日本を遠く離れた南極で料理の腕を振るう料理人を主人公にした映画『南極料理人』が、映画・ドラマで大活躍中の堺雅人さんの主演、沖田修一監督（『このすばらしきせかい』）の監督・脚本により製作されることが12月26日に配給の東京テアトルより発表されました。
　『南極料理人』は、第38次南極観測隊ドーム基地越冬隊に参加し、料理人としての腕をふるった西村淳さんの体験記「面白南極料理人」（新潮文庫／春風社刊）と、その続編「面白南極料理人　笑う食卓」（新潮文庫）が原作。昭和基地からも遠く離れた、生物どころかウィルスも存在しないドーム基地で過ごす８人の男たちの物語を、極寒の地にもかかわらず繰り出される豪華絢爛な料理を交えつつ描く、ハートウォーミング・コメディです。
　主人公の料理人・西村を演じる堺雅人さんは、２００８年度日刊スポーツ映画大賞、報知映画賞でいずれも助演男優賞を受賞し、ＮＨＫ大河ドラマ「篤姫」の徳川家定役でも好評を得るなど、映画・ドラマで大活躍中。『南極料理人』は、『壁男』（２００７年／早川渉監督）、『ジャージの二人』（２００８年／中村義洋監督）に続く主演第３作となります。
　脚本も手がける沖田修一監督は、日本大学芸術学部映画学科卒業後、監督作『鍋と友達』で２００２年の第７回水戸短編映画祭でグランプリを獲得、２００６年公開には初長編作『このすばらしきせかい』が池袋シネマ・ロサでレイトショー上映されヒットを記録するなど、その動向が期待される若手監督のひとり。本作が待望のメジャーデビュー作となります。
　また、撮影に黒沢清監督作品や三原光尋監督作品に多く参加している芦澤明子さん、ヴィジュアルエフェクト（ＶＦＸ）で『リアル鬼ごっこ』（２００８年）などでＶＦＸを手がけるほか『笑う大天使（ミカエル）』（２００６年）や『カンフーくん』（２００８年）では監督もつとめる小田一生さんが参加するなど、豪華スタッフが集結し、若い監督を強力にバックアップしています。
　『南極料理人』は、２００９年１月下旬から３月中旬まで北海道や都内にて撮影がおこなわれ、５月に完成、８月にテアトル新宿ほかにて全国公開が予定されています（制作プロダクション：パレード／配給：東京テアトル）。