2012年12月20日。城ヶ崎修太(福士蒼汰)は“あの日”のことを思い出していた。高校2年生だった2年前、バスケ部の試合を終えた修太は、幼なじみで身体の弱かった木島朔(野村周平)がこの世を去ったこと、そしてもうひとりの幼なじみ・安藤ミチル(本田翼)が修太と朔に別れを告げないまま留学のためイギリスに旅立ったことを知らされる。小さなころからずっと一緒だった3人は“あの日”、永遠に離れ離れになってしまった――。
朔の三回忌で朔の家を訪れた修太は、いまも2年前のままに保たれている朔の部屋で「君もタイムトラベラー」という本を見つける。本の付録の“タイムウォッチ”を腕に付けて行きたい時間を強く思えば、その時間に飛べるという。子供じみた本の内容に苦笑いする修太だが、形見替わりに朔の持ち物を貰ってほしいという朔の母親の言葉に、その本を譲り受けることにした。
帰り道、江ノ電に乗り込んだ修太は、ふざけ半分にタイムウォッチを付けて目を閉じる。そして修太が目を開けたとき、そこには高校の制服を着た朔がいた。新聞の日付は2010年12月19日。本当に“あの日”の前日にタイムトラベルしたのだ!
2度と過ごせないはずだった、当たり前のように朔とミチルが一緒にいる時間。修太は自分の力で3人に訪れる運命を変えられるのではないかと考えるのだが、あるきっかけから再び2012年12月20日の朝に戻ってしまう。
それでも修太は少しずつ過去が変えられると確信してタイムトラベルを繰り返す。そんな修太に、時間を越えたために同じ時間に捕われてしまった“タイムプリズナー”の少女・今日子(未来穂香)が、歴史を変えることは危険だと忠告する。
果たして修太は“あの日”を変えられるのか? “あの日”伝えられなかった3人の想いの行方は――。
江ノ島プリズム
監督:吉田康弘
出演:福士蒼汰 野村周平 本田翼 未来穂香 ほか
2013年8月10日(土)よりシネマート新宿、109シネマズMM横浜、109シネマズ湘南 ほか全国ロードショー
2013年/カラー/ヴィスタサイズ/90分
突然この世を去ったアイツ、サヨナラも言わずに海外へ旅立ったあの子。幼なじみふたりと離れ離れになった2年前の“あの日”が、もう一度やり直せるとしたら? タイムトラベルを体験した少年は、運命を変えようと決意する――。
「仮面ライダーフォーゼ」主演で人気となり『図書館戦争』など出演作が続く福士蒼汰、ドラマ「梅ちゃん先生」や映画・CMで活躍する野村周平、ファッション誌「non-no」人気モデルで女優としても活躍目覚ましい本田翼。いま注目を集める3人の若手キャストが、幼なじみの高校生役で共演を果たす。江の島の街を舞台としたSFジュブナイル『江ノ島プリズム』だ。
福士蒼汰が演じるのはまっすぐで他人を思いやる主人公・修太。野村周平は、修太の相棒的存在で病弱だが快活な朔。本田翼が演じるのはふたりと“友情”で結ばれたミチル。どこかにいるような普通の高校生たちを3人がナチュラルに演じてみせた。さらに、16歳にしてモデル・女優として着実にキャリアを重ねる未来穂香が不思議な少女・今日子を演じる。
原案と脚本はヒット作『L change the WorLd』などを手がける脚本家で、小説家としても数多くのジュブナイル作品を送り出してきた小林弘利。共同脚本と監督は『キトキト!』で監督デビューし『ヒーローショー』『黄金を抱いて飛べ!』では脚本を手がけた吉田康弘。小林の原点ともいえる正統派ジュブナイルストーリーを吉田が情感豊かに演出し、キラキラとした輝きの中に痛みがある、青春の眩しさと切なさをスクリーンに描き出してみせた。
誰にでも言えなかった言葉や伝えられなかった気持ちがあるだろう。過去をやり直すために時間を越える主人公の姿に、きっと自分自身の姿が重なって見える瞬間があるはずだ。多くの人の共感を呼ぶに違いない、新たなジュブナイルの傑作の誕生だ。
- 福士蒼汰
- 野村周平
- 本田翼
- 未来穂香
- 吉田羊
- 赤間麻里子
- 西田尚美
- 脚本・監督:吉田康弘
- 原案・脚本:小林弘利
- 製作:山口敏功/三木和史/竹村淳子/多井久晃/熊谷典和
- プロデューサー:三木和史
- 共同プロデューサー:梅橋美香
- 撮影:千足陽一
- 照明:原由巳
- 録音:照井康政
- 美術:煖エ努
- 衣裳:天野多恵
- ヘアメイク:いしいのりこ
- 編集:和田多加
- 音響効果:中村佳央
- 助監督:小村孝裕
- 製作担当:塚本敬
- 音楽:きだしゅんすけ
- 主題歌:RAM WIRE「何度も」
- 製作:ジェネオン・ユニバーサル・エンタ-テイメント/ビデオプランニング/ビデオフォーカス/ワコー/tvk(テレビ神奈川)
- 制作・配給:ビデオプランニング
- 宣伝:太秦