三木聡監督とオダギリジョーさんという、ヒットドラマ「時効警察」のコンビによる長編映画『転々』の完成披露試写会が７月19日にスペースＦＳ汐留でおこなわれました。
　『転々』は、直木賞作家・藤田宜永さんの同名小説の映画化。ひょんなきっかけから借金取りの男と東京の街を歩くことになった青年を主人公に、ちょっと変わった人々と青年の出会いを描いています。
　上映前には三木監督、主演のオダギリさん、共演の小泉今日子さん、三浦友和さん、吉高由里子さんが舞台あいさつをおこないました。
　独特の空気感が“脱力系”と称されている三木監督ですが、オダギリさんによると「厳しくて真面目な監督」。三木作品初出演となる小泉さんも「大らかな雰囲気とすごく細部へのこだわりが同居している方」と印象を語りました。

　三木監督が原作を読み「すごく面白くて、これは自分の小ネタをいろいろ交えながら映画にできるだろうと思った」のがきっかけとなって生まれたという本作。会場には原作者の藤田宜永さんも姿を見せ「初めて観るので、どんな映画になっているかバクバクしています」と、客席からあいさつ。さらに「あとであいさつに行ったときに目が吊っていたら怒っていると思ってください(笑)」と三木監督に向けてジョークを飛ばし、客席を沸かせました。

　三浦友和さん曰く「最後までなにも起きませんがとても楽しい映画。ハマる人はハマる映画だと思います」という『転々』は、11月より渋谷アミューズＣＱＮ、テアトル新宿ほか、全国順次ロードショーされます（配給：スタイルジャム）。