坂上栄作(白石隼也)は、J3のサッカークラブ・ビッグカイト相模原のホペイロ。ビッグカイト相模原は一時は首位に立ったもののシーズン終盤に入り連敗中で、次節の最終戦で負ければJ2昇格は果たせない。そしてクラブがJ2昇格を逃したら、経費節減のため坂上はクビになってしまう。
とにかく最終戦に勝利するため、ホペイロの仕事だけでなく、広報を担当する鬼塚撫子(水川あさみ)の仕事も手伝って選手たちをサポートしようとする坂上。しかし、チームの中心である元・日本代表のベテラン選手・山形建一(永井大)は、坂上のスパイクの調整が不充分だと不満を口にし、もう坂上に調整を任せないと言い出す。
さらに、クラブの一番のスポンサーである古木淑江(白川和子)が怪しい投資アドバイザーの話を信じてスポンサー料を減額すると通告してきて社長の御子柴彰(菅田俊)は大慌て。その上、最終戦を盛り上げるため新しく制作して町のあちこちに貼ったポスターが軒並み剥がされるという事件が発生。坂上は、鬼塚や新人スタッフの山岸奈々子(小室ゆら)、洗濯係の新垣光恵(川上麻衣子)、ポスターのモデルである選手・森陽介(郭智博)たちの力も借りて、トラブル解決に奔走することになる。
監督の樫井亮介(佐野史郎)が勝利のお守りとして大切にしていたクマのぬいぐるみが消えるという新たな事件まで発生する中、御子柴はJ2昇格の場合クラブが別の会社に譲り渡されることになったと告げる。そうなればスタッフは総入れ替えで、坂上も御子柴も、創設時からずっとクラブのために働いてきた鬼塚もクラブを去らなければならない……。
坂上たちが複雑な想いを抱えたままやってきた最終戦の日。試合の、そしてクラブの行方はどうなるのか?
ホペイロの憂鬱
監督:加治屋彰人
出演:白石隼也 水川あさみ 永井大 郭智博 小室ゆら 菅田俊 川上麻衣子 佐野史郎 ほか
2018年1月13日(土)より 角川シネマ新宿ほか全国順次公開 1月6日(土)MOVIX橋本にて先行ロードショー
2017年/カラー/DCP/シネスコ/92分
「ホペイロ」――日本語では「用具係」を意味するこの言葉は、サッカーで用具の管理やメンテナンスを専門におこなう仕事を指す。裏方としてサッカーを支えるホペイロを主人公に、あるサッカークラブの周辺で起こる事件や人間模様を、ユーモアを交えながら描いていくのが『ホペイロの憂鬱』だ。
舞台となるのは、最終戦にJ2昇格のかかったJ3のサッカークラブ・ビッグカイト相模原。ホペイロの坂上栄作は、クラブが昇格を逃せばクビだと宣告された上、クラブの周辺で起こるトラブルの解決に奔走することに――。
主人公の坂上栄作を演じるのは「仮面ライダーウィザード」主演で注目され『東京喰種トーキョーグール』「真田丸」など話題作出演が続く白石隼也。実際にサッカー経験も持つ人気俳優が、ホペイロ・坂上をナチュラルな人物として演じてみせた。
そして、坂上とともにトラブル解決に尽力するクラブ広報の鬼塚役には水川あさみ。そのほか、佐野史郎、川上麻衣子、菅田俊、白川和子、永井大、小室ゆら、郭智博ら、若手からベテランまで幅広いキャストが個性豊かな登場人物を演じる。
原作は、映画化された『T.R.Y.』などで知られる作家・井上尚登の同名小説。大阪芸術大学在学中より数多くの映画祭などで高い評価を受けてきた期待の監督・加治屋彰人がメガホンをとっている。
映画化にあたっては現在J3に所属する実在のプロサッカークラブ・SC相模原や神奈川県相模原市などの協力を得て、相模原市でのオールロケを敢行。スタジアムで撮影されたクライマックスの試合シーンはリアルな臨場感にあふれている。
サッカーファンやミステリーファンはもちろん、幅広い層が楽しめるスポーツエンターテイメントが、ここに完成した。
- 白石隼也
- 水川あさみ
- 永井大
- 郭智博
- 小室ゆら
- 村上和成
- 城後光義
- 中村有志
- 加藤パーチク
- 妃鳳こころ
- 菅田俊
- 川上麻衣子
- 白川和子
- 佐野史郎
- 監督:加治屋彰人
- 原作:井上尚登「ホペイロの憂鬱」(創元推理文庫)
- 脚本:佐向大/サトウタツオ/加治屋彰人/高橋雄弥
- 製作:金子尚樹
- 企画・制作:小池和洋
- 協力プロデューサー:渡邉義行
- 撮影:岡田主
- 照明:関口賢/鳥越正夫
- 録音:沼田和夫
- 音響効果:柴崎憲治
- 整音:藤林繁
- 美術:宇山隆之
- 音楽:延近輝之
- 主題歌:シシド・カフカ「特選」作詞:シシド・カフカ/作曲:平出悟(avex trax)
- 製作プロダクション:フィルム・クラフト
- 後援:相模原市/相模原商工会議所/相模原サッカー協会/SC相模原
- 特別協賛:明治安田生命/住宅情報館
- 助成:文化庁文化芸術振興費補助金
- 配給:トラヴィス
- 製作:「ホペイロの憂鬱」製作委員会/フィルム・クラフト