2月14日、バレンタインデイ。都立東京高校に通う水島樹権(みずしま・じゅごん:斎藤工)は、最近転校してきたばかりの美少女・有角もなみ(あるかど・もなみ:川村ゆきえ)からチョコを渡された。小さく、中に赤い液体の入った手作りチョコ。それを口にした途端、樹権は、激しいめまいに襲われるのだった……。
もなみのチョコを食べてから、樹権の身体には異変が起こっていた。血が欲しくてたまらないのだ。これはまるで、吸血鬼? 戸惑う樹権に、もなみはあっけらかんと自分が吸血鬼であることを明かし、チョコの中に自分の血を混ぜていたと告げる。樹権も吸血鬼になって、自分と一緒に生きてほしいというのだ。
一方、自称・樹権のガールフレンドである富良野けい子(乙黒えり)は、もなみと樹権の距離が急に近づきだしたことが気が気でない。そしてあるきっかけから、もなみが吸血鬼であることを知ってしまう。
もなみを樹権から遠ざけようとするけい子だったが、すでに樹権は完全な吸血鬼になる決意を固めていた。校舎の屋上で口づけを交わすふたりを目撃したけい子は、怒りに駆られてもなみに詰め寄り、勢い余って転落死してしまう!
しかし、教頭でマッド・サイエンティストであるけい子の父・ケン児(津田寛治)は、ひそかに進めていた死体再生の研究成果を活かし、けい子を少女フランケンとして蘇らせた。復活したけい子は樹権を人質にとり、もなみを呼び出す。
こうして、吸血少女と少女フランケンの、恋を賭けた死闘が始まろうとしていた!
吸血少女対少女フランケン
監督:友松直之/西村喜廣
出演:川村ゆきえ 斎藤工 乙黒えり 津田寛治 ほか
2009年8月15日(土)よりシアターN渋谷、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
2009年/カラー/ビスタサイズ/85分
数々のヒット作を生み、作家や女優としての顔も持つマンガ家・内田春菊のホラーコミック『吸血少女対少女フランケン』が、まさかの映画化を果たした。
原作は「吸血少女」と「少女フランケン」という別々の作品を1冊の単行本に収録したものだったが、映画は原作をベースに新たなアイディアを盛り込み、なんとタイトル通りに吸血少女と少女フランケンの対決を実現させた!
この怪作を監督したのは、内田春菊のアシスタント経験も持ち、大槻ケンヂ原作『STACY』などでカルトな人気を持つ友松直之と、多くの作品で特殊メイクを担当し『東京残酷警察』で劇場長編監督デビューを果たした西村喜廣のふたり。日本映画界で異彩を放つふたつの才能が衝撃のタッグを組み、これまでにない奇想天外な作品が生まれた。
ヒロインの吸血少女・有角もなみを演じるのは『ひとりかくれんぼ劇場版』などで女優としての評価の高まる川村ゆきえ。自身ホラー好きである彼女が、セーラー服に身を包んだヴァンパイアをキュートに演じる。
そして、もなみの相手役となる水島樹権には、主演作の相次ぐ若手実力派・斎藤工。もなみと相対する少女フランケン・富良野けい子には『お姉チャンバラ THE MOVIE』の乙黒えりが華麗なアクションを披露する。さらに、日本映画界に欠かせない名優・津田寛治の怪演や、『東京残酷警察』の主演で評判を呼んだしいなえいひが特別出演しているのにも注目だ。
すでに海外の映画祭での上映も続々決定、世界が注目する『吸血少女対少女フランケン』は、とってもキュートでポップ、そしてグロテスクな、日本発の新たなエンターテイメントだ。
- 有角もなみ:川村ゆきえ
- 水島樹権:斎藤工
- 富良野けい子:乙黒えり
- ミドリ:亀谷さやか
- イゴール:ジジ・ぶぅ
- もなみの母親:しいなえいひ(特別出演)
- 富良野ケン児:津田寛治
- 監督:友松直之/西村喜廣
- 原作:内田春菊「闇のまにまに〜吸血少女対少女フランケン〜」(青林工藝舎刊)
- 脚本:友松直之
- 製作:三宅容介/及川次雄
- 企画:伊藤秀裕
- プロデューサー:中島純/旭正嗣
- アソシエイトプロデューサー:田中瑠佳
- アシスタントプロデューサー:大塚玲美
- 撮影:Shu G. 百瀬
- 照明:太田博
- 録音:中川究矢
- 美術:福田宣
- 編集・特殊造形監督・キャラクターデザイン:西村喜廣
- VFXスーパーバイザー:鹿角剛司
- 助監督:松尾崇
- 制作担当:鷲頭政充
- 音楽監修:Blood-Stained Fellow
- 主題歌:jmetalmouse「Liquid Sunshine - V.G vs F.G version -」(stair/STARBOZE RECORDS)
- 制作協力:エクセレントフィルムズ
- 製作:ポニーキャニオン/コンセプトフィルム
- 配給・宣伝:エクセレントフィルムパートナーズ
- 配給協力:ゴー・シネマ