吉本新喜劇の座長・小籔千豊(こやぶ・かずとよ)さんが初の映画主演をつとめた『FLY! 〜平凡なキセキ〜』のプレミア試写会が2月21日にシネマート六本木で開催され、小籔さんと共演の相武紗季さん、桜 稲垣早希さん、近藤真広監督が舞台あいさつをおこないました。
大阪の下町を舞台にした『FLY! 〜平凡なキセキ〜』は、小籔さん演じるさえない青年が温水洋一さん演じる宇宙人と出会ったことから始まる、笑いあり感動ありのストーリー。
上映前に舞台に登場した小籔さんは「この映画は、スタッフも素晴らしい方々で、共演者のみなさんも、そして主題歌を歌ってくださっている斉藤和義さんもほんとに素晴らしい方でございます。素晴らしい方々が織りなす青春グラフィティをぜひ楽しんで帰っていってください」とあいさつ。初の映画主演について「身の丈以上の仕事じゃないかということで、お断りしようかと思ったんです」と明かし「もうひとつ(断ろうかと思う)心配があって、相手役が相武紗季さんです。相武さんがぼくのことを好きになったらどうしよう。ぼくも家庭を大事にしていますので、この家庭を失いたくない。どうか相武さん俺のことを好きにならないでくれ」と、葛藤があったことを告白しました。
小籔さんのその発言に、相武さんは「ご家族の話を撮影現場でされていたので、そういう牽制の意味があったのかなと、いまやっとわかりました」と笑顔で答え、今回初めて挑んだ母親役について「実際体験したことがないのでわからなかったりしたんですけど、(子役の屋島)昂太くんが崩してくれたいい距離感が映像に出ているんじゃないかと思います」とコメントしました。
また、この日の舞台あいさつには欠席だった宇宙人役の温水さんについて、稲垣さんは「すごくお優しい方で、控え室でみんなで食べたお弁当を温水さんが全部集めてゴミに捨ててくださったりみたいな(笑)。ほんとに細かいところまで気を遣ってくださって、大好きになりました」と撮影中のエピソードを披露。それを聞いた小籔さんは「あんな大先輩にお弁当の片づけをさせたということを、吉本興業をもって陳謝したいと思います」と神妙な口調で話し、客席の笑いを誘いました。