人気若手男優の佐々木喜英さんが初の単独主演をつとめる『BRIGHT AUDITION』（ブライトオーディション・今春公開）の完成披露上映会が１月26日にサイエンスホールで開催され、佐々木さんと共演の阿久津愼太郎さん、根岸拓哉さん、メガホンをとった遊佐和寿監督が舞台あいさつをおこないました。
　『BRIGHT AUDITION』は、人気ファッション雑誌の専属モデルオーディションに参加した８人の男女が予想もつかなかった体験をしていくストーリー。
　タイトルのイメージとは異なる予測不能のサスペンスフルなストーリーとなっており、主人公の成宮ケイを演じた佐々木さんは「ミュージカルの『コーラスライン』みたいに歌って踊ってみたいな話かなと思っていたら、想像したのとぜんぜん違うストーリーだったのでまずそこにビックリ」だったと初めて台本を読んだときの印象を語り、役について「ケイは自分から発信するというよりは起こることを受け止めて進んでいくという役だったので、台本どおり、正統派な役をやらせていただきました」と振り返りました。
　オーディション参加者のひとり・ユウタを演じた阿久津さんは「全員が感情が不安定なままのお芝居が続くので、学園ものだったりするとあそこまで不安定な状況のままお芝居をすることがないので、そこはいつもと違って張りつめた感じが面白いと思いました」と、特殊な状況下で進むストーリーを演じた感想を述べ、同じくオーディション参加者で乱暴な性格のトウヤを演じた根岸さんは「この撮影に入る前にずっとヒーローを演じていたので（「ウルトラマンギンガ」に主演）、こんなにも性格の悪い役を演じるのは、どう演じていいのかなとちょっと戸惑いがありましたね。正反対の役をやらせてもらうのは貴重な経験になりました」と、役を演じての心境を語りました。

　映画の内容にちなんでオーディションの思い出を質問されると、佐々木さんは「人生で初めて受けたものが印象に残っていますね。まだ中学生だったんですよ。10年以上前ですね。友達に誘われて面白そうだから受けて、ぼくは受かったんですけど、その子は落ちちゃって。そのオーディションに受かったからぼくいまここにいるんです」と回答。
　また、映画の中では登場人物のひとりがオーディションに遅刻する場面があり、阿久津さんが「（実際のオーディションでも）遅刻してくる人もいますしね」と話すと、佐々木さんが「遅刻したことあるもん、俺」と告白。「劇団のオーディションを受けたことがあって、オーディションが田町で、間違えて町田に行っちゃったの。メッチャ遠いからさ、間に合うわけないじゃん(笑)。それで落ちちゃったっていうさ(笑)」という体験談に阿久津さん、根岸さんから「エーッ!!」「メッチャ天然じゃないですか」という声が飛びました。

　遊佐監督はこれまで様々な作品でガンエフェクトやＣＧ・ヴィジュアルエフェクトなどを担当しており、これが監督デビュー作。今回も得意の技術が随所に使われているそうで、佐々木さんは「ケイが写真を持っているじゃないですか。撮影のときはあの写真が間に合わなくて白い紙を持ってるだけだったんです。あとで写真を撮って、持っている紙も動いていますから動いているところに合わせて映像を乗せて（合成して）いくという、すごいテクですね」とその技術が活かされた例を紹介し、客席からは驚きの声があがりました。
　また、映画の中には１度観ただけではなかなか気づかないような伏線が貼られていることも明かされ、遊佐監督は「いろいろと小ネタが仕込んでありますので、2回３回、10回20回と、末永くこの作品を愛していただければと思います」と作品をＰＲしました。

　『休暇』『アブラクサスの祭』などの脚本家・佐向大さんが脚本を手がけ、舞台あいさつ登壇者に加えて佐藤永典さん、中島愛里さん、SAORIさん、山下菜々子さん、石川真央さんと注目の若手俳優＆モデルが共演して緊迫のオーディションを描いていく『BRIGHT AUDITION』は、２０１４年春公開されます。