ときは戦国時代。険しい山道の中を進む忍びたちの姿があった。彼らの名は鈎摘(かぎつめ:合田雅吏)、虎鋏(とらばさみ:虎牙光揮)、独鈷(どっこ:永倉大輔)。3人の伊賀の下忍は、上忍からある任務を与えられていた。その任務とは、顔を隠した得体の知れない下忍・埋火(うずみび:柏原収史)を甲賀との国境まで連れていくことであった。
気性の激しい虎鋏と、能天気で人をおちょくるような発言を繰り返す独鈷は早々とぶつかりあい、あわや仲間割れの危機に陥る。任務の全容を知らされていないことも、虎鋏と独鈷に不満と不信を抱かせていた。
そこに、別の忍びの一団が現われた。伊賀と敵対する甲賀の忍びかと思われたが、彼らは伊賀の別の里の忍びであった。なぜか彼らは仲間であるはずの鈎摘たちを妨害しようとする。鈎摘たちと激しい闘いを繰り広げる中で、忍びのひとりが告げる。鈎摘たちの行動が、この国を滅ぼすかもしれないと。
鈎摘たちは一団を退けたが、埋火はその闘いに加わろうとしなかった。埋火は忍びでありながら、忍びの技を学んだことはないという。いったい、埋火は何者なのか?
そしてついに明らかになる埋火の正体。埋火は、そばにいるだけで伝染るという死病にかかっているのだ。上忍は、織田と手を組んで伊賀を狙う甲賀の侵攻を防ぐため、埋火を利用しようとしていたのだった。
任務を遂行できなければ、鈎摘たちを待つのは死。里に残してきた妻・恵麻(豊川めい)に想いをはせながら、鈎摘は国境を目指す……。
忍邪
監督:千葉誠治
出演:合田雅吏 虎牙光揮 柏原収史 ほか
2010年6月19日(土)より渋谷シアターTSUTAYAにてレイトショー
2010年/カラー/HD/16:9/ステレオ/70分
戦国時代、ある任務を与えられ険しい山道を進む伊賀の忍びたち。その任務の背後には、織田と甲賀の連合軍から伊賀を守るため、恐るべき死病を利用しようとする計画があった……。
剣豪・宮本武蔵を独自の解釈で描き話題となった本木雅弘主演『巌流島 GANRYUJIMA』を手がけたほか、『戦国 伊賀の乱』など、斬新なアイディアの時代劇を次々と送り出す監督・千葉誠治。その最新作となるのが『忍邪』だ。本作ではバイオテロという要素や、サスペンスタッチの心理描写を導入。アクション監督の下村勇二、特殊メイクアーティストの梅沢壮一という日本の各分野をリードするクリエイターとのコラボレーションにより、いままでにない新感覚時代劇アクションを完成させた。
主人公の忍び・鈎摘(かぎつめ)を演じるのは、テレビドラマ「水戸黄門」の格さん役で御馴染みの合田雅吏。本作では格さんとはひと味もふた味も違ったアクションを披露するとともに、家族への想いを抱えながら命がけで使命に臨む複雑な心理を巧みに表現している。
そして気性の激しい虎鋏(とらばさみ)には『ハード・リベンジ、MILLY』などで迫力のアクションを披露する虎牙光揮、謎の忍び・埋火(うずみび)に『カミュなんて知らない』などの演技派・柏原収史、お調子者の独鈷(どっこ)には『犯人に告ぐ』などの永倉大輔と、個性あふれるキャストが揃い、独特の作品世界を作り出している。また、鈎摘の妻・恵麻を演じる豊川めいが、主題歌「愛・ルネッサンス」と挿入歌「seeds of tomorrow 〜絆〜」絆も担当し、映画に優しい彩りを加える。
気鋭のスタッフと実力派キャストにより、日本から世界に送るバイオ・ソリッド・サスペンス時代劇の登場だ。
- 合田雅吏
- 虎牙光揮
- 柏原収史
- 豊川めい
- 永倉大輔
- 島津健太郎
- 三元雅芸
- ジェリー藤尾
- 監督・脚本・編集:千葉誠治
- 製作:陣汰朗
- プロデューサー:比留間明花/千葉誠治
- アソシエイトプロデューサー:行弘拓路
- アシスタントプロデューサー:稲垣光二
- アクション監督:下村勇二
- 特殊メイク・造形:梅沢壮一
- 撮影:植松亮/工藤哲也
- 照明:藤田貴路
- 録音:池田知久
- 整音:大野誠
- 効果:中村佳央
- スタイリスト・衣裳デザイン:池田友紀
- メイク:竹間美幸
- VFX:スタジオ・バックボーン
- 制作:前橋浩一
- 音楽:諸橋邦行
- 主題歌:豊川めい「愛・ルネサンス」
- 挿入歌:豊川めい「seeds of tomorrow〜絆〜」
- 制作プロダクション:株式会社ノースシーケーワイ
- 製作・配給:スタジオビコロール