾は次々と止められていく。507は解読不可能と思われた最後の爆弾の暗号をも天才的な能力で解き明かし、爆破は間一髪のところで食い止められ、事件は解決へと向かった。
そんな507に、上海支部から依頼された暗号解読の任務が与えられた。送られてきた写真にはこれまで見たことのない暗号の一部が写っており、507はその暗号に魅せられたように上海行きを志願する。暗号解読は天才的だが探偵術に不安のある507の派遣に難色を示した501も、優秀な探偵をバックアップにつけることを条件に派遣を認め、507は上海へと向かう。
上海で待っていたのは、上海支部の探偵523(斎藤洋介)と、なんと探偵事務所5の会長・探偵500(宍戸錠)だった。500は「現役の探偵として動かないと勘が鈍る」と自ら上海にやってきたのだ。
507は情報屋(松岡俊介)の力を借り、美しい歌姫・美蘭(メイラン:稲森いずみ)が歌うクラブを訪れる。暗号解読を依頼したのは美蘭。そして写真の暗号は彼女の背中に彫られた刺青だったのだ。
暗号の謎に迫る507だが、上海マフィア“青龍コンス”のボスの女である美蘭には危険が付きまとっていた。美蘭の周りで次々と人が死んでいき、その陰に見え隠れする謎の男。やがて507はいまだ残る戦争の傷跡に触れていく――。
THE CODE/暗号
監督:林海象
出演:尾上菊之助 稲森いずみ 宍戸錠 松方弘樹 ほか
2009年5月9日(土)、丸の内TOEI2、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
2008年/カラー/35mm/ヴィスタサイズ/ドルビーデジタル/124分
創立60周年を迎えた“探偵事務所5”。そこには、黒いスーツに身を包み3ケタの番号で呼ばれる探偵たちが所属していた――。林海象が生み出した「探偵事務所5」シリーズは、劇場用映画、ネットシネマ、コミック、さらにはグッズ販売などマルチな展開で多くの熱狂的ファンを獲得してきた。その人気シリーズの集大成というべき最新作が『THE CODE/暗号』だ。
今回の主人公となる探偵は、暗号解読の天才・507。依頼によって上海に飛んだ507を待っていたのは、あまりに危険な任務だった……。
探偵507を演じるのは、歌舞伎界のプリンス・尾上菊之助。初の現代アクションとなる本作では、黒のスーツに黒縁眼鏡といういでたちで新鮮な魅力を見せる。ヒロインの美蘭(メイラン)には『CAT'S EYE』以来10年ぶりに林監督作品に参加となる稲森いずみ。そして斎藤洋介、松岡俊介が個性的なキャラクターで脇を固める。
また、佐野史郎演じる501はじめ、これまでの劇場版やネットシネマで活躍してきた探偵たちの登場もファンには嬉しいところだろう。さらに、探偵事務所5会長・500役の宍戸錠と、謎のスナイパー・椎名を演じる松方弘樹の豪華共演が実現。“エースのジョー”として日活アクションを支えた宍戸錠と東映のスター俳優・松方弘樹の共演は、往年の映画ファンにはたまらないプレゼントだ。
デビュー作『夢みるように眠りたい』、テレビシリーズにも発展した『探偵 濱マイク』シリーズ三部作など“探偵映画”を作り続けてきた林海象の贈る『THE CODE/暗号』は、息をもつかせぬ超一級のエンターテイメントへと仕上がった。
- 探偵507:尾上菊之助
- 美蘭(メイラン):稲森いずみ
- 探偵501:佐野史郎
- 情報屋:松岡俊介
- 探偵523:斎藤洋介
- 探偵511:柏原収史
- 探偵522:宮迫博之
- 探偵577:坂井真紀
- 探偵591:成宮寛貴
- 宍戸瞳:貫地谷しほり
- 小龍:テイ龍進
- 探偵500:宍戸錠
- 椎名次郎:松方弘樹
- 監督:林海象
- 製作:大和田廣樹
- 脚本:林海象/徳永宣彦/久万真路
- 撮影:柴主高秀
- 照明:蒔苗友一郎
- 美術:愛甲悦子
- 音楽:めいなCo.
- 製作:THE CODEプロジェクト
- 配給:日活
- 宣伝協力:DROP