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主演3人が揃って登壇:『心中天使』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった一尾直樹監督、尾野真千子さん、郭智博さん、菊里ひかり(現・桜井ひかり)さん(左より)

 『溺れる人』の一尾直樹監督10年ぶりの長編作品となる『心中天使』(しんちゅうてんし)が2月5日に渋谷ユーロスペースで初日を迎え、尾野真千子さん、郭智博さん、菊里ひかり(現・桜井ひかり)さん3人の主演俳優と一尾監督が舞台あいさつをおこないました。
 『心中天使』は、ある共通した体験をきっかけに生活が変化していく3人の男女を描いた作品で、一尾監督自身が「はてなマークが頭に浮かぶ方が半分はいらっしゃるんじゃないかなと思います」という不思議なストーリー。
 ピアニストの女性・アイを演じた尾野さんは「私も台本を読んだときに一度では理解できませんでした」と明かし「わかりづらいかもしれませんが、その中で幼いころを思い出してください。いまこの映画を観て感じたことを、いろいろな人に話してみてください。そうすると、きっとこのお話以上に楽しいことがあると思います」と客席にメッセージを送りました。
 会社員のユウを演じた郭さんは「原作ものが多い映画界で珍しくオリジナル作品で、公開できたことにいるがあるのかなという感じがします」と公開初日を迎えた心境を語り、演じた役について「ぼくはよく人に“孤独っぽいね”と言われるので、そういうところは(役と)リンクするんじゃないかと思います」とコメント。
 女子高生のケイを演じ、映画撮影後に“菊里ひかり”から改名した桜井さんは「周りは演技の巧い方ばかりなので、自分がついていけるか不安だったんですけど、いろんな方に助けていただいて安心してできたので楽しかったです」と撮影を振りかえり「私は“自分はなんでここにいるんだろうか?”とか“前はなんだったんだろう、このあとどうなっていくんだろう”ということを考えることが多いので、映画と共通するテーマは自分の中にもちょっと持っているのかなと思いました」と話しました。

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「私の見方では、幼いころに体験したこと思ったことを心の中でうずうずしている感じの映画。不思議な気持ちにさせてくれる映画だと思ってます」とアイ役の尾野真千子さん

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「ほんとに不思議な映画で、すごくあったかい作品ですし、透明な作品でもあります。その世界観を堪能していただけたらなと思っております」とユウ役の郭智博さん

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「“なぜここにいるのか”という不安みたいなものを私と同じ年代の人は持ってると思うので、その疑問を持ちつつ観ていただきたいと思います」とケイ役の桜井ひかりさん

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「完成、公開まで時間がかかったんですけど、まだ道半ばだと思っております。観ていただいたみなさんに育てていただいて作品が完成するのかなと思います」と一尾直樹監督

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「(演じた役と同じように)実生活もけっこうダメです」と話した郭智博さん(中央)。尾野真千子さん(左)は「現場を盛り上げてくれる素質がありまして、インのときに私たちを明るくしてくれたのが郭くん」とフォローのコメントを入れていました

 『心中天使』は、一尾監督が拠点とする名古屋ロケで撮影された作品。一尾監督は「名古屋に住んでいるからこそ撮影のできた、ディープな名古屋が映っていると思います」とコメント。そして作品について「感情移入して感じていただく作品ではないと思います。ご自分の心に照らし合わせていただいて、なにかを感じていただく作品になっていると思います」と語り、舞台あいさつを締めくくりました。

 『心中天使』は2月5日(土)より渋谷ユーロスペースにてロードショー。2月19日(土)より愛知の名古屋シネマテーク、小牧コロナシネマワールドでロードショーされるほか、引き続き豊川コロナシネマワールド、半田コロナシネマワールドほか全国順次ロードショーされます(配給:マコトヤ)。

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