俳優、ミュージシャン、文筆家などマルチに活動する星野源さんが初の映画主演をつとめた『箱入り息子の恋』（６月８日公開）の完成披露試写会が５月23日に新宿明治安田生命ホールで開催され、星野さんと共演の夏帆さんら出演者と市井昌秀監督が舞台あいさつをおこないました。
『箱入り息子の恋』は、両親と実家暮らしで他人との付きあいがまったくない35歳の主人公・健太郎が、親同士の“代理見合い”をきっかけに盲目の女性・奈穂子と知り合い、初めての恋に突っ走りだすストーリー。
健太郎を演じた星野さんは「この日が迎えられてとても嬉しいです。そして、こういう場にまた立てて、とても嬉しいです。最後まで楽しんでいってください」とあいさつ。
星野さんは映画撮影後の昨年12月にくも膜下出血のため入院、手術を経て今年３月に復帰しており、市井監督は「この場に星野源くんがいてくれるということがとても嬉しいです。“奈落の底から”せり上がり」と、星野さんの最新アルバム「Stranger」に収録されている曲「化物」の歌詞の一節を織り込んだメッセージを。星野さんは自身の歌詞の交えられた監督のメッセージに「歌詞を読まなくても大丈夫です。宣伝ありがとうございます(笑)」と笑顔。市井監督の「おかえりなさい！」の言葉に「ただいま。ありがとうございます」と応えました。
そして星野さんは、演じた役について「脚本を初めて読んだときに、どんどん主人公がいい意味でぶっ壊れていくという感じが気持ちがよくて爽快だったんですね。ぜひ、それを観ていただきたいです。そんな役で初めて主演をさせていただくのはとても幸せだと思いました」と、印象を語りました。
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星野源さんに監督が「おかえりなさい！」 『箱入り息子の恋』完成披露試写会
舞台あいさつをおこなった平泉成さん、森山良子さん、星野源さん、夏帆さん、市井昌秀監督（左より）
健太郎という役について「あまり共感する部分がなくて、一からちゃんと彼の人生を作っていきたいという想いがあったので、眼鏡を自分で買いに行ったりとかして、健太郎という役を知ろうという想いで役作りをしました」と星野源さん
劇中ではピアノ演奏シーンもあり「ピアノ経験がまったくなかったので撮影１ヶ月前から猛特訓して、手が吊りそうで、泣きそうになりながら毎日練習していました。でもすごいいい体験でした。楽しかったです」と奈穂子を演じた夏帆さん
カップルを演じた星野さんと夏帆さんについて「ほんとにほほえましくて、すごく安心できましたね。たぶん、彼らふたりが監督としてのぼくに対して持っていた安心感以上に、ぼくはふたりに安心していました」と語った市井昌秀監督
「この数年、特に若手監督を中心に面白い映画がたくさん作られています。この『箱入り息子の恋』もそのひとつだと思います。肩の凝らない楽しい映画ですので最後までごゆっくりご覧になってください」と健太郎の父・寿男役の平泉成さん
「とてもたおやかなキャストのみなさんばかりで、私にとっては普段と違う映画という現場でしたが、とても楽しくやらせていただくことができました。みなさんにも楽しんでいただけると思います」と健太郎の母・フミ役の森山良子さん
市井監督(右)の、星野さんの歌の歌詞を盛り込んだメッセージに思わず笑い出した星野さん(左)。独特の間を持った市井監督と星野さんのやりとりに、夏帆さんも笑顔を浮かべていました
舞台あいさつでは、劇中で吉野家の牛丼が重要な役割を果たしているのにちなんで、映画のヒットを祈願した吉野家特製巨大牛丼がサプライズで登場。並盛50人前分の巨大牛丼のおいしそうな匂いが会場に立ち込めました。
屈強な外人ボディーガードの手で運ばれてきた“箱入り”プレゼント
星野さんと夏帆さんが箱を開けると中から巨大牛丼が登場！
紅ショウガでハートマークが描かれた巨大牛丼を囲む平泉成さん、森山良子さん、星野源さん、夏帆さん、市井昌秀監督（左より）
星野さんは「いろいろな想いがありますが、とにかく観ていただければと思います。スタッフ、キャスト、みなさんがこの男のために全力を尽くして、ぼくはいろいろな人に支えられながらこの映画が完成しました。ぜひ、市井監督の想いよ届けという感じで、最後まで楽しんでいってください」と話し、舞台あいさつを締めくくりました。
不器用な恋をエモーショナルに描いた『箱入り息子の恋』は、６月８日(土)より、テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショーされます。