幅広く活躍する坂井真紀さんと、いま注目の若手男優・小林且弥さんのふたりを主演に、ＯＬと音大生の恋愛を描いた『ビルと動物園』が７月19日に初日を迎え、渋谷ユーロスペースで齋藤孝監督と坂井さん、小林さん、共演の山口祥行さんが舞台あいさつをおこないました。
不倫や親との関係に悩む主人公・香子（かこ）を演じた坂井さんは自身と役との共通点を聞かれると「（香子に）共感することはたくさんありましたね。脚本がよく描かれていたので、監督は私より女心をすごくわかっていると思いました」とコメント。一方、音大生の慎を演じた小林さんは「（慎に共感は）あまり感じないです。まったく違う人間です。（映画の中で慎が香子を誘うように）動物園に誘えないですよ」と答え、その答えに坂井さんも意外そうな表情を浮かべていました。
齋藤監督は「主人公のふたりは性別も年齢も違って、それぞれ違った不安だったり悩みを持っているけど、芯の部分は似ていてコミュニケーションが苦手なんですね。（それを演じるのは）すごく難しいと思っていたんですけど、映画の後半でふたりが輝いていく姿を見事に演じていただけたと感謝しています」と、主演のふたりを評しました。
『ビルと動物園』初日舞台あいさつ
舞台あいさつをおこなった齋藤孝監督、坂井真紀さん、小林且弥さん、山口祥行さん（左より）
「脚本を読んだときに、香子がお酒をひとりで飲むシーンがすごく素敵だったので、そこをいいシーンにしたいなと、思い入れを込めてやっていました」と香子役の坂井真紀さん
撮影でビルの窓拭きを経験し「本番のときは大丈夫なんですけど、（撮影の）合間の時間がすごく怖くて、風が吹いたり、下とか見られないんですよ」という慎役の小林且弥さん
「これからお父さんになる男性とか、恋に悩んでいる女性の人たちに多く観ていただきたい映画だと思います」とあいさつした慎のバイトの先輩・一太役の山口祥行さん
「日常の不安とかの中で一歩を踏み出せない方は多いと思うので。この映画を観て半歩でも踏み出す勇気を持っていただけたら嬉しいです」と齋藤孝監督
お互い最初に会ったときの印象は「背が高いなあ」（坂井さん）、「（自分が）仕事を始める前から見ていた方なので“あ、芸能人だ！”」（小林さん）だったという主演のふたり
坂井真紀さん(左)と小林且弥さん(右)
『ビルと動物園』は、７月19日(土)よりユーロスペースにてロードショー。ほか、全国順次公開されます。