64歳の高田純次さんが映画初主演、78歳の飯島敏宏監督がメガホンをとった“シルバーパワー”の映画『ホームカミング』(3月12日公開)の完成披露試写会が3月9日にスペースFS汐留で開催され、高田さん、飯島監督と共演の高橋惠子さんが舞台あいさつをおこないました。
『ホームカミング』は、高田さん演じる定年退職を迎えた主人公・鴇田が、町に活気を取り戻すためシルバー世代の住人たちとともに奮闘するストーリー。
初めて映画の主演をつとめた高田さんは「撮影のときに、あんなことやこんなこと、ほんとに楽しい撮影だったので、それを改めて思い起こしました」と撮影を振り返り、高橋さんと夫婦役を演じたことについて「妻役が高橋惠子さんだと聞いて家でお赤飯を炊きました」と語るなど、軽妙なトークを繰り広げました。
夫婦長続きのコツは?:『ホームカミング』完成披露試写会
平均年齢65歳以上の観客と一緒に、セカンドライフをエンジョイする気合いの「エイエイオー」。左より、高橋惠子さん、高田純次さん、飯島敏宏監督
「監督として映画を撮って最高の願いは、できるだけたくさんの方に観てもらうことです。気持ちよかったなということがございましたら多くの方に勧めてください」と飯島敏宏監督
60歳を過ぎての初主演ですが「(共演のみなさんが)ほとんどぼくより先輩の方々ばかりなので、差し入れをコンビニで買ってきたり、頭を下げてばかりでした(笑)」という高田純次さん
この映画の撮影で「50代はまだまだだなと感じました。60歳を過ぎたセカンドライフはいままで以上に楽しい時間になるんだろうなと思っています」という高橋惠子さん
この日の試写会は「セカンドライフ・エンジョイ宣言!!」と題し、映画の登場人物たちと同世代となる平均65歳以上の方々を観客に迎えておこなわれました。
定年後のセカンドライフをエンジョイするために夫婦で長い時間を過ごすコツを質問されると、高橋さんは「(定年を迎えて)急に一緒にいようとしても無理があるんじゃないかと思います。それぞれの時間を尊重して、ふたりでいる時間を楽しむほうがいいような気がします」と答え、飯島監督も「旦那は丈夫で外がいい」とアドバイス。高田さんは「ぼくの場合は女房より遅く寝て早く起きるというのを実践しています。女房より早く寝ちゃうと濡れ手拭を顔に被せられる。とにかく“生きていたい”という気持ちです」と話して笑いを誘いました。
飯島敏宏監督、高田純次さん、高橋惠子さん(左より)は、劇中のお祭りのシーンで使われているハッピを着て登場
飯島監督は、作品の内容にちなみ「もし仕事を辞めるとしたらどんなとき?」という質問がされると「“辞めるぞ”と思わないですね。仕事があれば頭が呆けてなくて足が動きゃやるんじゃないでしょうか。100歳近い先輩もいらっしゃいますから」とまだまだ衰えぬ意欲を見せ、映画について「終わったときに“面白かったな”と、改めて意欲が湧くような作品になっていれば嬉しいなあと思います」とコメント。高田さんも「娯楽作品なんですけど、琴線に触れるようなものがひとつでもあればいいかなと思っています。我々の年代になると、すぐ実現しそうな目標を置いておくと楽しくなるんじゃないかと思います」と観客へメッセージを送り、舞台あいさつを締めくくりました。
特撮ヒーロー作品から社会現象となった人気ドラマまで、数々の名作を生み出してきた飯島監督の作品とあって、秋野太作さん、黒部進さん、森次晃嗣さん、桜井浩子さん、高橋ひとみさん、林隆三さん、竜雷太さんら、豪華なキャストが出演する『ホームカミング』は、3月12日(土)より109シネマズグランベリ−モ−ルほか、全国ロードショーされます。