人々がゾンビとなっていく世界で、ついに大切な人までもがゾンビになってしまう。女が必死に呼びかける声も、ゾンビとなってしまった男には届かず、ゾンビ化した男は女に迫る……。
そんな設定のゾンビ映画の撮影が、とある廃墟で進んでいた。強いこだわりを持つ監督は、女優の演技が納得できずに何十回もテイクを重ねていく。“本物の恐怖”を求める監督の厳しい叱責にヒロイン役の女優は困惑し、監督は見かねて仲裁に入った男優にも激しい言葉を投げかける。
撮影は一旦休憩に入るが、現場の空気は重い。ヘアメイクの女性は、疲労の色濃い男優と女優に、この撮影場所がかつて秘密の人体実験に使われたいわくつきの場所だという噂を話して聞かせる。その直後、事件が起こった。スタッフのひとりがゾンビとなった別のスタッフに襲われたのだ。最初は自分たちを驚かすための映画の仕掛けかと疑っていた男優と女優も、それが現実の出来事だと知るとパニックに陥る。
監督は、この異常な事態を「これが映画なんだよ!」と喜び、カメラを止めることなく撮影を続けようとする。スタッフが次々とゾンビ化して襲いくる中で、かろうじて難を逃れた生存者たちは、生き残るためにゾンビと闘う! 血まみれの闘いと監督の狂気が導く先は果たして!?
というストーリーを、ワンシーンワンカットで撮影する意欲的なゾンビ作品!! を作ることになった人々の物語が、いま幕を開ける……。
カメラを止めるな!
監督:上田慎一郎
出演:濱津隆之 真魚 しゅはまはるみ 長屋和彰 細井学 市原洋 山﨑俊太郎 大沢真一郎 竹原芳子 浅森咲希奈 吉田美紀 合田純奈 秋山ゆずき ほか
2018年6月23日(土)より新宿K's cinema、池袋シネマ・ロサにて公開
2017年/カラー/16:9/96分
ゾンビ映画の撮影のため、人里離れた廃墟を訪れた撮影チーム。そこで一行を待っていたのは想像を絶する事態だった!
いま、ゾンビ映画の歴史に新たな1ページが刻まれる。ゾンビに襲われた映画撮影隊のサバイバルを、なんとワンシーンワンカットで綴る斬新で意欲的なゾンビ映画がここに誕生した!! ……と思いきや、エンドロールのあとに続くのは!?
気鋭の新人監督とまだ無名の俳優たちが生み出した前代未聞のエンターテイメント、それが『カメラを止めるな!』だ!! 37分におよぶワンシーンワンカットで幕を開ける『カメラを止めるな!』は、予想もつかない展開と緻密に構成された脚本により、観る者は誰しも驚くこと間違いなしの作品となっている。
監督・脚本は、短編作品が各地の映画祭で高く評価され、2015年にオムニバス『4/猫(ねこぶんのよん)』の一編「猫まんま」で商業デビューを果たした上田慎一郎。『カメラを止めるな!』では、待望の長編作品にふさわしく、アイディアを惜しげもなく投入したような意欲作に仕上げてみせた。
そしてオーディションで選ばれた俳優たちは、監督を演じる濱津隆之、その娘役の真魚(まお)をはじめ、まだ映像作品への出演経験は少ないが個性あふれる面々ばかり。上田監督が、当て書きの脚本によりその魅力を見事に引き出してみせた。
『カメラを止めるな!』は、俳優や映画監督の養成スクール・ENBUゼミナールの「ENBUシネマプロジェクト」第7弾作品として製作された作品である。ワークショップにより映画を完成させるという製作形態が生んだ『カメラを止めるな!』は、すでに海外の映画祭でも好評を得ている。世界へも広がる『カメラを止めるな!』の衝撃は、誰も止められない!
- 日暮隆之:濱津隆之
- 日暮真央:真魚
- 日暮晴美:しゅはまはるみ
- 神谷和明:長屋和彰
- 細田学:細井学
- 山ノ内洋:市原洋
- 山越俊助:山﨑俊太郎
- 古沢真一郎:大沢真一郎
- 笹原芳子:竹原芳子
- 松浦早希:浅森咲希奈
- 吉野美紀:吉田美紀
- 栗原綾奈:合田純奈
- 松本逢花:秋山ゆずき
- 監督・脚本・編集:上田慎一郎
- プロデューサー:市橋浩治
- アソシエイトプロデューサー:児玉健太郎/牟田浩二
- 撮影:曽根剛
- 録音:古茂田耕吉
- 助監督:中泉裕矢
- 特殊造形・メイク:下畑和秀
- ヘアメイク:平林純子
- 制作:吉田幸之助
- 音楽:永井カイル
- 主題歌・メインテーマ:鈴木伸宏&伊藤翔磨
- 制作:PANPOKOPINA
- 製作・配給:ENBUゼミナール