フェイク・ドキュメントの名手・白石晃士監督がメガホンをとった新作ホラー『カルト』が7月20日にユーロスペースで初日を迎え、出演者のあびる優さん、岩佐真悠子さん、入来茉里さんと白石監督が舞台あいさつをおこないました。
『カルト』は、バラエティ番組の取材である親子が暮らす一軒家を訪れた人気タレント3人が、想像を絶する怪奇現象を体験していくストーリー。あびるさん、岩佐さん、入来さんの3人は本人役として実名で映画に登場しています。
“本人役”をつとめたことについて、3人は「演技自体が経験が少ないので、自分の役でいいと言われたのはよかったです。もし自分がそうだったら(=映画のような経験をしたら)どうかなみたいに置き換える感じで、やりやすかったです」(あびるさん)、「私は逆にやりづらくて、設定として監督から“怖がりでいてほしい”とと言われたんですけど、私は怖がりじゃなくてあまり物事に動じないで生きていたいので(笑)、怖がらなきゃいけないのは、恥ずかしかったり変な感じだったりというのはありました」(岩佐さん)、「ほんとにやっていて現実と非現実が混ざるような感覚でしたかね。初めてだったのでとても楽しかったです」(入来さん)と、感想も文字通り三者三様。さらに撮影中の3人の様々なエピソードが本人たちの口から紹介され、白石監督は「このリアルな関係性が映画の中にも活かされていると思うので(笑)、そのへんも注目して観ていただければ」と評しました。
美女3人“本人役”の感想は三者三様 『カルト』初日舞台あいさつ
舞台あいさつをおこなった白石晃士監督、あびる優さん、岩佐真悠子さん、入来茉里さん(左より)
「最初はわりと普段の私が出ていると思うのですが、最後のほうはいろんなことがあります。熱い夏の夜に涼しくなっていただけたら」とあびる優さん
「みんな本人役で出ているので、すごいリラックスした感じで楽しく撮影してました。その空気を感じていただけたらなと思います」と岩佐真悠子さん
「ホラーは大嫌いで個人的には絶対に観ないんですけど、今回は初めてのオカルトホラーということで、でも現場は楽しくできました」と入来茉里さん
「荒川のほうで花火大会をやっている日に人が死んだりなんなりする呪われた映画を観にきていただいてありがとうございます(笑)」と白石晃士監督
映画はホラーですが、舞台あいさつでのキャスト3人のトークは愉快な内容も盛りだくさん。笑いの絶えない舞台あいさつとなりました
あびるさんと岩佐さんはこの映画の撮影以前から仲が良いとのことで、撮影中のエピソードを聞かれたあびるさんは「ふたりともよく食べ、よく飲むので、私はこの撮影期間中に実は3キロほど太っておりまして、この84分間の中に私の3キロ越えまでが映ってるんですよ(笑)」と意外な告白を。思わぬ告白に白石監督も「それはすごいですね(笑)」と一言。
白石監督は「3人の女優さんの、噛みあっていたり噛みあっていなかったりのアンサンブルが魅力的に映っていると思いますので(笑)、その辺を注意して観ていただければと思います。今日は来ていない三浦くん(=霊能力者・ネオ役:三浦涼介さん)のある意味ヒーローのようなキャラクターも面白いことになっていますので、笑ってもいい映画ですから、怖がるところは怖がっていただきつつ、笑えるところは楽しんでいただければなと思います」と舞台あいさつを締めくくりました。
三浦涼介さんが怪奇現象に立ち向かう“最強の霊能力者”を演じるなど、フェイク・ドキュメンタリーの常識を覆すような手法も取り入れてフェイク・ドキュメンタリーの枠を越える恐怖を描く『カルト』は、「ネクスト・ホラー・プロジェクト」の第1弾として7月20日(土)よりユーロスペースにて7月26日(金)までレイトショー上映のほか、全国順次公開。ユーロスペースでは同プロジェクトの『高速ばぁば』(内藤瑛亮監督)が7月26日(土)より、『トーク・トゥ・ザ・デッド』(鶴田法男監督)が8月2日(土)より連続公開されます。