鬼灯ハル(谷桃子)は、高校生の吾朗(前野朋哉)の5つ年上の姉。と言っても血は繋がっていない。吾朗の母親の再婚相手がハルの父親。母親は突然亡くなり、父親もとある理由で家にはおらず、ハルと吾朗は現在ふたり暮らしである。
美人でセクシーなハルは、毎日毎日ちょっとエッチなイタズラで吾朗のことを困らせる。吾朗はそんなハルのことをまだ名前で「ハル」と呼んでいる。ハルがその呼び方をやめさせようとしても「アネキとは思ってねえし」と突っぱねる吾朗。
今日も吾朗はハルの作った「特製弁当」が原因でクラスメイトにからかわれ、教室はちょっとした騒ぎに。それを注意したのは、吾朗の同級生で小学校からの幼なじみの水野麻衣(佐藤かよ)だった。
吾朗と水野が一緒に歩いているのを見かけたハルは、そのことをネタに吾朗をからかうが、ただの腐れ縁で友達だと否定する吾朗。だけど吾朗は水野から「友達なんて思ってないから」と言われるとその意味が気になってしまう……。
ハルにはイタズラで振り回され、水野のことがちょっと気になって、ハルの同僚の美咲(古崎瞳)には狙われて(?)と、心やすまる暇のない吾朗。その上、ハルがスカウトされグラビアの仕事を始めると言い出した。吾朗は芸能界は怖いところだと猛反対するのだが、ハルの態度はどこかあいまいだ。
やがてハルは不可解な行動をとるようになり、吾朗は離れて暮らしている実の姉・楓(川村ゆきえ)に相談したり、ハルを尾行してハルの秘密を探ろうとする。そして考えた末に吾朗がとった方法は……。
ハルと吾朗、水野たちの関係は、いったいどこに向かっていくのか?
鬼灯さん家のアネキ
監督:今泉力哉
出演:谷桃子 前野朋哉 佐藤かよ ほか
2014年9月6日(土)より 新宿武蔵野館ほか全国順次公開
2014年/カラー/118分
インディーズ時代から「ダメな人たちの恋愛」を描き続け、商業デビュー以降も『こっぴどい猫』『サッドティー』などが高く評価されている映画監督・今泉力哉。独自の世界を確立させている注目の新鋭が、最新作『鬼灯さん家のアネキ』で(ほおずきさんちのあねき)でコミックの映画化という新境地に挑んだ。
美人でセクシーな姉・鬼灯ハルと、義理の弟でさえない高校生の鬼灯吾朗。ハルは毎日ちょっとエッチなイタズラを吾朗に仕掛け、ハルのイタズラに振り回される吾朗はハルを「アネキとは思っていない」と言うのだが……。
原作は雑誌「ヤングエース」に連載され、単行本が全4巻累計40万部を記録した五十嵐藍の同名人気コミック。実写映画化にあたって登場人物の年齢設定などが一部変更され、より生活感のある世界が描かれていく。
主人公・鬼灯ハルを思わせぶりでチャーミングに演じ、セクシーな姿もたっぷりと披露するのはバラエティ番組や映画・ドラマでも活躍するグラビアアイドルの谷桃子。そして映画監督であり、俳優としても『桐島、部活やめるってよ』などで独特の存在感を発揮する前野朋哉が弟の吾朗を好演。また、ハルと吾朗の関係を見つめる吾朗の幼なじみ・水野麻衣をモデルの佐藤かよが不思議な魅力で演じる。そのほか『こっぴどい猫』主演のモト冬樹や、川村ゆきえ、水澤紳吾、古崎瞳らが脇を固める。
今泉監督とともに脚本を手がけたのは『きいろいゾウ』(脚本)『1/11 じゅういちぶんのいち』(監督)などの片岡翔。トルネード竜巻の曽我淳一が音楽を担当し、浜崎貴司が映画に合わせ書き下ろした主題歌「家族」がエンディングを飾る。
人気原作と個性派監督の出会いが、おかしくて、切なくて、そしてあたたかい“恋愛の映画”を生み出した。
- 鬼灯ハル:谷桃子
- 鬼灯吾朗:前野朋哉
- 水野麻衣:佐藤かよ
- 楓:川村ゆきえ
- 美咲:古崎瞳
- 小泉: 岡山天音
- 鬼灯麻里子:葉山レイコ
- 桃瀬:水澤紳吾
- 鬼灯イサム:モト冬樹
- 監督・編集:今泉力哉
- 原作:五十嵐藍「鬼灯さん家のアネキ」(株式会社KADOKAWA 角川書店刊)
- 脚本:片岡翔/今泉力哉
- エグゼクティブプロデューサー:井上伸一郎
- 製作:安田猛
- 企画:菊池剛
- プロデューサー:大森氏勝/千綿英久/柴原祐一
- ラインプロデューサー:本島章雄
- 撮影:岩永洋
- 照明:長田青海
- 録音:西條博介
- 美術:山下修侍
- 装飾:西渕浩祐
- 衣裳:宮本まさ江
- ヘアメイク:渡邊茜
- 音響効果:丹雄二
- キャスティング:楠間由野
- 助監督:石川浩之
- 制作担当:佐藤潤
- 音楽:曽我淳一(トルネード竜巻)
- 主題歌:浜崎貴司「家族」(スピードスターレコーズ)
- 製作プロダクション:角川大映スタジオ
- 制作プロダクション:ダブ
- 製作:KADOKAWA/ポニーキャニオン
- 配給:KADOKAWA/SPOTTED PRODUCTIONS