坂井真紀さんが主演をつとめる映画『スープ・オペラ』が10月２日に初日を迎え、シネスイッチ銀座で坂井さんと共演の藤竜也さん、西島隆之さん、瀧本智行監督が舞台あいさつをおこないました。
　阿川佐和子さんによる同名小説を原作とした『スープ・オペラ』は、坂井さん演じる図書館で働く女性・ルイが、ひょんなきっかけから出会ったふたりの男性と家族のような関係を築いていくハートウォーミング・ストーリー。
　坂井さんによると撮影中は「藤さんと西島くんがすごくたくさんアドリブをしてくださいまして、３人一緒のシーンは特に楽しかった」とのこと。「なんとなく話があっちゃって」（藤さん）「止まらずに」（西島さん）やったというアドリブシーンについて、瀧本監督も「いつもだまし討ちのようにやられて“あれ、そんなシーンだったっけなあ？”と思いながら見ていました」と話し、坂井さんは「（ルイは）いろいろなことに驚かされている役だったので、（アドリブに）素直に驚いていました」と笑顔で振り返りました。
　常に笑顔を絶やさない青年・康介を演じた西島さんは「監督から“ヒマワリが咲くような笑顔でいろ”と言われ続けて、笑顔が引きつると指摘されるので、（指摘される）回数を減らせるようにやらせていただいたんですけど、リンパが痛くなりました。笑いの筋肉を使うのは大変だなと思いましたね。深夜を回っちゃったりすると（自分が）笑っているのか笑っていないのかわからないことがありますね。夜食休憩のときに（食べ物が）ボロボロこぼれちゃったこともあったので」とこの役柄ならではの苦労を披露。
　瀧本監督から「この役をやれるのは藤さんしかいらっしゃらない」と言われた“トニーさん”役の藤さんは「トニーさんってダメっぽい人なんですよね。ぼくは基本的にダメっぽくないと自分で思っているので、でも世間の見る目と自分の考えと違いますからね、きっとダメっぽいんでしょうねえ」と、ちょっとしんみりとコメントし、それを受けて瀧本監督は「ただダメな人はいっぱいいるので、ダメだけどカッコいいのが成立するのは藤さんしかいない」と改めて意図を説明しました。

　坂井さんは「藤さんがとても素晴らしい言葉を発明したんです。『恋愛映画』はよくありますけど、人と人との“縁”と書いて“これは『縁愛映画』なのではないか”とおっしゃいまして、すごくこの映画にあった言葉だと思っています。この映画は“縁愛映画”です。楽しんでいただけたら幸いです」と舞台あいさつを締めくくりました。

　『スープ・オペラ』は、10月２日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国ロードショーされます。