日本映画に欠かせない俳優・大杉漣さんが主演をつとめる映画『棚の隅』が3月17日にシネマアートン下北沢で初日を迎え、大杉さんと門井肇監督、出演者の内田量子さん、今井悠貴さんが舞台あいさつをおこないました。
『棚の隅』は、連城三紀彦さんの短編小説を原作に、大杉さん演じるおもちゃ屋の店主・康雄とその前妻、現在の妻たちが織り成す人間模様を描いた作品。
本作に出演した経緯を聞かれた大杉さんは「(門井監督と)飲みに行ったときに“映画撮るときにに出ていただけますか”と言われて“いいよ”って言っちゃったらしいんですよ。自分ではすっかり忘れていました」と答え、客席の笑いを誘いました。
康雄の前妻・擁子を演じた内田量子さんは「大杉さんとお会いしたときは緊張していたんですけど、気さくに話しかけていただきました」と、康雄の息子・毅を演じた今井悠貴さんは「待ち時間とかサッカーとかしてくれてすごく優しいパパでした」と、それぞれ大杉さんとの共演を振り返り、本作が劇場初監督作となる門井監督は「劇場公開までの道程が長かったので、やっとできたという感じです。次に繋げられるように頑張らなければと思っています」と初日を迎えた感想を話しました。
『棚の隅』初日舞台あいさつ
映画のポスターをバックに、左から大杉漣さん、今井悠貴さん、内田量子さん、門井肇監督
主人公・康雄を演じた大杉漣さん
康雄の息子・毅役の今井悠貴さん
本作が映画初出演となる擁子役・内田量子さん
劇場映画では初のメガホンをとった門井肇監督
花束を受け取った舞台あいさつ出演者のみなさん
本作は映画としては小規模の予算で作られた作品。大杉さんは「“この映画を作ろう”という熱意と、みなさんの協力をいただいて実現できた映画です。潤沢な予算の映画ではありませんが、映画の魅力がここにはたくさん詰まっていると思います」とあいさつし、客席からは大きな拍手が寄せられました。
『棚の隅』はシネマアートン下北沢にて公開中。大阪シネ・ヌーヴォにて4月14日より、山梨グランパーク東宝8にて5月12日よりそれぞれ公開になります。