
欲望と犯罪が渦巻く街。不動龍(眞木大輔)は、仲間のトシ(大東駿介)と弟分のタカシ(中野明慶)と3人、車の中で「そのとき」が訪れるのを待っていた――。
盗みのプロである龍が狙っているのは、高価な貴金属などであふれる質屋「K」。ヤクザ相手にも怯むことのない、かなりヤバい男・児玉源治(武田真治)が店主をつとめる店だ。夜になり、児玉が閉店した店をあとにしたところで店に侵入しようとした龍たちだったが、予定外の事態が起こった。いつもならすぐ帰るはずのアルバイト店員・加藤新平(橋本一郎)が店に残っているのだ。だが今日を逃せば店に忍び込むチャンスはない。龍は、計画の実行を決意する――。
客に偽物をつかまされ、加藤は落ち込んでいた。騙された分はバイト代から天引きとなり、このままでは「ある決意」を実行することができない。思わず加藤は、店のショーウィンドウに並ぶアクセサリーに手を伸ばす――。そこへ、思わぬ訪問者がやって来た。店の客である柿ノ本剛(谷内伸也)だ。柿ノ本は、質入れした品を取り戻しに店に来たのだが――。
一方、龍たち3人は、タカシの錠前明けの腕前とトシのハイテク技術によって店の警備システムをくぐり抜け、店内に潜入していた。タカシは高価な品物を次々とカバンに放り込むが、龍が探し求めるものはそこにはなかった――。
やがて、店の清掃アルバイト・相原卓也(佐藤大樹)も店に来る中、加藤は龍たちの侵入に気づいていく。店に混乱が訪れる中、刑事の君島総一郎(平田満)までがやって来て、さらに――。
8人の男が集まった「K」でなにが起こる? そして龍の目的は一体!? 永い一夜が始まろうとしていた――。