人気コミックをグラビアやバラエティ番組でも活躍する谷桃子さんの主演で映画化した『鬼灯さん家のアネキ』（ほおずきさんちのあねき）が９月６日に初日を迎え、新宿武蔵野館で谷さんと共演の前野朋哉さん、佐藤かよさん、今泉力哉監督が舞台あいさつをおこないました。
　『鬼灯さん家のアネキ』は、ちょっとエッチなイタズラで高校生の義理の弟を困らせるセクシーな“アネキ”鬼灯ハルが主人公。義理の姉弟のハルと吾朗、その周囲の人々の人間模様がコメディタッチで描かれていきます。
　映画初主演となるハル役の谷さんは「原作のファンの方がたくさんいらっしゃるので、がっかりされないように原作をとことん読み込んで、さらにハルちゃんのスタイルがものすごくいいものですから、お尻だったりウエストだったりをがんばって鍛えました(笑)」と、人気コミックのセクシーなキャラクターを演じるために陰の努力があったことを告白。「私は実際は弟はいないものですから、弟がいる友達がけっこういたので、日常ではどういう生活をしているのかとか、お風呂あがりはどういう格好で出るのかとか、けっこうリサーチしていったんですよね」と、役作りを振り返りました。
　吾朗を演じた前野さんは「セリフで“っんだよ”とか、そういう語尾がけっこう多くて、普段言わないから語尾がすごく難しかったですね」と演じる上での苦労を明かし、吾朗の幼なじみで同級生の水野麻衣を演じた佐藤さんは「お話をいただいたときに、マンガが原作で制服の役で“なんで私なんだろう？　間違えて来たんじゃないか”と正直思っていて、たぶん出演者の名前が発表されたときみなさんも驚いたと思うんですけど、私本人もかなり驚きました」と、出演のオファーがあったときの心境を語りました。

　劇中ではハルが吾朗にエッチなイタズラをしかけるシーンが何度もあり、谷さんがそのシーンについて「前野くんが驚く顔がほんとにリアルな表情で、リアルに喜んでくれているような感じがあった」と話すと、前野さんは「まあ、そりゃそうですよね」と一言。「なので私的にはやりがいがあったというか(笑)」という谷さんが前野さんに「どうでした？　私？」と質問をぶつけると、前野さんは若干ドギマギしたような様子も見せつつ「こういうお姉ちゃんいたらいいなとは思いました」。今泉監督はそんなふたりについて「自分はちょっとエッチなシーンの演出とか細かく支持できるタイプではないので、谷さんはグラビアの経験があってそのへんをバンバンやってくれて助けられたところもあります。前野さんは、実はエッチなシーンとかは役者さんって難しいと思うんですよ。それを素で楽しめるというのはすごい才能」と評しました。

　そして、谷さんが９月９日に誕生日を迎えるということで、サプライズ企画として舞台あいさつ中にバースデイケーキとファンの方々から贈られた花束が登場。前野さんがファンのみなさんの代理で谷さんに花束を手渡そうとすると、今泉監督から「告白みたいになっているけど大丈夫？(笑)」とツッコミが入り、場内は笑いに包まれました。

　今泉監督が「原作の一番いい部分、人間関係みたいな部分を描いていければいいかなと思って、この３人の関係も含めてですけど面白い関係が描ければ」と語るように、登場人物それぞれの想いが複雑に交錯していく恋愛映画『鬼灯さん家のアネキ』は、９月６日(土)より新宿武蔵野館にて上映中。ほか全国順次公開されます。