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作品スチール

ロックアウト

監督:高橋康進
出演:園部貴一 緒方美穂 宮下ともみ 木村圭作 島田岳 ほか

2010年2月27日(土)よりシネマート六本木にてレイトショー(『Lost & Found』と日替わり上映)

2008年/HD/カラー/82分

イントロダクション

作品スチール

 記憶の一部を失いながら車を走らせる男。やがて男が気づく、自分の中に潜む暴力性。そして男は、偶然にひとりの少年と出会う……。『ロックアウト』は、スリリングな展開で観客の目を惹きつけて離さない異色のロードムービーだ。
 監督は、学生時代にアメリカに留学し映画製作を学び、帰国後は on the road filmsを主宰して自主映画制作を続ける高橋康進(たかはし・やすのぶ)。初の長編作品となる『ロックアウト』では、現在の日本で見られる問題をテーマに据え、緊張感溢れる演出によって高いエンターテイメント性も生み出しながら、社会へ問いかけを投げかける。
 主人公の広を演じるのは、高橋監督の以前の作品にも出演している園部貴一。『ロックアウト』では、失った記憶や暴力への衝動に揺れ動く男の姿を見事に表現している。そして偶然に広と出会う少年・慶太には島田岳、少年の母親には緒方美穂。そのほか、木村圭作、『稀人』などの宮下ともみらが共演する。
 閉塞感が漂う現在、『ロックアウト』で描かれる出来事は誰の身に起きても不思議ではない。『ロックアウト』は、まさに現代の日本を映し出した作品なのだ。
 ニューヨーク国際インディペンデント映画祭2009外国映画部門において、最優秀長編映画賞、最優秀監督賞、最優秀スリラー賞と、異例の三冠を達成するなど、海外の映画祭で高い評価を獲得している『ロックアウト』は「世界が愛した才能〜Global Recognition〜」の1本として公開され、日本のインディペンデント映画の新たな可能性を提示する。

ストーリー

作品スチール

 ひとりの男(園部貴一)が車を走らせている。いらつきながらハンドルを握る男の口からは、不平不満がこぼれ出る。カーラジオから聞こえてくるのは、誘拐事件や殺人事件を伝えるニュース。携帯電話に友梨という女性の名前での着信があるが、男はそれに応えようとはしない。
 男は、自分がどこにいるのかも、どこに向かっているのかもわからない。かろうじて確かめられたのは“町田広”という名前だけ。そして、広は立ち寄ったドライブインで、自分の中に潜む激しい暴力への衝動に気づいていく。
 車を走らせ続ける広は、やがて大型スーパーマーケットへとやってきた。そのスーパーには、慶太(島田岳)という少年が母親(緒方美穂)と一緒に買い物に来ていた。母親から駐車場に停めた車の中で待つように言われていた慶太だったが、母との約束を破ってこっそりと車を抜け出す。母が戻る前に急いで車に戻ろうとする慶太は、たくさんの車が並んだ駐車場で母の車を見失い、ようやく見つけた見覚えのある車へと乗り込んだ。
 広が駐車場に停めた車へ戻ってきたとき、車の中には見知らぬ少年が乗り込んでいた。内側から鍵がかけられ、広は自分の車に乗り込むこともできない。広が声をかけても少年は鍵を開けようとせず、広はいら立ちを募らせていく。
 一方、買い物を終えた慶太の母は、車の中に慶太の姿がないことに慌て、慶太を探し回る……。

キャスト

  • 町田広:園部貴一
  • 坂上翔子:緒方美穂
  • 相川友梨:宮下ともみ
  • 警官:木村圭作
  • 坂上慶太:島田岳

スタッフ

  • 監督・脚本・編集:高橋康進

  • 撮影:高橋哲也
  • 照明:守利賢一
  • 録音:石堂浩之
  • 美術:萩原勲
  • メイク:井手奈津子
  • 衣装:横田勝広
  • 整音:治田敏秀

  • 音楽:手代木克仁

  • 協力:栃木県フィルムコミッション/宇都宮観光コンベンション協会
  • 制作協力:シネムーブ

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