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『ディア・ドクター』モントリオール映画祭公式上映

作品画像

『ディア・ドクター』より。主人公・伊野を演じる笑福亭鶴瓶さん(中央)と、相馬役の瑛太さん(右)

 現在全国で好評上映中の映画『ディア・ドクター』が、カナダ・モントリオールで開催されている第33回モントリオール世界映画祭・ワールド・コンペティション部門で現地時間9月2日に公式上映され、西川美和監督と主演の笑福亭鶴瓶さん、共演の瑛太さんが現地を訪れました。
 映画祭のメイン会場であるメゾヌーヴ劇場での上映は、約2000席が満席となる大盛況。上映前におこなわれた西川監督、鶴瓶さん、瑛太さんによる舞台あいさつでは、鶴瓶さんのあいさつになぜか通訳なしでも笑いが巻き起こり、西川監督も「こんなに笑いの絶えない外国映画の舞台あいさつは初めて」と感想を述べました。
 上映終了後は約10分間にわたって拍手が続き、作品への反応も上々な様子。会場ロビーでは鶴瓶さんに対して「ブラボー! センセイ(※鶴瓶さんが本作で演じているのは周囲から「先生」と呼ばれる医師・伊野)」の声が巻き起こり、瑛太さん、西川監督ともどもサインと記念撮影を求める列が会場閉館まで途絶えませんでした。

公式上映を終えた3人は、次のようにコメントを発表しました。

西川美和監督のコメント
最後のエンドロールが流れ切るまでお客様に残っていただき、とても長くあたたかい拍手をいただきました。
海外の映画祭というといくつもありますが、とりわけこの映画祭は、生活している方たちにとても多く観ていただけて、とても近い距離を感じたんです。いい意味で敷居の低さを感じました。呼んでいただいたこと、とても感謝しています。
海外映画祭が今回初めてである鶴瓶さん、瑛太さんともどもよい経験となりました。ありがとうございます。

主人公・伊野治役:笑福亭鶴瓶さんのコメント
瑛太さんともども、よい経験となりました。ありがとうございました!
昨日の試写のときから映画の評判がものすごくよくて、街を歩いてたら、映画を観た人から「ブラボー!」と声をかけられてびっくりしたでホンマ。「ブラボー」と名前変えようかと思うぐらい(笑)。

相馬啓介役瑛太さんのコメント
あいさつのときからやわらかく歓迎していただき、映画を観るということに対して、楽しさを求めてきていることを実感しました。上映中でも笑いが起こり、「ブラボー」という称賛をいただき、とても嬉しい気持ちになりました。
日本映画をどんどん世界の方々にも観ていただきたいし、自分自身もそういった作品に携わっていきたいと思います。

映画祭画像 映画祭画像

モントリオール映画祭を訪れた笑福亭鶴瓶さん、西川美和監督、瑛太さん(左写真・左より)。公式上映当日は正装でのレッドカーペットイベントは公式にはおこなわれなかったため、鶴瓶さんと西川監督は自主的に正装でレッドカーペットに。(右写真:左は映画祭のディレクターもつとめるセルジュ・ロジック映画祭プレジデント)/写真撮影:大西二士男

 『ディア・ドクター』は、小さな村の診療所の医師失踪という事件をとおして“ものごとの二面性”というテーマに挑んだ人間ドラマ。
 モントリオール世界映画祭では、2008年にアカデミー賞外国語映画賞を受賞した『おくりびと』が、同賞受賞に先駆けてグランプリを受賞しており、アカデミー賞の前哨戦として注目が集まっています。
 『ディア・ドクター』の受賞も期待されるモントリオール世界映画祭の各賞は、現地時間の9月7日(日本時間8日)に発表されます。

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